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職業訓練に励む女の子たち インドネシア~若者の就労支援プロジェクト開始~
プログラム部
長島 千野
Asiaアジア
(更新)
はじめまして!
インドネシアに「若者の就労支援プロジェクト」のプロジェクトアドバイザーとして2016年3月から駐在しています。
プロジェクト開始!
プロジェクト開始時の署名式の様子
インドネシアは経済成長が進む一方で、格差も拡大しており、若者の失業率の高さや不安定な雇用が問題となっています。特に女性は、労働市場で差別されたり、家事労働への従事という理由から、経済的自立をすることが困難な状況に置かれています。プランは若者の雇用問題に取り組むため、2015年10月から中部ジャワ州デマック県、スマラン県、ケンダール県で、17歳~29歳の困難な状況に置かれた若者(主に女性)を対象とした「若者の就労支援プロジェクト」を開始しました。
プロジェクトの特徴として、公立職業訓練センターの能力強化が挙げられます。職業訓練の提供から就職支援までを公立の職業訓練センターと協働で行い、公立職業訓練センターがより困難な状況にある若者を取り込み、市場に合った職業訓練を提供できるようにするためのサポートをしていきます。公立職業訓練センターの能力強化を進めることで、若者への就労支援が各地域で継続的にすすめられることができます。
職業訓練センターでは、雇用ニーズが高く、かつ若い女性から人気がある縫製、美容、小売などの職業訓練コースを提供するとともに、支援のひとつとして始めたのが、今まで公立の職業訓練センターでは実施していなかったソフトスキル研修の導入支援です。例えば、従来の縫製の職業訓練コースでは、ミシンの使い方などの技術的なスキル(以下、ハードスキル)を教えるだけでしたが、仕事をするに際し、工場の同僚や上司と上手くコミュニケーションをとったり、勤務時間を守ったりする社会人として就労に必要な心構えや適切な振る舞いなどのスキル(以下、ソフトスキル)も必要になります。ソフトスキルが身についていないために、就職や仕事を継続していくことが困難な状況にある若者が多くいます。
2016年2月には3県の公立職業訓練センターから指導員が集まり、ソフトスキル研修の実施方法を学ぶ研修が行われました。全員が3日間研修会場に宿泊し、皆が一致団結する、熱い研修となりました。
指導員を対象としたソフトスキル実施方法の研修の様子
参加型でソフトスキルの実施方法を学んでいる指導員たち
同じく2016年2月から、6週間の美容と縫製コースの職業訓練、研修生を対象としたソフトスキル研修が始まりました。3月末には40人の研修生がコースを修了し、現在、縫製工場や美容院で就職するための支援をしています。
研修生へのソフトスキル研修の一環でジェンダーについても学びます
2月から開始した縫製コースの訓練様子
プランは今後、若者の経済的エンパワーメントのため、公立職業訓練センターと共に活動をしていきます。このプロジェクトでは、常に若者の声に耳を傾け、特に女性が活動に主体的に参加できるような支援をしていきたいと思います。
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