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イフガオ族の暴力を使わない子育て法~フィリピン~

世界の各地から

更新)

体罰によるしつけなど、子どもに対する暴力が許容されているフィリピンにおいて、ルソン島北部に暮らす山岳少数民族のイフガオ族の間に伝わる、体罰を使わない子育て方法は、社会全体にとって意味があります。プラン・インターナショナルは、イフガオ族の人々とともに、民族の間に伝わる子育ての伝統を守り、社会に広めることで、子どもへの暴力をなくそうと取り組んでいます。

写真:暴力によらない子育てを広めています

暴力によらない子育てを広めています

体罰を用いない育て方

2011年にフィリピンの世論調査会社が実施した調査によると、フィリピン人の親の67%は、子どものいたずらへの罰として体罰を用いたり、罵声を浴びせたりします。これに対してイフガオ族の間では、体罰を用いません。子どもに愛情を注いで育てることは、祝福を受け、もっと豊かになることと信じられているのです。

77歳になるマリナは、「大人たちは、体罰を使いませんでした。私が子どもの頃に両親から体罰を受けたことはありません。むしろ、子どもたちがいかに愛されていて、大切にされているかを示そうとしていました」と、子ども時代を振り返ります。「他の部族の人たちは、育て方が異なります。怒鳴ったり、辱めたりするのが普通のようです。子どもたちは親から体罰を受け、学校では教師から物を投げられたり、耳をつまみ上げられたりされている様子を聞くと心が痛みます。私たちの先祖たちが教えてくれた価値観とはまったく異なります」

イフガオ族で17歳になるシラズは、他の部族の子どもたちも通う学校ではじめて体罰を経験しました。 「私は学校で先生に叱られ、手のひらに本を置いたまま1時間の授業に耐えなくてはいけない体罰を受けました。それが原因で、学校には戻るのが怖くなりました。子どもたちが安心できる家庭や学校であって欲しいと願います」

写真:イフガオ族のよき伝統を伝えるマリナ(右)

イフガオ族のよき伝統を伝えるマリナ(右)

写真:シラズ(左から3人目)と家族

シラズ(左から3人目)と家族

暴力から子どもたちを守る活動

イフガオ族は、自分たちの部族の伝統を守りながら、他の部族やフィリピン社会に向けて暴力を使わずに、子どもたちを大切に育てる文化を広めようと取り組みをはじめました。子育てにおいて暴力を使わずに前向きな育て方を奨励するプロジェクトを行ってきたプランと連携して、家庭、学校、地域において体罰を使わずにしつけを行うことで子どもたちにもたらされるメリットを、若者、教師、両親、役人、メディアに伝えています。

イフガオ族の人々は、将来の子どもたちが、非暴力的で、自尊心、自己規律を持てる人生を送れることを願っています。プランとの活動を通じて、少しずつですが、イフガオ族の子育て方法を取り入れる村が増えるなど実を結びつつあります。

写真:シラズも活動に参加しています

シラズも活動に参加しています

写真:民族のよき伝統を伝える若者たち

民族のよき伝統を伝える若者たち

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