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【開催報告】プラン・ラウンジ6月オンライン報告会「地域を変え、早すぎる結婚を防ぐ」~ネパール~
イベント
(更新)
2021年6月19日、プラン・ラウンジ6月オンライン報告会「地域を変え、早すぎる結婚を防ぐ」~ネパール~を開催しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、昨年6月以降プラン・ラウンジはオンラインで開催しています。今回も各地から、80名を超える多くの方々にご参加いただきました。
女の子の40%が18歳未満で結婚しているネパール
現在、世界では、5人に1人の女の子が18歳になる前に結婚しています。とくにネパールでは、アジアの他の国に比べて早すぎる結婚の割合が高く、40%の女の子たちが18歳未満で結婚しています。今回のラウンジでは船越職員、海藤職員が登壇し、「早すぎる結婚」の弊害や、プランがネパールで行った「早すぎる結婚の防止」プロジェクトの活動について解説しました。
息子の世話をする15歳の女の子
女の子の健康を損ない、自立した未来をも阻む「早すぎる結婚」
はじめに船越職員が登壇し、早すぎる結婚の弊害やその原因、さらに早すぎる結婚をなくすために大切なことを説明しました。「体が未発達な状態で妊娠や出産をすることで、死産や妊娠合併症のリスクが高まり、女の子の健康に深刻な影響を及ぼす」、「家事を担うために学校を中途退学し、将来収入を得る機会も失う」といったさまざまな弊害の例を挙げ、早すぎる結婚の背景には、貧困や、子どもの権利に対する認識の低さ、ジェンダー不平等などの問題があることを指摘しました。さらに、早すぎる結婚をなくしていくためには、子どもの権利に関する意識向上を図るとともに、18歳未満での結婚を禁止する法律の制定はもちろん、それが遵守されるよう働きかけることが大切であると説明しました。
早すぎる結婚の背景・必要な対策などを説明
地域一体で取り組む「早すぎる結婚ゼロ」への道
続いて海藤職員が、ネパールのバンケ郡で2017年から行ってきた「早すぎる結婚の防止」プロジェクトの取り組みを紹介。地域の意識と行動を変えるために行った、「女の子の能力強化」「家族やコミュニティへの働きかけ」「政府への働きかけと早すぎる結婚ゼロ宣言」の3つのアプローチを説明しました。
当事者である女の子自身が早すぎる結婚が及ぼす負の影響を主体的に学び、自分たちで考えた啓発活動を行うことで、成長や自信につながっていることが、動画を交えて紹介されました。
女の子クラブでのソーシャルメディアを活用した啓発活動
女の子たちが作成した啓発用のマンガ
また、プランの政府への働きかけにより、「女の子が20歳まで結婚しなければ家族が積立金を受け取れる」という仕組みが自治体に広がり、早すぎる結婚の減少につながりました。さらに、「早すぎる結婚ゼロ宣言(早すぎる結婚を根絶した地域による宣言)」を達成する自治体が増えていることにも触れ、バンケ郡全体が、この問題に地域一体で取り組んでいることも説明しました。
「早すぎる結婚ゼロ」地域宣言セレモニー
報告会では、メモを取りながら熱心に耳を傾けてくださる参加者の皆さまの様子に、登壇者の説明にも熱が入りました。また「法律が守られない場合の処罰は完全に履行されているのでしょうか」「貧困を減らすための国としての対策はされていますか」などの質問が多く寄せられ、参加者の皆さまの関心の高さがうかがえました。
参加者の皆さまと
【お詫び】今回の報告会の中で、一部グラフに誤りがございました。
「バンケ郡対象地域 既婚者の結婚時年齢」のグラフ
当日報告会および動画内では、男女が逆になっております。以下の通り訂正し、お詫びいたします。
プランでは当面、感染症予防のため多くの方に集まっていただいての説明会の開催は控え、オンライン上での開催を予定しています。次回の開催は7月です。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
次回の予定
2021年7月17日(土) | 14:00~15:00 |
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