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男は男らしく?役割の強要から連鎖する暴力

インタビュー

更新)

写真:安冨 歩さん 東京大学 東洋文化研究所 教授

安冨 歩さん
東京大学 東洋文化研究所 教授

多数の著書で独自の視点から社会問題を論じてきた経済学者であり、女性装を通じて「ありのままの私」を表現する異色の東京大学教授、安冨歩先生。社会的に作られた役割に着目する視点がプランのBecause I am a Girlキャンペーンとも共通する先生に、お話を伺いました。

生まれたときから始まる役割

世界では、人間を区分けして資源の配分に大きな差をつけることが当たり前に行われています。直接的な暴力で資源を奪い取ることは労力がかかるため、このような差別の構造が普遍的に用いられているのです。男女差別は、その最たる例。人は生まれてきたらまず男と女に区分けされ、それぞれ男らしく、女らしく振る舞うことが期待されるようになります。男女に分けられた後も人は成績や出身などで分けられ、それぞれの立場を演じるよう求められます。男女の区分けは、このような「立場主義」の第一歩です。

まずは押された部分を押し返すこと

このような区分けが差別につながる背景には、人間の弱さがあります。ゴム風船を押してへこませると、別のどこかが膨らむように、人は我慢しているつもりでも、どこかに不満を噴き出しています。このとき、矛先となるのは自分に対して何も言ってこない弱い人です。区分された人々が、別の区分の人々に向けて、「この人たちには何をしてもいい」という認識を暗に共有すると、そこに差別が生まれます。

しかも、どこか押されるとどこか膨らむという性質がある以上、個々の差別を阻止してもモグラ叩きのように新しい差別が生まれてしまいます。根本的な解決のためには、区分けや差別によって生まれる怒りを第三者に移すのをやめ、区分けに従った生き方を強要する圧力そのものに抵抗することが必要です。私も性自認に反して男性の格好をしていた時は、どこかに暴力を生み出していたことと思いますが、既存の男らしさのイメージに抗って女性装を始めたことで気持ちが落ち着くようになりました。

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