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Because I am a Girlが新たなステージへ

コミュニケーション部
城谷 尚子

事務局より

日本

更新)

2015年9月に、国連が全会一致で採択した「持続可能な開発目標」(以下、SDGs)。2015年から2030年までに達成するべき、貧困や飢餓、教育、保健、ジェンダー、エネルギー、気候変動などの分野における持続可能な開発のための17の目標が定められています。プラン・インターナショナルは2007年からBecause I am a Girlキャンペーンを展開。特に、女子教育の推進と教育を阻む「早すぎる結婚」の撲滅に向けて、女の子の状況を変えるプログラムと、国際社会や各国政府の政策に働きかけるアドボカシーを進めてきました。

データが示す女の子と女性の状況

SDGsは、「誰ひとり取り残さない」をキーワードに、貧困の撲滅と持続可能な開発の実現に向けて、途上国も先進国も一丸となって取り組む目標となっています。ジェンダー分野では、目標5に「ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女の子のエンパワーメントを図る」と掲げられました。そのターゲットには、「国連女性差別撤廃条約」「北京宣言及び行動綱領」といった国際的な人権規約や合意を通じて長年にわたり取り組んできたにもかかわらず、改善がなかなか見られていない課題が盛り込まれました。いくつかの課題に関するデータを見てみましょう。

目標5ターゲット1
「あらゆる場所におけるすべての女性及び女の子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する」

「女の子はいずれ嫁いでしまうから、勉強は必要ない」。これは、途上国で女の子が直面する最も身近な差別です。国際社会の努力により、すべての開発途上地域において、初等教育における就学率の男女格差は解消しました。しかし、修了率を見てみると、アフリカのサブサハラ地域では、貧しく農村地域に暮らす女の子のうち23%しか初等教育を修了していません。貧困層の農村部の女の子すべてが中等教育を修了するには、2111年までかかるという試算もあります。

(出典)EFA Global Monitoring Report、UNESCO 2013-2014

目標5ターゲット2
「人身取引や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する」

女の子と女性への暴力の撤廃は、全世界共通の課題です。世界中で、3人に1人がパートナーを含む男性から精神的・身体的暴力を受けた経験があるとされています。また、1億2000万人の女の子が性暴力にあっているという統計もあります。暴力は教育などで積み上げた成果を一瞬にして台無しにしてしまいます。トラウマや身体的・精神的ダメージにつながり、その後の人生に大きな影響を及ぼします。

(出典)The World’s Women、United Nations Statistic Division 2015
     Hidden in Plain Sight、UNICEF 2014

目標5ターゲット3
「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」

子どもの権利条約では、18歳未満を子どもと定義していますが、毎年1500万人の女の子が18歳未満で結婚しています。これは2秒に1人が結婚している計算です。また、世界では、15歳未満の女の子が200万人もの赤ちゃんを出産しています。今後も改善がみられなければ、2020年までに1億4000万人の女の子が18歳未満で結婚することになり、早すぎる結婚の撲滅には、2080年までかかるという試算があります。

(出典)Ending Child Marriage、UNICEF 2014
    Overseas Development Institute報告

これらのデータが示すように、2030年の達成期限までに女の子や女性が直面する課題を解決するには、SDGsを2030年までに達成するという国際的な努力と、各国の政治的意志が不可欠です。また、一人ひとりの女の子がエンパワーされ、変革者として地域社会に変化をもたらすこと、家族や周りの人からの励まし、地域や国際社会の政策や法律等での保障も必要です。目標を確実に達成していくことで、女の子たちの状況が改善され、女の子や女性の人生を変えていきます。

一方で、見えない存在に光を当てることも重要です。目標5の14の指標のうち、多くの国で定期的に、かつ統計的方法論に基づいて収集されている指標は3つにすぎません。データ収集を強化し、目標の進捗を適切に測定しなければ、目標の達成は実現できないでしょう。

影響力のある人物に、女の子が持つ可能性やチカラを伝える

女の子や女性を取り巻く課題解決の道のりはまだこれからですが、一方で、女の子がジェンダーの固定観念にとらわれず、人々の態度や考え方に影響を及ぼす活動も増えています。2016年の国際ガールズ・デーでは、世界中で、女の子が影響力のある人物と面会し、女の子の権利や女の子が持つ可能性を伝えました。日本でもルワンダの女の子2人が中学校や女子専門の医科大学を訪問。日本のユースにとっても、女の子の可能性を実感する貴重な機会となりました。

写真:大統領と面会(ネパール)

大統領と面会(ネパール)

写真:人民国防軍のトップと面会(ウガンダ)

人民国防軍のトップと面会(ウガンダ)

写真:一日校長となって授業参観(埼玉県上尾東中学校)

一日校長となって授業参観(埼玉県上尾東中学校)

写真:東京女子医科大学を訪問

東京女子医科大学を訪問

キャンペーンからムーブメントへ

SDGsの目標5にあわせ、Because I am a Girlキャンペーンもバージョンアップ。ターゲットを「女の子」から「女の子と若い女性」に広げ、「質の高い教育」のみならず「女の子の権利と公正の実現」を目指し、以下の4つの観点に注力していきます。

学ぶ LEARN

すべての女の子には、質が高く、安全な環境での公式な教育を受ける権利、そして生涯をつうじての学びの機会を得る権利があります。

先頭に立つ LEAD

すべての女の子と若い女性には、自分にかかわる事柄の意思決定プロセスに、意味のある参加をする権利があります。

政治、経済、そして社会といった、力関係に変革をもたらすために重要な場での、若い女性リーダーたちを応援し、エンパワーします。

意思決定する DECIDE

すべての女の子には、いつ、誰と結婚して家庭を築くのか、もしくはそれをしないのかといったことを含む、自らの性と生殖に関する健康と幸福についての重要な決定を自分で行う権利があります。

目標を達成する THRIVE

女の子たちには、真に価値を認められ、男の子と同じ機会に恵まれ、あらゆる形態の差別のない社会で、育ち、成長する自由が必要です。

プランは、女の子の価値を認め、その権利を促進し、女の子に対する不公正に終止符を打つ世界を目指していきます。男性や男の子の協力得て、あらゆる関係者を巻き込み、女の子や若い女性が変革者として地域や社会を変え、各国政府がジェンダー平等と女性と女の子のエンパワーメントに国際協力を通じて貢献するよう、ムーブメントを起こしていきます。

写真:男女で協力してジェンダー平等を実現しよう

男女で協力してジェンダー平等を実現しよう

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