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「小学校建設プロジェクト」を開始しました~ガーナ~
世界の各地から
(更新)
零細農業が中心のガーナ北部は、カカオや金鉱産業を有する南部とは対象的に、経済的に厳しい地域です。ガーナ10州全体で学校に通っていない子どもたちの数は約54万人とされていますが、その3分の1以上が北部ノーザン州の1つに集中しているといわれています。北部では公立学校の教育予算が少なく、劣悪な学習環境、教師の指導力不足、学校運営能力の欠如など多くの課題が見られます。
プラン一般プロジェクト(寄付受付期間2017年6月末まで)の一つとして立ち上げられた「小学校建設プロジェクト」では、北部ノーザン州タタレサングリ県内にある、多くの人々が1日1.70ガーナセディ(日本円で約50円)未満で暮らす貧しい農村地域サンバンコミュニティとニョピドコミュニティの小学校2校を支援します。どちらの小学校も近隣およそ15から20あるコミュニティで唯一の小学校です。耐久性のある頑丈な教室の建設、机やイスなどの教室備品の支給により、現在2校に通っている児童563人と教師10人たちが安全で快適に授業を行うことができる学習環境を整え、在校生に加えて、近隣コミュニティのより子どもたちが新たに就学する機会を拡大します。
教育環境を整えて、子どもたちを学校へ
プロジェクトを実施する地域の学校では、教室やイス・机などの不足に加えて、雨や風に弱い教室、トイレや給水施設の不足など、子どもたちが学ぶための基本的な学習施設が備えられていません。また、教師の指導技術が不足しているため、子どもたちの学力向上が妨げられている状況です。
保護者や地域の人々からなる学校運営委員会において地域の声を反映させて良い学校づくりを実現するという学校運営能力は、地域の声をよりよい学校づくりに反映させなければなりませんが、その運営能力は十分ではありません。劣悪な教育環境のために、子どもたちの学習成果が低い状態が続くと、保護者たちは子どもに対して、勉強よりも家計を助けるために働くことを望むようなり、子どもたち自身も通学に消極的になる傾向があります。女の子の場合には、学校を辞めてしまうと早すぎる結婚のリスクが高まります。学校環境の整備と教師たちの能力強化は、子どもたちが学校での勉強を続けられるようにするために必要な支援です。
ニョピド小学校は近隣15コミュニティで唯一の公立小学校です
サンバン小学校は近隣20のコミュニティで唯一の公立小学校。
現在3教室で学んでいます
プロジェクトの内容
プロジェクトでは、256人の生徒たちが泥の壁と藁の屋根でできた教室で学んでいるニョビド小学校、近隣の学齢期児童数2000人のうち307人が学んでいるサンバンの小学校の各校で以下の支援を行います。
- 1棟(6教室)の建設
- 教室備品(各校1教室あたり:机とイス40セット、教師用の机といす、本棚)の提供
- 男女別トイレの建設(各校:男子用2基、女子用2基、教師用1基)
- 手洗い場の設置(各校:1カ所)
- 雨水貯水タンクの設置(各校:1基)
- 学用品の支給(制服、筆記用具、定規、鉛筆、消しゴム、通学かばんなど)
- 教科書や副教材など学習用の教材支給
- 学校運営委員会(各校7人)を対象とした学校運営に関するトレーニングなど学校関係者の能力強化
現地担当者からの声
アブドゥル・マナフ・アルハッサン/プラン・インターナショナル 地区コーディネーター
このプロジェクトを実施するタタレサングリ県は、ガーナ北部でも最も経済的に貧しい地域です。多くの人は読み書きができず、さらに遠隔地に入るとこの傾向は強まります。私は、地域の学校がきちんとした教室やトイレといった基本的な教育施設がないことが原因だと考えています。この2つのコミュニティでも多くの子どもたちが教育施設の問題のため学校に通っていません。日本のみなさんのご支援によって、より多くの子どもたちが適切な学習環境で学べるようになることをとても感謝しています。
プロジェクト名:小学校建設プロジェクト
実施地域 :
ノーザン州タタレサングリ県
活動内容 :
教室の建設、学用品や教室備品の支給、手洗い場の設置など
対象者 :
小学校2校の児童563人と教師10人
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