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【経過報告】「女性への暴力撲滅・保護」プロジェクト~ネパール~
ガールズ・プロジェクト
ネパール
(更新)
プラン・インターナショナルは、2017年7月からネパールで、「女性への暴力撲滅・保護」プロジェクトを実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。
背景
ネパール西部のバルディア郡は都市部から遠いため、開発がすすまず経済的に困窮している地域です。地域には多くの課題がありますが、男性優位の考えが根強いことから、女性への家庭内暴力や性暴力の問題が深刻化しています。司法が公正に判断しないこともあり、加害者の男性が罰せられないばかりか、逆に被害者である女性が差別されてしまうこともあります。彼女たちは行き場を失い、人身取引の犠牲になったり、追い込まれて自殺したりしてしまうケースもあります。
寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。
活動のハイライト
2017年7~9月に地域や学校で、ジェンダーに基づく暴力防止を訴えるために、対象地域で51回の集会を開きました。約1万6000人が参加し、ジェンダーに基づく暴力の弊害や暴力をなくすために何が必要かを考え、理解を深める機会になりました。集会では大人たちが、子どもたちにもわかりやすく楽しめる路上劇を上演し、性的虐待、早すぎる結婚など、さまざまな種類の暴力から身を守る方法を伝えました。
2017年7月30日の「人身取引反対世界デ―」、10月11日の「国際ガールズ・デー」などでは、政府からの協力を得て、地域の女性や若者のグループが暴力の防止を訴えて村々を行進し、より多くの人々の関心をひきました。
さらに、ジェンダーに基づく暴力の被害にあうリスクの高い317人の若い女性たちが、女の子の権利や自分を大切にすることを学んだり、自分の気持ちや考えを他人に正確に伝えるスキルに関する継続的なトレーニングを受けています。
暴力の被害者が声をあげやすい社会に変わること、女の子たちが暴力を断固拒否する力をつけることを目指し、長期的には地域で暴力がなくなるような取り組みを今後も継続します。
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現地の声
母は未婚のまま私を出産しました。父親が誰なのかは、知りません。母は教育を受ける機会がなかったので、生計手段をもたず、収入がありません。そのため、私たち親子は叔父さんの家に身を寄せています。私には生まれつき障がいがあり、歩行が困難です。叔父さんの家族も、村の人も、私のことを差別し、毎日冷たくののしります。前世で罪を犯したせいだとひどい暴言を浴びせられたこともあります。将来のことを考えるとずっと不安でした。でもプランの活動に参加した今は、私にひどいことを言うみんなが間違っていることが理解できるようになりました。いつもプラン職員が私たち親子の相談にのってくれて、励ましてくれるので心強いです。プランのトレーニングに引き続き参加して、将来は自分で収入を得られるようになりたいです。
(仮名:サマタさん 12歳)