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【開催報告】プラン・ラウンジ9月オンライン報告会「女の子が安心して学べる環境づくり」~グアテマラ~
イベント
(更新)
2021年9月18日、プラン・ラウンジ9月オンライン報告会「女の子が安心して学べる環境づくり」~グアテマラ~を開催しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、昨年6月以降プラン・ラウンジはオンラインで開催しています。今回は約140名の方々にご参加いただきました。
古くからの慣習に苦しめられる女の子たち
今回のラウンジでは、2017年から約3年間にわたり「女の子が安心できる学校づくり」プロジェクトに携わった、皆木職員(グアテマラ駐在)が登壇。
活動を実施したアルタ・ベラパス県は、マヤ系先住民族が多く暮らす、グアテマラでも貧しい地域のひとつです。「マチスモ」という男性優位の考え方から、女の子の誕生は祝福されず、女の子が勉強することにも否定的な考えが根強い地域であることを説明しました。
プロジェクトの概要を説明する皆木職員
「女の子も学校に」 まずは意識を変えることから
活動は、まず女の子自身の意識を変えるところから始まりました。自尊心を高め、ジェンダーの役割について学ぶワークショップを通じ、これまで「学校は男の子のためのもの」と考えていた女の子たちも、将来の夢を語れるまでに意識が変化していきます。また、教師や保護者、住民を対象としたジェンダー平等研修や、女の子が学校に通いやすい環境についての話し合いの様子も紹介。最初は出席者のほとんどを男性が占めていたコミュニティの集会も、3年間の活動がすすむにつれ、女性の参加者が増えてきたことを報告しました。
ワークショップを修了した女の子
地域のリーダーが作成した危険エリアを示す地図
学校で安心して学べるよう、男女別のトイレを建設
女の子が学校に通い続けることができない理由のひとつに、安心して利用できるトイレが学校にないことが挙げられます。プランは対象地域の学校に17棟の男女別トイレや衛生設備を建設。以前はトイレのたびに帰宅していた思春期の女の子たちも、今では安心して学校のトイレを利用できるようになりました。トイレの維持管理トレーニングも同時に実施し、学校や地域住民の手で設備を維持していることも紹介しました。
新しく建設されたトイレ
対象地域の9割の女の子が中学校に通うように
皆木職員によると、活動を通じて、女の子や男の子、そして周りの大人たちにも大きな変化が生まれたといいます。3年間の活動を振り返ったアンケートでは、自分自身について問う設問で「自分には価値がある」と回答した女の子の数が増加。実際に声を上げ、行動を起こす女の子も出てきました。ラジオ放送で「女の子も学校に行こう」と呼びかけたり、経済的に困窮した子どもでも学校に通えるように、制服ではなく民族衣装での通学を認めるよう、教育省に嘆願書を提出したりしました。対象地域の10のコミュニティで、約9割の女の子が中学校に通うようになり、地域の母親たちも識字教室を開くなど、大人の意識も変わってきました。
ラジオ放送で教育の重要性を呼びかける
中学校では女の子の生徒が増加
活動は次のステージへ
現在、アルタ・ベラパス県では、新たに「先住民族の女の子の収入向上」プロジェクトを開始しています。対象は、16歳~24歳の若者、特に女の子たちです。学んだ知識を生かして収入を得られるよう、農業や起業のトレーニングを行い、地域で生計を立てられるようにサポートしていきます。
活動を通じて前向きな変化を遂げることができたグアテマラの子どもたちを見て、その姿に元気づけられたという皆木職員。支援者の皆さまにも、子どもたちの前向きな様子からエネルギーをもらってほしいと締めくくりました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
プランでは当面、感染症予防のため多くの方に集まっていただいての説明会の開催は控え、オンライン上での開催を予定しています。次回の開催は11月です。皆さまのご参加をお待ちしています。
次回の予定
2021年11月20日(土) | 14:00~15:00 |
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