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女性への暴力にNO!難民キャンプの男性たちが始動~ルワンダ~
女の子だから
(更新)
プランは、2014年5月からルワンダ国内の5つの難民キャンプと多くの難民が移住した首都キガリにおいて、国連難民高等弁務官事務所とともに難民支援を行なっています。プランと活動する難民キャンプの男性たちが、女性への暴力をなくすためのグループを立ち上げました。
男性優位の社会のなかで苦しむ女性と子ども
女性への暴力をなくそうと立ち上がった男性たち
南部のムゴンワ難民キャンプで暮らす、ルホゴ・ジョンさんは、コンゴ共和国を追われた6700人の難民の一人です。彼は、男性のすることはすべて正しいと考える男性優位の社会で生まれ育ちましたが、女性が虐げられる現実に疑問を抱き、難民キャンプで男性と女性が調和して暮らせるよう取り組みをはじめました。
ルホゴさんが活動をスタートしたのは、近所の住民の家庭内の様子を知ったことがきっかけでした。「近所に住む男性は、食料に困窮する子どもや妻を顧みずにお金を酒に使ったため、妻との関係が悪化しました。糖尿病になったその夫は、妻から仕返しとして十分な食べ物を与えられなくなったのを見て、これは問題だと思いました」。ルホゴさんはその男性へ、問題を解決するには家族を大切にする必要があるとアドバイス。彼はこれを受け入れて家族関係が改善され、現在その家族は住民の手本となるまでに変わりました。
「キャンプ内では、両親が育児を放棄したために食べ物を探し回る子どもを時々見かけます。家庭内暴力を抱える家庭では、両親がお金をアルコールに使う傾向があり、子どもたちは食事を与えられないこともあるためです。そんな親を持つ子どもたちは、学校に行くことさえできません」とルホゴさんは言います。
男性グループが家庭内の問題を解決
家庭内の問題解決方法を学び広めます
家庭の問題が子どもにまで影響を与えると気づいたルホゴさんと仲間たちは、男性グループを結成しました。この男性グループには28人のメンバーがおり、7つのグループに分けて、キャンプ内の108家族をサポートしています。家族内の問題解決は、配偶者間で定期的に穏やかな話し合いの時をもつことを基本としていますが、解決されない場合には仲介に入ります。2週に1度集まってそれぞれの地域での問題について報告し、問題だと判断した家庭に対しては訪問する日取りを決めて、家庭の平和を取り戻すために穏やかな会話を心掛けるよう男性たちにアドバイスします。1カ月後、これらの家族がどう変わったかを評価し、プランや難民キャンプの地域役員、関連組織などに報告しています。
男性グループは、これまで55家族以上の問題を解決し、メンバーに加わる男性たちは増えています。ムゴンワ難民キャンプの地域役員をつとめる、キメニー・デオグレイツさんは、「男性による女性への暴力は多くの家庭で見られます。キャンプで暮らす人々の間で、女性への暴力をなくそうと行動を起こしたことで、男性の振る舞いに変化が見られるようになりました」と語り、活動がもたらしている影響を認めています。
プランは、女性への暴力への理解が深まるようグループのメンバーに研修会を実施しています。時間がかかる問題ですが、グループでは暴力をなくす活動に一層力を入れ、将来的には女性たちも巻き込んで一緒に取り組みたいと考えています。
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