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【開催報告】プラン・アカデミー第3回、第4回、5回(5/14、5/26、6/13・日比谷)
女の子だから
(更新)
Because I am a Girlキャンペーンやジェンダー平等について理解を深め、キャンペーンを多くの人に広めるアクションを実施するアクターを養成するプラン・アカデミー。第3回目にはプロジェクトを立案する際にプランが行うジェンダー分析について、第4回目はジェンダー平等を達成する際に鍵となる女の子や女性のエンパワーメントについて理解を深めました。第5回は2人の講師を招いてジェンダーにまつわる最新の情報をお聞きしました。
第3回~ ジェンダー分析と不平等への取り組み~
2015年5月14日(木)の第3回プラン・アカデミーでは、プログラム部の寺田職員から、プロジェクトを立案する際にプランが使っているジェンダー分析ツールを解説。プロジェクトを開始する前に、コミュニティでの男女別の役割や、女の子の価値や参加の度合いがどうなっているか、ジェンダー不平等の状況を変える人や組織は誰なのかを分析する重要性を伝えました。また、分析の結果明らかになる女の子の「状況」と「地位」を把握し、その双方にアプローチする必要があることについて学びました。
続いて、プログラム部マネージャーの馬野職員より、ベナンの「養鶏をとおした生計向上プロジェクト」について報告。実際のプロジェクトで分析ツールがどう活用されているか、プロジェクトの前後の女の子を取り巻く状況の変化やプロジェクトの成果を伝えました。具体的なプロジェクトの内容だったこともあり、活発な質疑応答が行われました。
参加者からの質問に答える寺田職員(左)と馬野職員(右)
活発な質疑応答の時間になりました
第4回 ~3つのパワーと女の子のエンパワーメント~
2015年5月26日(火)の第4回は、ジェンダー平等と表裏一体となる、エンパワーメントについて学びました。パワーには女の子が受ける「支配的パワー」、女の子自身が持つ「内在するパワー」、周りと協力することで生まれる「連携するパワー」、という3種類あることを学び、3つのパワーに取り組むことの重要性について、理解を深めました。
次に、本人の「主体性」、本人と周りの「関係性」、本人を取り巻く「社会構造」の3つのエリアにおける変化が揃うことが女の子のエンパワーメントが持続することを学びました。その後、「これまでの人生であなたにパワーを与えてくれた人は誰ですか?」「『主体性』、『関係性』、『社会構造』の3つが揃っている、あるいは揃っていない例にはどんなものがありますか?」という2点についてグループでディスカッションを行いました。日本でも3つが揃っていない例が多数話題に上り、日本でのジェンダー平等にも課題があることが浮き彫りになりました。
「女の子のエンパワーメント」については、プラン・ニュース95号で詳しくご紹介しています。
参加者の声
- パワーについて考えるワークは、改めて日本の社会や自分の周りを考えるきっかけにもなりました。主体性、関係性、社会構造のバランスを考えると人の意識、文化、環境、習慣など裏にはいろいろと隠されているということを再認識しました。(Tさん)
- グループワークで皆さんのパーソナルなお話を聞き、ジェンダー問題における「関係性」「社会構造」の課題が明確になりました。職場、出産、子育て、どれもこれから私にとって参考になるお話ばかりでした。(Mさん)
グループ内で出た意見を全体に共有します
前半4回が終了。折り返し地点に来ました
第5回 ~グローバル・イシューとしてのジェンダー~
2015年6月13日(土)の第5回は、1期修了生で3月に行われた女性の地位委員会(Commission on the Status of Women:以下CSW)に参加された鴨澤小織さんをお招きして、最新情報と今後の課題をお聞きしました。会議では、ジェンダー平等の達成、女性や女の子のエンパワーメントと基本的人権の尊重に向け、国際的、国家、地域などあらゆるレベルにおいてジェンダー主流化の実現と推進が改めて強調された宣言が採択されたこと、引き続き若者たちの巻き込みが重要との指摘がありました。
講師の鴨澤さん
参加者の声
- CSWのことを今回の講義まで全く知らなかったので、まず“知る”というチャンスを得られて良かったです。世界中のパワフルな女性たちと出会って話しをしてみたいと感じました。(Iさん)
- 国連や日本政府といった組織がどのように動き、今後の方針を立てているのか、NGOがそういった政府機関とどのように関わっているのかを学ぶことができ、とても勉強になりました。(Sさん)
午後はプラン・インターナショナル・ジャパン理事の大崎麻子さんをお招きして、日本国内が抱えるジェンダー課題について講演していただきました。国際社会共通の課題として、無償ケア労働、女性への暴力、女性の経済や政治への参画の3点を挙げ、日本政府が女性のための法律や公共政策を整え、公共投資を行っているか、という問題提起がありました。
講師の大崎理事
参加者の声
- 日本国内にも様々な課題があること、そしてその課題に対する解決策を考えることが途上国問題の解決にもつながっていくと感じました。また、逆に途上国から学ぶことも多く、それらを国内でも活用していくべきだと改めて感じました。(Tさん)
- 女性のエンパワーメントがいかにして経済・コミュニティ内のつながり、本人たちの尊厳につながっているのか、そのロジックを理解することができました。また、ジェンダーの問題は途上国のみならず日本含めた先進国でも大きな問題であり、まさにグローバル・イシューであると感じました。(Mさん)
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