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【開催報告】プラン・ラウンジ5月「ラオス駐在職員が現地からご報告~少数民族の子どもたちに質の高い教育を~」
イベント
(更新)
2022年5月21日、プラン・ラウンジ5月「ラオス駐在職員が現地からご報告~少数民族の子どもたちに質の高い教育を~」をオンラインで開催しました。当日は、115名の方々がご参加くださいました。
教育の機会から取り残されている子どもたちを支援
ラオス北部の山岳地域にあるウドムサイ県には、少数民族の人々が多く暮らしています。子どもたちは民族固有の言語で日常生活を送っていますが、小学校に入学すると公用語のラオス語で授業を受けることになります。しかし、遠隔地の村には適切な就学前教育を提供する幼稚園がなく、入学前にラオス語を十分に学べなかった多くの子どもたちが、学習に困難を抱えています。
プランは2019年から「少数民族の子どもの教育」プロジェクトを実施しています。今回のラウンジには、プロジェクト・マネジャーとしてラオスに駐在する鈴村職員が登壇。約2年半の活動の進捗と成果について、現地から報告しました。
- ※このプロジェクトでは、外務省(NGO連携無償資金協力)の支援のもと、日本人職員が現地に赴任し事業統括を行っています
ラオスから登壇した鈴村職員
活動の進捗を3つのポイントで紹介
鈴村職員は、これまでの活動の進捗について「幼稚園の建設」「教師トレーニング」「就学準備コース」の3点から説明。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、厳しいロックダウンや学校閉鎖などにより活動に制約が生じるなか、十分な感染防止対策をとりながら、子どもたちの教育環境の改善に取り組みました。
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幼稚園の建設
既存の幼稚園の多くが小学校の校舎を間借りして運営されており、適切な学習環境が整っていません。プランは教室やトイレ、手洗い場を備えた幼稚園9園を建設。教材や絵本などを支給するとともに、教師や住民を対象に、設備を維持するためのトレーニングも行いました。
完成した教室で積木を使って学ぶ子どもたち
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教師トレーニング
幼稚園教師のほとんどはボランティアで教えているため、子どもへの指導法についての知識不足が大きな課題です。プランは幼稚園教師と小学校1年生の教師を対象としたトレーニングを実施。教師たちは、イラストを使ったラオス語の教授法、ジェンダー平等、子どもの自尊心を高める「褒めて伸ばす教育法」などを学んでいます。活動開始前に比べ、教師の指導力が向上しています。
教師トレーニングの実施プロセス
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就学準備コース
プランは10週間の「就学準備コース」を実施。ラオス語を中心に、算数や生活習慣なども教え、小学校入学に備えられるよう支援しています。子どもたちの学力も向上し、これまでに参加した197人全員が小学校に入学しました。
また、コースの実施と同様に重要なのが、保護者への啓発です。親たちに子どもの教育の大切さを理解してもらうために、各村での啓発セッションにも力を入れています。活動の様子を動画でも紹介しました。
保護者の啓発も大切
保護者と地域への働きかけを継続
プロジェクトを通じて学習環境が改善され、教師の指導力や子どもの学力に向上が見られる一方、課題も見えてきました。鈴村職員は、「活動に参加する保護者が少ない村があること」「ボランティア教師への地域住民のサポートが不足していること」などを挙げ、今後も現地事務所のプロジェクト担当チーム一丸となって、働きかけを継続していくと述べました。
最後に、活動地域の風景や子どもたちが遊ぶ様子なども写真で紹介。駐在員ならではの現場目線での報告に、参加者の方々からは多くのご質問が寄せられ、有意義な時間となりました。
ご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。

参加者の皆さまとの記念撮影
次回の開催は6月です。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
次回の予定
2022年6月18日(土) | 11:00~12:00 |
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