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自分で結婚相手を決めるために~カメルーン~
女の子だから
(更新)
ナイジェリアの紛争から逃れてきた人々が暮らしている、カメルーンのミナワオ難民キャンプ。難民キャンプでは、先行きの見えない家族の不安から女の子が早すぎる結婚を強いられるケースが報告され、プラン・インターナショナルは2016年1月以降、子どもたちの権利を守り、早すぎる結婚を阻止するための活動を行っています。
父親同士で決められる早過ぎる結婚
15歳のアイシャさんは、両親と4人の兄弟とともにナイジェリアの紛争を逃れ、カメルーンのミナワオ難民キャンプで暮らしていました。父親は経済的な事情から、友だちの息子と娘との結婚を決めてしまいました。縁談は、村の伝統にもとづき父親同士が約束を交わすだけで成立します。
アイシャさんは、台所で食事の支度をしていた母親が涙を流していたのを見て、事情を尋ねたことでその事実を知りました。アイシャさんの母は、「私の夫は結婚の資金を集め、父親同士が握手を交わすだけで結婚を決めてきました。なんて無情なことでしょう。私も12歳で結婚しました。最初の赤ちゃんを出産する時、私自身がまだ子どもでした。お産のときには激しい痛みの末に死産となり、その後は心理的なトラウマに苦しみました。私は自分の娘にこんな経験をさせたくありません」と涙ながらにその時の思いを振り返ります。
権利についての難民キャンプでの講習会
話し合いを重ねて結婚を取りやめる
アイシャさんと母親は、プランのスタッフを通じて、早すぎる結婚に関するデメリットと教育の重要性を知り、行動を起こすことにしました。2人は、自分たちの状況をプランと連携して子どもの権利を守る活動を行っている地域団体の役員に伝えました。アイシャさんの父親は話し合いに応じ、最終的に、結婚をする代わりに、彼女を縫製の職業訓練に参加させることで納得しました。
アイシャさんは安心したと言います。「私はブラウス、スカート、スタイリッシュなドレスを縫うことができ、この仕事に就けるのがとても楽しみです。将来は経済的に自立して、子どもと夫の面倒をみる体制が整ってから、自分の意思で結婚したいと思います」とうれしそうに語りました。
プランは、ミナワオ難民キャンプにおいて、これまでに早すぎる結婚9件を発見し、うち7件をやめさせることができました。残り2件は調停途中です。難民が増加するにともない、子どもの保護はますます重要になってきます。すべての子どもたちが虐待から守られて自分たちの権利を享受するための重要性が一層増しています。
経済力をつけて自分で夫を見つけたいとアイシャさん
自分で縫製した衣服とともに
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