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【一般プロジェクト中間報告】女の子の新しい仕事探しを応援しよう~ニカラグア~
女の子だから
(更新)
ニカラグアは1980年代に約10年にわたる内戦を経験しました。その後、国は復興に向かったものの、経済的には中南米33カ国の中でハイチに次いで貧しい国にとどまっています。そうした社会状況の中、特に女の子たちは、男性による性的暴力の被害者になる危険が高く、公教育を受けていないために将来的に良い仕事に就く機会がないなど厳しい環境に置かれています。プラン・インターナショナル・ジャパンは、プラン一般プロジェクト「女の子の起業支援プロジェクト」を立ち上げ、女の子たちが新しい仕事を起業するための支援を進めています。
プロジェクトに参加する150人の女の子の横顔
二人の子どもを育てながら生計を立てるマルガリータ
プロジェクトの対象となる14歳から18歳の女の子たちは、首都マナグアに近い観光地であるサン・ラファエル・デル・スール市で貝殻アクセサリーや化粧品などを売って生計を立てています。
その中の一人、マルガリータが海岸でアクセサリー売りをするようになったのは、14歳のときでした。今、彼女は2児の母親でもあります。観光客が多い日には、一日の売上げが最高1000コルドバ(約40ドル)になることもありますが、観光客が少ない時期になると、一日100コルドバ(約4ドル)を稼ぐのがやっとです。マルガリータも3人の兄弟も、学校に通えませんでした。「もし、学校に通えたら、もっと良い仕事に就くことができたのに。私の子どもは勉強して教師になりたいと言っています。この夢を叶えてあげたい」
今回のプロジェクトでは、マルガリータのように経済的に困窮している女の子たちが選ばれました。貝殻売りは競争が激しいため、多くの女の子たちは貝殻以外にも、化粧品販売や漁師の手伝いなど、様々な仕事をしながら生計を立てています。プランは対象となる女の子の家を戸別訪問し、詳しい家庭状況を確認しながら、女の子が確実に活動に参加できるよう、家族の理解を求めました。
関係者との連携体制を整える
対象の女の子たちとのミーティングの様子
トレーニングに参加した女の子たち
プロジェクトの実施地域であるサン・ラファエル・デル・スール市長や観光局、女性起業家のネットワークなど関係者とも打ち合わせを行ない、プロジェクト目標や解決すべき問題の認識を一つにし、協力体制を敷くことができました。関係者それぞれの役割を確認し、強みを生かして、共に問題解決に向かうことはプロジェクト成功の鍵になります。
自分の身を守るためのトレーニング
150人の女の子を対象に性的暴力に対する予防や対策についてのトレーニング実施。性的暴力が起こるメカニズム、被害を受けた場合、どのように自分の尊厳を守るのか、といった具体的な話について、30人ずつ5つのグループに分かれてトレーニングを受けました。
家族やパートナーに対するトレーニング
女の子の両親など保護者を対象に、男性と女性のパワーバランスの違いが引き起こす問題などジェンダーに基づく観点から、女の子が直面する様々な課題について学ぶトレーニングを実施することで、家族や周囲の人々のジェンダーに関する理解が深まり女の子へのサポートもより大きくなるように配慮しました。
プロジェクトの困難な点
女の子は生計を立てるために働きながら、活動に参加しています。このため、トレーニングなどに時間を確保することも現実的に難しいことがあります。また、女の子が継続的に活動に参加するためには、家族や周囲の人々への理解や協力が重要であり、引き続き理解を求めていくことが必要とされています。
今後も女の子を取り巻く様々な課題に包括的に取り組み、女の子が新しい仕事を始めるまで、支援を続けていきます。
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