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「子どもの栄養改善と食糧確保プロジェクト」報告~マラウイ~
マラウイ
食糧
(更新)
プラン一般プロジェクト2016年度活動報告
みんなができることからひとつずつ始める新しい地域づくり
「母親の栄養知識向上で子どもたちが健康に」
ピリラーニさん(家庭菜園トレーニングに参加した二児の母親)
「私の町の子どもたちが、以前はもっと清潔で健康そうに見えたのに、一体何が起きたのだろうと思うことがありました。2人の子どもたちにはいつもおかゆをたくさん食べさせて、手に入る限りの食べ物を与えていたのですが、二人のお腹は膨らみ、顔色は悪いのです。その原因は栄養不良だったことをようやく知りました。このプロジェクトで栄養について知り、家庭菜園を始めてからは子どもたちの栄養不良は改善されたと思います」と家庭菜園トレーニングを受けたピリラーニさんは語りました。
「トレーニングではたんぱく質やミネラルなどの6種類の基礎栄養群について学びました。今まで4種類の栄養群についてしか知らないために、できる調理法も限られていました。子どもには特にメイズの粉をお湯で炊き上げた主食のンシマ(Nsima)をたくさん食べさせていました。でも子どもたちは栄養不良気味でした。子どもたちが学校に行くときにはいつもビスケットを持たせていましたが、もっと安い値段でマンゴー、バナナ、さつまいもの葉、野菜などが手に入り、そのほうがずっと子どもの体には良いことも学びました。マンゴージュースを飲ませ、魚やかぼちゃの葉をオートミールに入れて子どもたちに食べさせたら、とても顔色がよくなりました」。ピリラーニさんのように、子どもたちの栄養状態を改善したとの喜びの声が次々と寄せられています。
実施地域 | 南部州ムランジェ県の2つの伝統的首長区の150村 |
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実施期間 | 2015年5月~2016年3月 |
対象 | 地域住民 約30000人(約8700世帯) |
背景 | 2015年1月の大雨による洪水で、全国で約100万人が被災し10万トンの穀物が失われたマラウイでは食糧不足は深刻さを増し、農作物の栽培などを通じた食糧確保が急務でした。作物栽培や母乳育児の実践を通じて、住民の栄養状態を改善しました。さらに防災に関する知識を高め、自然災害に備えることを目指しました。 |
今期の主な活動 |
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活動のハイライト | 活動には2つの大きな目標がありました。1つ目は洪水で悪化した食糧事情の改善と洪水に備えた長期的な地域農業の改善、2つ目は洪水に対する防災の備えをすることです。1つ目については適切な農作物の技術トレーニングや収穫物の保存方法、さらにキャッサバやさつまいも、ピーナッツなどの穀物の栽培を導入するための指導と種子の支給などを行いました。トレーニングに参加した人々はさらに地域の人々にその技術を伝達する役割を担いました。また子どもの栄養不良改善のために、栄養に関する知識不足を補い、可能な限り適切な食事を提供することをアドバイスしました。2つ目の防災対策については、各地域で防災チームを立ち上げ、洪水や干ばつのハザードマップを作成しました。ほぼ毎年のように発生する自然災害に立向うのは容易なことではありませんが、プロジェクトを通じて、人々は新しい備えを学ぶとともに、身近でできることから対策を講じる大切さも理解しました。 |