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「ジェンダー平等と包摂って?」自分事として考えるためのヒント
プログラム部
石丸 晴菜
Japan日本
事務局より
(更新)
プログラム部の石丸です。プラン・インターナショナルの「ジェンダー&インクルージョン(包摂) フォーカル」を担当しています。ジェンダーやインクルージョンの問題を自分事として捉え、日常生活において意識的に行動するためのヒントをご紹介します。
差別をなくす「ジェンダー平等とインクルージョン(包摂)」の考え方
日本も含め、世界ではジェンダーや障害、人種や民族などを理由にした差別がいまだに多く存在しています。こうした差別は長い時間をかけて社会に織り込まれたものであり、今に始まったことではありません。誰もが性別や属性などによって差別されることなく、どんな人も社会に平等に参画すること、それが「ジェンダー平等とインクルージョン」の考え方です。
誰も取り残さない社会を目指して
プランは誰もが差別されない、公正で包摂的な社会の実現を目指しています。そのためには、職員一人ひとりがジェンダー平等とインクルージョンを実践する必要があります。この考え方がしっかり根づいた環境にするために、ジェンダー&インクルージョン フォーカルが中心となり、オリエンテーションや定期研修を通じて、職員やボランティアの意識啓発を促しています。
一人ひとりが自らの言動に敏感になることが大切
差別の問題を自分事として捉え、日常生活において意識的に行動するために私が心がけていることは、「自分の発言に敏感になる」、ということです。私たち一人ひとりが自分の言動にもっと敏感になることで、より多くの人の気持ちに寄り添えるようになります。それが、誰も差別や排除されない包摂的な環境づくりにつながっていくと思います。
多様性を尊重し、ひとくくりにしない
一人ひとりが個性ある存在と考えると、「男性は~」「日本人は~」と大きな主語を用いるのは危険です。ひとくくりにしたグループのなかの多様性が意識されていないからです。
とはいえ、自分の経験をもとに人をグループ化し、レッテルを貼ってしまう可能性は、誰しもあると思います。私の場合は、声に出す前に一度、主語を別のアイデンティティと置き換えてみて、違和感がないか考えるようにしています。たとえば、「男性は~」を「女性は~」に置き換え、発言に違和感がないか、差別につながらないか、などと考えてみるのです。もし、違和感を覚えたり、あまり使われない表現だと感じたりしたときは、発言を考え直すように意識しています。
「多様性を尊重しよう」(ネパールの女の子が描いた絵)
日々情報をアップデートし、より良い行動につなげていく
それでも、ふと自分の過去の言動を振り返り、「なぜあんなことを言ってしまったのだろう」「こういう言い方をすればよかった」と後悔したり、考え込んでしまったりすることがよくあります。そこで最近は、同じような間違いを繰り返さないために、自作の対処方法マニュアルを作るようになりました。どのような言動だったか、なぜ問題なのかを、そのときの自分やまわりの反応、今の自分だったらどう対応するかなどを含めて書いています。ジェンダーやインクルージョンに関する定義や情報は日々更新されているので、よりジェンダーに配慮した包摂的な対処ができるよう、これからも勉強し続けたいと思います。
私たち一人ひとりが日々「ジェンダー平等とインクルージョン」について考え向き合うことで、すべての人が差別されない、公正な社会の実現に近づくことができます。普段の生活のなかでも、ぜひ意識していただけると嬉しいです。
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