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「ポスト2015年開発目標」策定に向けての進捗
お知らせ
(更新)
2015年が達成期限となるミレニアム開発目標(MDGs)に続いて設定されるポスト2015年開発目標(以下、ポストMDGs)。その内容についての議論が進められています。
オープン・ワーキング・グループによる持続可能な開発目標案が完成
2012年6月、ブラジル・リオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」では、持続可能性がポストMDGsにおいて重要な要素になると考えられ、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下SDGs)」と、ポストMDGsを統合することが合意されました。また、30か国の政府代表によるオープン・ワーキング・グループ(Open Working Group、以下OWG)が設置され、13回に及ぶ議論の結果を報告書として発表しました。
この報告書の中で、持続可能な開発の目標案として17の目標と169のターゲットが挙げられており、貧困と飢餓の撲滅、保健と教育の改善、ジェンダー平等、エネルギー、雇用、気候変動対策や環境保護、不平等の解消など、幅広い開発課題が含まれています。
国連で統合報告書が完成
2014年12月、国連は、これまでのすべての議論を総括した持続可能な開発に関する統合報告書を発表しました。OWGの成果を尊重しつつ、17のゴールを6つの要素(尊厳、人間、地球、繁栄、正義、パートナーシップ)に整理し、実施可能なものとすることが提唱されています。
この統合報告書に対するプランの見解は以下の通りです。
以下の点を評価します
- 報告書において、ポスト2015開発アジェンダの計画、実施、評価、説明責任といった幅広い点に触れていることについて歓迎します。
- 持続可能な開発を実現するために欠かせないものとして人権が重視されていることを評価します。
- 目標を実現するために、目標の‘簡潔化’と‘実現性’を強調することが必要です。
- ポストMDGsにおいて、子どもや若者が目標を実現するための担い手として重視されていることを歓迎します。持続可能な開発目標を実現するには、子どもや若者の新しい考え、エネルギー、リーダーシップが欠かせません。
以下の点が課題です
- 子どもの権利において、最も重要である子どもへの暴力の撲滅、出生登録についてがレポートに含まれていません。加盟国には、今後の交渉の中で、目標に反映していくよう求めます。
- 国際的に思春期の女の子への関心が高まっているにも関わらず、OWGの成果文書の中で強調されていた思春期の女の子への言及が抜け落ちています。
- すべての子ども、特に思春期の子どもが安全な環境で学ぶことができる教育の権利が保障されていることを歓迎します。教育を修了するのに様々な障壁に直面する子どもたち、特に思春期の女の子も教育が受けられることを求めます。
- 報告書の中で、市民社会が参加できる、意味のある説明責任の枠組みが必要とされていることを支持します。国連加盟国には市民社会が利用しやすく、包摂的で、機敏かつ協力的な公的メカニズムとプロセスが保障されるよう求めます。
今後さらに政府間交渉での議論が進み、2015年9月の国連総会でポストMDGsが決議されます。プランは引き続き、子どもや若者の権利、ジェンダー平等に関する目標やターゲットが反映されるように、子どもや若者の意見を政府に伝え、国際社会への働きかけを強化していきます。
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