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6/20は世界難民の日 難民キャンプのボランティア~ヨルダン~
世界の各地から
(更新)
6月20日は世界難民の日
2011年から始まったシリア紛争により、560万人を超える人々がレバノン、トルコ、ヨルダンなどに安全を求めて避難しています。 レバノンは94万人以上、ヨルダンは66万人以上の難民を受け入れています※。多くの人は再び故郷へ帰ることを希望していますが、長引く紛争によりその目処も立たず、先の見えない不安のなかで暮らしています。
- ※ UNHCR Syrian Regional Refugee Response, updated 09 Apr 2019
砂漠のなかにあるアズラック難民キャンプ
ボランティアリーダーのアリアさん
ヨルダンのアズラック難民キャンプで、プラン・インターナショナルが運営する就学前教育センターのボランティアリーダーとして活動するシリア人のアリアさん。自身のモットーは、「強くあること、苦難に挑むこと、そして決して諦めないこと」
アリアさんは約2年、夫と子どもたちとアズラック難民キャンプに住んでいますが、ここに至るまでの体験は過酷なものでした。
2歳になる娘と
故郷を離れ国内避難
2015年、当時妊娠6カ月だったアリアさんと家族は、紛争を逃れてシリアのアレッポの農村地域にあった自宅から逃げました。家から持ちだせたのは、いくつかの小さなかばんだけでした。ヨルダンとの国境地帯に到達し、約4カ月をテントで過ごしました。何事も厳しく管理されたこの地域では、水を手に入れるのも大変で、生きるための必需品を買うしかありませんでした。
4カ月間、アリアさんは教員としてボランティアをしました。あるクラスを教えているときに陣痛が起き、その後、近くの女性のテントで娘ジュードを産みました。出産後間もなく砂嵐がその地域を襲い、アリアさんは生まれたばかりの子どもを案じてここを離れる決心をして、ヨルダンへの入国を試みました。そこでは避難申請者の長い列があり、なかには8カ月以上も国境で足止めをされている人たちもいました。
ヨルダンへの入国
そこで待機しているとき、ある国境警備員が生まれたばかりのジュードが砂にまみれているのに気づき、人道救命措置としてアリアさんの家族はヨルダンへの入国を認められました。
ヨルダンに入国すると、国連高等弁務官事務所(UNHCR)で難民登録し、今度は難民キャンプへ移されるのを待ちました。待機中に、アリアさんの子どものひとりが混雑のなかで行方不明になり、幸い見つかりましたが、再会するまでかなり時間がかかりました。その後、人でいっぱいのトラックに乗せられて難民キャンプまで連れて行かれました。
アリアさん
アリアさんの衣類は出産直後のうえ、生理用ナプキンも持っていなかったため血だらけでした。女性の警備員が血のついたアリアさんの衣類に気づき、生理用ナプキンを提供してくれました。
困難な長い旅を経て、アリアさんと家族はようやくアズラック難民キャンプに到着したのです。
プランのプロジェクトに参加
プランのボランティア向け能力開発プログラムを通して、アリアさんと限られた教育しか受けていなかった仲間たちは、能力を身につけました。2018年から プランの就学前教育センターでボランティアとして働き始めたアリアさんは、今はボランティアリーダーです。活動や計画立案、ボランティアとセンターの利用者の管理などすべてにおいて活躍しています。
アリアさんは「プランとの活動は、コミュニティに貢献、人々の役に立てている気がします。そして仕事もない過酷な生活環境を緩和してくれています」と、アリアさんは語ります。アリアさんの子どもたちも、プランの就学前教育とライフスキルプログラムに参加しています。
就学前教育センターで活動するボランティア
「プランの就学前教育センターでのボランティアは私の生活を救ってくれました。このセンター無しでの生活は、想像できません。でも、私の願いは、いつかシリアへ戻り、子どもたちがよい教育を受けられるようになることです」とアリアさんは言います。
2011年以来、560万人以上※のシリア人が国外へ避難しています。プランはアズラック難民キャンプで2017年から、就学前教育支援とともに、保護者を対象にした子どもの権利や育児についてのトレーニングを実施しています。難民キャンプでの日々の生活を、よりよいものに変えていくためにプランは引き続き支援活動に取り組んでいきます。
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