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COP27「損失と損害」を補償する基金創設の歴史的な合意を歓迎~プラン・インターナショナルの声明~
アドボカシー
(更新)
2022年11月6日よりエジプトで開催されていたCOP27(国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議)は、気候変動により引き起こされた被害「損失と損害」への資金支援を行うための「損失と損害」基金創設の合意を得て、20日に幕を閉じました。プラン・インターナショナルは、この歴史的な合意に至るまでの、途上国の長年の努力と、ジェンダー平等、世代間の公平性、気候正義を求め続けた、市民社会、そして若者たちの団結を高く評価します。
変化の担い手としての子ども・若者たち
この基金は、早急に運用を開始し、新たな追加資金を投入する必要があります。
各国は、新しい「気候エンパワーメントのためのアクション」にむけた行動計画を通して、子どもたちの気候教育とエンパワーメントを強化することにも合意しました。
気候変動政策と行動の設計と実施には、変化の担い手としての若者たちの関与を促すことが重要です。なぜなら、子どもや若者たちの今と未来の幸福に最も影響を与える決定に、彼ら自身が参加する権利を持っているからです。COP27では、2022年7月に国連総会で採択された「清潔で健康的かつ持続可能な環境への権利」を人権として認める決議に基づき、気候変動・環境対策を講じる過程においてもこの権利を主流化する努力がなされました。
気候危機のリスクにさらされる子どもや女の子たち
温暖化の最大の要因である化石燃料を燃やし続けることによって、子どもたちの未来は依然として危険にさらされており、異常気象を一定程度に抑えるために設けられたパリ協定の「1.5度目標」の実現には程遠い状況です。化石燃料の公正、公平かつ迅速な段階的廃止に対する後ろ向きな姿勢は、現在および将来にわたり子どもたちの生活に悪影響を与え続けます。そのため、より迅速な行動が求められています。
プランが実施した調査のなかでは、気候危機が女の子や若い女性に及ぼす多大な影響や、気候変動危機に対し女の子たちが果たす役割が明確にされています。しかし、COP27では、ジェンダー平等が優先されず、政治的に扱われました。2019年のCOP25で定められた、ジェンダーに対応した気候変動対策を推進するための「ジェンダー行動計画」の実施は進まず、決定は2023年に延期されてしまいました。今後は、女の子と若い女性の権利の実現にむけ、気候変動に関する交渉や意思決定の場からほとんど排除されている女の子たちの声にも耳を傾けることが重要です。
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