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【開催報告】プラン・ラウンジ7月「ロヒンギャ危機から5年 『教育』が変える若者の未来」~ミャンマー・バングラデシュ~

イベント

更新)

2022年7月23日、プラン・ラウンジ7月「ロヒンギャ危機から5年 『教育』が変える若者の未来~ミャンマー・バングラデシュ~」をオンラインで開催しました。当日は、115名の方々がご参加くださいました。

ロヒンギャ危機の背景と若者を取り巻く課題を解説

写真:課外活動に参加するロヒンギャの女の子たち

課外活動に参加するロヒンギャの女の子たち

今回のプラン・ラウンジには、ミャンマーに4年間滞在した経験があり、「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクトを担当する倉橋職員が登壇。人道危機の背景とともに、ロヒンギャの若者が直面する課題について解説しました。また、プラン・インターナショナルが進めてきた識字教育支援について、活動に参加する若者たちの声を交えながら紹介しました。

国籍を奪われた少数民族 ロヒンギャ

写真:ロヒンギャとは

ロヒンギャとは

はじめに、ロヒンギャ難民が生まれた背景を詳しく説明。ミャンマー南西部のラカイン州に暮らすイスラム系少数民族のロヒンギャは、国籍を奪われ、州外への移動に制限があるなど、長年さまざまな権利を認められずに生活していました。2017年8月、ロヒンギャ武装勢力による警察や軍施設への襲撃を発端に、軍が掃討作戦を展開。その結果、多数のロヒンギャが殺害され、約70万人が隣国バングラデシュへ逃れる事態となり、世界でも最大規模の人道危機が発生しました。

ロヒンギャの未来に影を落とす「非識字」の問題

写真:母国ミャンマーではロヒンギャの教育機会が限られている

母国ミャンマーではロヒンギャの教育機会が限られている

現在、バングラデシュのコックスバザール県内にある難民キャンプには、約92万人のロヒンギャの人々が暮らしており、そのうちの約2割を15歳から24歳の若者が占めています。プランが2021年に行った調査では、若者の9割以上が非識字で、簡単な読み書きや計算ができるのは、数パーセントの男性にとどまることが分かりました。倉橋職員は、「読み書き計算ができないということは、薬や食品のラベルが読めない、キャンプ内の掲示板・配給情報を理解できない、詐欺や搾取にあうリスクがあるというだけでなく、ロヒンギャ社会の将来にむけて、人々が自ら考え、協議していくプロセスに参加することを妨げてしまうことを意味する」と指摘しました。

若者への識字教育を支援 成績には男女差も

写真:識字クラスに参加する若者たち

識字クラスに参加する若者たち

こうした状況にもかかわらず、難民キャンプ内には若者むけの教育支援を本格的に行っている団体はありませんでした。そこでプランは、2019年5月から若者を対象とした識字教育支援を開始。2022年6月までに、3708人の若者たちが識字クラスに参加しました。倉橋職員は、若者たちの読み書き能力が確実に向上していると述べる一方で、クラスで実施した識字・計算テストでは、双方において男の子の方が高得点であり、成績に男女差が生じていると言及。要因として、「女の子にのしかかる家事の負担」や「女性教師の経験不足」などを挙げ、今後の活動においてはこれらの点に引き続き注意を払う必要があると話しました。

  • ※バングラデシュ国内の活動は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています

「関心を持ち続けること」の大切さ

写真:参加者の皆さまとの記念撮影

参加者の皆さまとの記念撮影

倉橋職員は、「ロヒンギャ人道危機はいまだに先が見えず、長期的な展望を立てにくい状況にある」と述べつつも、プランのプロジェクトを通して、ロヒンギャの人々の考え方や社会には前向きな変化も見られ始めていると語りました。「より多くの人々にこの問題への関心を持ち続けていただき、長い目でロヒンギャの未来を見守っていって欲しい」と話し、報告を締めくくりました。

質疑応答では、「ウクライナ危機がロヒンギャ支援に与えた影響」、「女の子や女性の教育、エンパワーメントへの障壁」など、さまざまな観点からのご質問が寄せられ、有意義な時間となりました。ご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。

参加者の声

  • 非常にわかりやすい構成と内容で、問題について体系だった知識を深めることができました。質疑応答も情報量が多く大変良かったです。関心を持ち続けることの重要性を感じました。今後の活動も引き続き支援したいと思います。
  • 私は今高校生です。勉強することを辛く感じたり、勉強する意味がわからないと思ってしまったりすることがあります。今日のお話を聞き、「勉強が嫌だ」と軽い気持ちで言ってはいけないと感じました。また、無国籍や男女の格差の問題などは、これまでの歴史、その土地の宗教なども深く関わっていることや、周りからの支援や教育が大切であることがわかりました。
  • ロヒンギャ問題について、メディアでは報道が少なくなってきましたが、ずっと気になっていました。今回、お話をうかがうことができて、より高い解像度で現地の状況や課題感を知ることができました。
  
 

次回の開催は8月です。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

次回の予定

2022年8月20日(土) 11:00~12:00

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