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小さな声を轟音に変える~女の子たちの世界を変える力~
プラン・インターナショナルCEO
アンネ・ビルギッテ・アルブレクトセン
Plan CEO
(更新)
イギリスで突如湧き出たジェンダー論争
数カ月前にデンマークから発信した私のツイッターでは、ジェンダー平等が注目の話題でした。
女の子の権利に焦点を当てたグローバルな組織であるプラン・インターナショナルのCEOとして、めずらしいテーマではありませんでした。でもこのときは違っていました。私のような立場の者の声が、いつもと同じ警鐘を鳴らしているというよりも、一般の人々がジェンダー平等について語っていたのです。ソーシャルメディアだけのことではありませんでした。新聞が取り上げ、ラジオやテレビ番組でも議論がなされました。イギリスの首相までもが議論に・・・。その理由は、BBCの長寿SFドラマの「ドクター・フー」の主人公に、初めて女性をキャスティングしたためです。
誰かが「看護婦フー」とすべきだとふざけた発言をしました。ドラマの登場人物をきっかけに、突然イギリス中でジェンダー平等(一部の人々はジェンダー平等について議論をしているとは知らずに)の議論が起きました。数日後、BBCが報酬に関する報告書を発表したとき、議論は再燃しました。ともにトップの座にある男性司会者と女性司会者の報酬の差が、さらなる非難と議論に拍車をかけました。
これはすばらしいことです。女性への給与をよくすること、そして女の子たちにとっての優れたロールモデルの重要性について溢れかえるツイートをみて、ジェンダー平等がついにそれにふさわしい注目を集めたように思えました。
論争にすらならない途上国のジェンダー平等
そして、私たちの新しいレポート「女の子の力を解き放て!」で、コロンビアのドラマでは、いかに女性や女の子への暴力が常態化しているかについての、15歳の男の子の発言を読みました。「男の子たちは、男性がテレビのなかで女性を殴っているのを見て同じことをしたくなるのです」。これは、現実と目指す社会の差に気づくことなのです。
ジェンダー平等についての話し合いは始まっており、いくつかの国では主流になり始めているにもかかわらず、変化をもたらす進捗と行動は、世界中でひどく遅れています。多くの国では、女性と女の子の権利が押し戻されているか、実際には後退しています。
皮肉なことです。インターネットがドラマの配役のジェンダーや著名人への給料について議論が巻き上がり感情を高ぶらせているというのに、いまだ世界中の多くの国で多くの女の子たちが、二級市民として生き続けているという現実には、ほとんど注意が払われていないのです。私たちはこの状況を変えなくてはなりません。
ジェンダー平等が政治的、社会的改革が是が非でも必要であるという点に到達していると思いますが、女の子に平等と考えられる権限と承認は与えるだけでは十分ではありません。行動はいつも言葉より雄弁です。
女の子の声を高らかに響かせる~Girl’s Leadership~
だから、10月11日の国際ガールズ・デーに世界中で行う「Girl’s Leadership(ガールズ・リーダーシップ)~女の子が変える未来~」のアクションがとても重要なのです。一年に一回、女の子たちが本当に実現させたいことについて訴え叫ぶ場を提供します。プランは、女の子たちのアクションを支援し、彼女たちの大切な教育、表現の自由を制限する障壁、女の子を日々怯えさせる暴力など、身の回りに普通にある不平等を明らかにします。
世界中で首相、市長、CEOのポジションにつく「Girl’s Leadership」は女の子たちの力を見せる機会でもあるのです。女の子たちの未来への希望を分かち合い、女の子たちに影響する課題に取り組まずにいることで失っているものを、人々に気づかせる機会なのです。
もう一度言います。女の子は世界を変える力を持っています。プランのアクション「Girl’s Leadership」は、女の子たちが男の子たちのように、人生において同じような選択肢と機会があったなら、彼女たちの人生とコミュニティに変化を起こすことができるのです。
ジェンダー平等の革命をささやき続け、このささやきを轟音に変えるのは、私たち全員なのです。
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