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親とはぐれた子どもたちを保護~エチオピア紛争~

お知らせ

更新)

エチオピアの北部、ティグレ州で2020年9月から緊張が高まっている中央政府軍と同州政府のティグレ人民解放戦線(TPLF)との武力紛争は、11月9日には数百人が襲われる事態になり、4万3000人以上が難民としてスーダンへ逃れています。うち45%が18歳未満の子どもであると推定されています※1。スーダンはすでに南スーダン難民を70万人※1以上受け入れていることから、プラン・インターナショナルも難民支援を強化しています。

  • ※1 UNHCR:Ethiopia Tigray emergency (11月30日)

写真:スーダン国境の難民受付所遠景

スーダン国境の難民受付所遠景

人々は国境近くの一時保護センターで過密な状況で生活しており、保護者、同伴者のいない子どもや若者が何百人いるとみられています。避難所スペース、清潔な水や食料、洗面設備も限られており、特に女の子はジェンダーに基づく暴力の危険にさらされています。

写真:スーダン国境の難民受付所

スーダン国境の難民受付所

難民の声

タマラットさん(14歳)
「家の近くに爆弾が落ち、あまりの大きな音に驚いて近所の人たちと逃げ出しました。必死になって家族の名前を呼びながら探しましたが会えないまま、近所の人たちに説得されてスーダンへの避難の旅に出ました。家族がどこにいるのかわからないし、よく眠れず食欲もありません。体はここにいますが、心は両親と9歳の妹のところです。唯一の願いは、家族と再会して家に戻ることです」

絶望的な状況にもかかわらず、多くの難民は行方不明の家族と連絡を取ろうとスーダンのハムダエット国境にある一時保護センターに留まっています。

写真:保護センター脇で調理をする女性たち

保護センター脇で調理をする女性たち

サラムさん(19歳)
11月21日に保護センターにたどり着き、1週間以上両親を探しています。 「爆撃の音を聞いて父と母を置いて家を飛び出し逃げました。ここにいれば両親に会えるかもしれないと思って。保護センターには、思春期の女の子や若い女性が過ごせる場所がありません。ここに着いてから一度もお風呂に入っていません。人々は川に行って服を洗ったり、水を汲んだり、体を洗ったりしますが、私たち女の子はそのようなところでは安心して水も使えません。家族と再会したい。私たちをウムラクバキャンプへ連れて行ってくれるそうですが、そこに家族がいないことはわかっています」

アニカ・クルスティッチ スーダンのプランの活動国事務所長
「私たちは、住む場所を追われた多くの子どもたちがトラウマを抱え、家族と離れ離れになってスーダンに到着していることを非常に心配しています。特に女の子たちが搾取や虐待を受けやすい状況にあるのは明らかです。同伴者のいない子どもや若者を特定して、心理社会的支援や愛する人を探す支援など、それぞれの専門家の支援につなげることが非常に重要です」

プランの支援

スーダンのプラン・インターナショナルは、同伴者がいないまま避難してきた子どもたちが国境に到着した際に、特定して登録し、必要に応じて子どもたちを支援できるように、モニタリングをしてきました。
心理社会的支援サービスとともに、子どもたちに画材や遊ぶスペースを提供する「子どもひろば※2を設置しました。また、緊急対応チームは、国連と協力しながら、2000個の生理用キットを思春期の女の子に配布したほか、10個の給水タンク、新しい給水ポンプ、おむつ、プラスチック製の洗面器なども届けました。

写真:プランが設置した給水タンク

プランが設置した給水タンク

  • ※2「子どもひろば」
    災害・緊急時に、子どもの保護と心のケアのために設置・運営されます。現地では、混乱のなか、子ども、とりわけ女の子は虐待や搾取の対象となる危険性が高まります。子どもたちが一日もはやく日常を取り戻せるよう、遊びや学習を取り入れることで、子どもたちが抱えるストレスを軽減させ、自尊心を育み、自分を守ることができるようになることも視野に入れて活動します。また、保護者も含めた子どもの保護への理解を深める場としても重要です(詳しくはこちら

引き続き子どもたちの保護を中心に支援を行っていきます。

  • ※エチオピア紛争に対する緊急支援活動については、日本での寄付募集は行っておりません

あなたの寄付で、誰かの人生に可能性が生まれる。

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