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【熊本地震緊急支援】県内各地で心のケアワークショップを実施
お知らせ
(更新)
プランは、2016年4月の熊本地震発生後、熊本県各地で心のケアワークショップを実施してきました。5月~7月には、東日本大震災支援で連携してきた心理の専門家有志による支援団体ケア宮城の先生方にご協力いただき、ワークショップやフォーラムを16回開催。心理士、NPO関係者、保育園・幼稚園教諭、保護者など、さまざまな形で子どもを支援する人々のべ1198人が参加されました。
東日本大震災支援で学んだノウハウを熊本に
ケア宮城代表の畑山みさ子氏は、保育士主任向けのワークショップをはじめ、被災地域の幼稚園や保育園にて、震災後のストレス反応やセルフケアなどについての研修を行いました。また、ケア宮城のメンバーで東北大学大学院教育学研究科の本郷一夫教授は、傾聴ボランティアやNPO団体を対象に被災者との接し方、支援における心構えなどについてノウハウを伝えました。
ワークショップ実施の際には、世界保健機関(WHO)が発表した被災現場で支援活動を行う人々のための手引きの日本向け縮刷版「被災者の心をささえるために-地域で支援活動をする人の心得」を無料で配布。支援活動の参考のために追加で送ってほしいとの要望も多く、これまでに2000冊以上を提供しました。
ケア宮城の畑山氏による、保育士主任が対象のワークショップ
畑山氏は、各地の幼稚園や保育園も積極的に訪問
ケア宮城の本郷一夫教授によるワークショップ
中長期的な視点から今後の支援を考えるフォーラムを開催
災害を乗り越えるための視点と実践例を学びました
2016年7月16日には、熊本市国際交流会館において子ども支援フォーラムを開催。基調講演者として登壇した本郷教授は、「震災後の中長期支援の視点から」と題して、東日本大震災後の幼児・児童・生徒について、データに基づきながら、震災直後、震災1年後、震災5年後の様子を紹介。震災後の変化の特徴をふまえながら、時間、文化、関係の三つの軸から支援を考える必要性についてお話ししました。
また、震災直後から避難所となった学校で支援にあたってきた益城町立広安西小学校校長の井手文雄氏と、避難所を中心に支援を行っている「なないろネットワーク」代表で中学校教諭の神田みゆき氏により、被災地での活動の振り返りがなされました。井手氏からは、被災者のニーズと支援者の思いを尊重した避難所運営、教員たちが前向きな気持ちで関われるための工夫、またサポートが必要な子どもたちへの配慮が紹介されました。神田氏は、子どもの居場所づくりと心のケア、教職員や支援者の心と身体のケア、支援者ネットワークづくり、子どもたちの夢を実現するためのサポートなど活発な活動を紹介いただきました。
地元の心理士会や心理士グループ、NPOとの連携
現在プランは、熊本県の心理士会(日本学校心理士会熊本支部および熊本県臨床心理士会)と連携し、教師・保護者のための心のケア講座を実施しています。対象期間は7月~8月で、要望に応じて県内各地の保育園~中学校に伺って実施しています。保護者の方に安心して参加いただけるよう、幼児教育学科の学生ボランティアによる託児サービスもあわせて提供しています。
このほか、7月からは、九州各地の心理士が立ち上げた支援グループ「Project九州」や熊本県のNPO団体「傾聴ネットキーステーション」の支援も開始しました。「Project九州」は、県内各地の避難所にて、住民の孤立を防ぎ、自発性や意欲を促進するための参加型アクティビティを実施しています。また、「傾聴ネットキーステーション」は、避難所で被災者の傾聴を実践しています。
「Project九州」が避難所で行ったペットボトル風鈴づくり
現在でも避難所生活者は約4000人に上ります
ご支援いただきました皆様には、心からお礼申し上げます。なお、今回の支援に際しては、以下の3社にも多大なご協力をいただきました。ありがとうございました。
- 全日本空輸株式会社:4月下旬~5月無償渡航(計41便)
- 株式会社ソラシドエア:6月無償渡航(計7便)
- 日産自動車株式会社:4月下旬~7月電気自動車無償貸与(1台)
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