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児童労働ゼロ!に取り組む~ネパール マクワンプール活動地域を訪れて~

プログラム部
寺田 聡子

アジア

更新)

写真:プランのマクワンプール事務所、パートナー団体のスタッフとラクシミ(右から3人目)

プランのマクワンプール事務所、パートナー団体のスタッフとラクシミ(右から3人目)

2016年5月、プラン・マンスリー・サポーターで支援している児童労働プロジェクトを視察しました。ネパール中部のマクワンプール活動地域でこのプロジェクトを担当しているラクシミは、2009年のプロジェクト開始時から関わっています。開始当時のことや現在までの話を聞くことができたのは貴重でした。ラクシミは2014年の国際ガールズ・デーにプランのネパールの児童労働に関する活動を語るため、児童労働の当事者である子どもたちとともに来日しました。親戚が日本でネパール料理のレストランを営んでいるので大の日本好きでもあります。

今回視察したのは、マクワンプール郡の中心、ヘタウダ市。プロジェクト開始後の統合により市が大きくなり、同じ予算でプロジェクト対象地域が拡大したのがチャレンジでした。

6年間の変化 プロジェクトに参加した女の子

写真:洋品店を開いたアニタさん

洋品店を開いたアニタさん

アニタさん(20歳)は、幼いときにインドからヘタウダ市に両親と6人のきょうだいと移住してきました。その後父親が行方不明になり、母親は長女のアニタさんに頼りきりで働かず、アニタさんは14歳から昼は洋品店、夜は家事使用人として働き始めました。使用人として働いていた雇い主の女性は酒癖が悪く、いつもアニタさんを罵ったので、とてもつらい思いをしていました。そんなときにプランのプロジェクトを友だちが教えてくれたそうです。非公式学級で算数などを学んだ後、職業訓練を受け、さらにミシンを支給してもらい、3年前から自分で洋品店を始めました。過酷な労働で精神を病んだ妹をカトマンズからヘタウダ市に呼び戻し、また、弟たちを学校に通わせるなど、家族全員の面倒をみています。そんなアニタさんをみて、母親も最近になって野菜売りなどをするようになりました。

行政との連携が地域のモデルケースに発展

写真:児童労働は人権侵害と訴えるパレード

児童労働は人権侵害と訴えるパレード

ネパールでは14歳以下の労働は違法、15歳から18歳までの労働者は心身の成長を阻害しないよう、成人とは異なる労働基準法が適用されるとのこと。ネパール政府は国として2020年までに児童労働をゼロにする、と宣言しています。

ヘタウダ市の福祉局は、各地区に児童労働撲滅を目的としたチームを配置し、警察やNGOなども加わり、幅広い関係者で取り組んでいます。2016年5月には、第8地区が「児童労働ゼロ」を宣言しました。

しかし、いまだ調査から零れ落ちてしまう子どもたちがいるのも事実。解決には、「まずは親の雇用確保が一番」との声が多く上がっていました。

写真:木を運ぶ女の子たち

木を運ぶ女の子たち

写真:食品雑貨店を開いた元カムラリ*の女の子

食品雑貨店を開いた元カムラリ*の女の子

プランの6年間の活動を経て、ヘタウダ市はひとつのモデルケースになり、近隣地域に普及させる手本となりました。これからも、福祉局担当者をはじめ、多くの人々で、子どもたちが過酷な状況で働くことがないように、見守って行きます。

*カムラリ:金銭または物と引き換えに家事労働を強いられている女の子。

写真:子ども保護委員会と行政官と一緒に

子ども保護委員会と行政官と一緒に

写真:活動を見守り支えるドライバー

活動を見守り支えるドライバー

ネパールは急峻な山に囲まれた山岳国。プランの活動地域は、そうした山間を抜けた先に点在するコミュニティです。頻繁にコミュニティへ通うスタッフを安全運転で送り届けてくれるのがキリティさん。スポンサーのコミュニティ訪問のときも運転手を務めてくれます。

日本からのスポンサーのコミュニティ訪問に同行したとき、キリティさんが運転する山道があまりに危険なことに驚き、ご自身が持っていた日本の交通安全のお守りをくれたそうです。「これがあれば、事故には遭わないから」と。それから15年間、フロントグラスに日本のお守りをつけて走り続けたといいます。その後、新しい車になったときに残念ながらお守りはなくしてしまったのですが、「今でも無事故でいられるのは日本のスポンサーにもらったあのお守りのおかげだと思っています」とキリティさんは笑顔で語りました。

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