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ファトマタさん「コミュニティのマララ」~シエラレオネ~
世界の各地から
女の子だから
(更新)
2014~2016年の間、エボラ出血熱の猛威にさらされたシエラレオネでは、多くの人が亡くなり、保護者や夫を亡くした子どもたちや女性が多くいます。この混乱で多くの女の子と女性たちがレイプの被害にあい、10代の妊娠数が増加しました。
コミュニティに蔓延する性暴力
18歳のファトマタさんが住む地域でも、暴行やレイプが当たり前のように起きています。友人たちの相談にのっているうちに、シエラレオネで起きている性暴力に取り組む必要性を感じるようになりました。
「私が住んでいる地域では、ほとんどの男性が女性を虐待しています。私の友人にも起き、一度は虐待の目撃者になるところでした。 女性の叫び声を聞き急いで駆けつけると、加害者はすでに逃げていました。 その女性は果物売りで顧客にレイプされたのでした。 その出来事が引き金となり私は性暴力に対する闘いをはじめました」
幹線道路沿いにあるマーケット
コミュニティのマララ
ファトマタさんは「コミュニティのマララ」として知られています。パキスタンの子どもの権利の活動家として有名なマララさんが、女子教育のためのキャンペーンを行っているとき、ファトマタさんは女性に対する性暴力や女性性器切除、10代の妊娠を阻止するために闘っていました。彼女が注力しているのは、まるでシエラレオネの文化であるかのように頻発している性暴力に取り組むことです。
プラン・インターナショナルは他団体と協働して女の子のネットワークグループを組織し、自分たちの目的を実現するためのロビー活動や政策への働きかけなどを学べるトレーニングなどを提供しています。ファトマタさんも学校で活動するグループに参加しています。
ファトマタさん
今すぐに取り組むべきこと
今なすべきことをたずねると、ファトマタさんは即座に 「有効な法律とその執行が欠けています。 法律を制定し、それを破る人は刑務所に送り生涯そこで過ごさせるべきです。 そうすれば状況は変わります」。ファトマタさんは、現在の状況に強い怒りを感じ、コミュニティは暴力やレイプから女性を守らなければならないと訴えています。 「ほかの方法を探すのではなく、今起きている性暴力から隣人を守るべきです」
ガールズ・アドボカシー・アライアンス(以下、GAA)に参加するなかで、レイプの被害者、特に妊娠を余儀なくされた人々に寄り添い助言することも重要な活動です。 女の子は妊娠を知ると、たいてい学校を止めます。そして、女の子たちは性暴力の被害を受けただけでなく、その結果として、その後コミュニティから排除され、軽蔑されるようになります。ファトマタさんは女の子たちに 「あなたたちは大切な人であること、そして大切なコミュニティの一員であること」を伝えます。
「亡くなった人々のことを考えるのは本当に悲しいことです。つらいことです。でも、こうした出来事のために意気消沈し後退するのではなく、私たちが直面する課題に対して団結し、解決するために人々の力を結集させたいのです。 一緒に暴力を止めましょう」
エボラ出血熱で亡くなった人々の墓
若者たちの活動を後押し
プラン、テレデオム、ECPATの3者で協働するGAAは、女の子と若い女性に対する暴力を排除し、社会での経済活動への参加の機会を強化するための世界的なイニシアチブです。このプロジェクトは、インド、バングラデシュ、ネパール、エチオピア、シエラレオネ、リベリア、ガーナ、ケニア、ウガンダ、フィリピンの10カ国で実施されています。グループに参加する若者たちの能力強化とともに、同世代の若者や政策決定者たちへの働きかけを通して、地域に変化を起こす支援を引き続き実施していきます。
地域を変える希望に燃えるファトマタさん
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