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【経過報告】コロナ禍でも子どもたちに安心・安全を~暴力のない中学校づくりプロジェクト~

グローバル・プロジェクト

ジンバブエ

更新)

1月24日は、国連が定めた「教育の国際デー」です。すべての子どもたちが安心・安全な環境で、質の高い教育を受けられるよう、全世界が一丸となって取り組んでいくことを確認する日です。コロナ禍の困難な状況でも、子どもたちが安心して学べるよう、プラン・インターナショナルがジンバブエで行っている活動をご紹介します。

休校中の子どもたちを取り巻く暴力

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、ジンバブエの学校は2020年3月から11月初めまでの長い間休校となり、子どもたちは自宅学習を余儀なくされました。家計の悪化などと相まって保護者のストレスが高まり、家庭内における暴力が増加傾向にあります。また、外出制限のためそうした暴力は、家の中に隠され見過ごされがちになっています。女の子は、家庭の経済状況の悪化で、早すぎる結婚や望まない妊娠をするリスクも高まります。中学校で学級委員を務める男の子は、「新型コロナウイルス感染症で私たちの将来の計画は完全に変わってしまいました。コロナ禍で妊娠して、進級試験を諦める女の子もいます」と話します。学校に通えず情報へのアクセスが限られる中、子どもたちは自分が暴力の被害に遭ったり、周囲で見聞きしたりした際にどうしたらいいのか分からず、不安を募らせていました。

写真:コロナ禍の状況を話す学級委員

コロナ禍の状況を話す学級委員

暴力の問題に立ち上がる子どもたち

プロジェクトでは、学校が段階的に再開されたころに、子ども保護委員会に対してトレーニングを行いました。子ども保護委員会は生徒による委員会で、学校を拠点にいじめや体罰など校内で起こる暴力に対応します。まず学校で起こる暴力について意見を出し合い、体罰が生徒に与える悪影響や、体罰によって学校を止めてしまう生徒もいることなどを話しました。

写真:トレーニングに参加する子どもたち

トレーニングに参加する子どもたち

また通学路における暴力にも話は及び、学校の井戸が使えないため、近くの井戸に水を汲みに行く際に女の子は性的な嫌がらせを受けることがある、といった声が上がりました。そのため、子ども保護委員会のメンバーたちは、学校内とコミュニティ内両方で生じる暴力について注意していくことを確認し、暴力を見聞きした際には行政機関へ通報する方法を学びました。メンバーの女の子は、「委員会の活動が好きです。教師や保護者から叩かれたりしないよう子どもを守ることはいいことだと思います」と語りました。

地域を巻き込み問題解決に取り組む

コロナ禍に潜む子どもへの暴力のリスクについて、より多くの人々に情報を届けるため、プロジェクトではさらに、子ども保護委員会のメンバーたちや現地政府の職員とともに、コミュニティで啓発活動を行いました。コロナ禍で大人数が集まることが難しいため、屋外で感染症対策を取りながら実施しました。スピーカーを積んだ車でメッセージを発信しながらコミュニティを回り、おもだった数カ所では停車して寸劇やダンスを交えつつ、集まった人々に新型コロナウイルス感染症の予防方法や、外出制限中の家庭内暴力のリスク、そして暴力が起こった際の通報先について伝えました。また、各コミュニティで少人数の集会を開催し、学校や家庭での子どもに対する暴力の問題について話し合いました。

写真:子ども保護委員会の女の子

子ども保護委員会の女の子

参加者の中には、自身が子ども時代に受けた暴力を振り返り、その弊害について語る保護者もいました。話し合いを通じて、子どもと十分にコミュニケーションをとり、子どもの考えを受け止めてあげることの大切さを参加者の間で確認することができました。

健やかな子どもたちの成長を後押し

11月初めに全学年で学校が再開されたジンバブエでしたが、年明けに再び、一部学年を除いて学級閉鎖が決まりました。子どもたちや保護者たちの生活は元通りにはならず、また、経済への打撃も大きくいまだ混乱しています。そのような中でも子どもたちが安心・安全な環境で教育を受け健やかに成長できるよう、プロジェクトでは引き続き、子どもや保護者、教員に対するトレーニングや啓発活動を実施していきます。

写真:保護者との対話セッション

保護者との対話セッション

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