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【完了報告】一口100万円プロジェクト「シリア難民の女の子の能力強化プロジェクト」~ヨルダン~
ヨルダン
(更新)
2019年9月に募集した一口100万円プロジェクト、ヨルダンにおける「シリア難民の女の子の能力強化プロジェクト」が完了しました。ご支援をくださった皆さまに、心よりお礼申し上げますとともに、プロジェクトの成果を写真や現地からの声とともにご報告します。
背景
ヨルダン国内でシリア難民として登録されているのは約67万人ですが、実際にはその倍以上の約138万人が暮らしていると推定されています。多くはアンマンを含む都市部で生活していますが、急激な難民の増加に、ホストコミュニティ(難民を受け入れている地域)が対応しきれていない状況が続いています※1。ヨルダンに暮らす15~17歳のシリア人の女の子のうち、学校に通っている割合は29%。就学率の低さには、学校施設の不足や通学路の安全性の問題、学費や交通費の経済的負担などの理由があります※2。
学校に通っていない女の子たちは、特にジェンダーに基づく暴力や家庭内暴力、早すぎる結婚などの問題に直面しがちです。2014年と比較すると、ヨルダンにおけるシリア人の早すぎる結婚の割合は15%から36%に増加しています※3。
- ※1 Regional Refugee and Resilience Plan, 2019-2020, P4
- ※2 DFID,Adolescent Girls in Jordan, October 2017, GAGE programme
- ※3 hild marriage on the rise among Syrian refugee girls in Jordan, Al Jazeera, 18 April 2018
活動のハイライト
活動内容
シリア難民の女の子と、難民を受け入れているホストコミュニティの女の子たちを対象に、教育支援を実施しました。コロナ禍でのオンライン学習に必要なタブレットや文具セットを、通学再開時に利用できるかばんとあわせて支給し、学習環境の整備を行いました。また、オンラインを通じたライフスキル(問題解決力やコミュニケーション能力など生きていくうえで大切なスキル)を学べるセッションの実施や、ゴム製のサッカーボール、卓球セットなどのスポーツ用品、画材・工作セットなどの支給を通じて、女の子たちの心理社会的サポートと能力強化を図りました。母親を対象としたオンラインでの意識啓発活動では、家庭学習のサポート、暴力からの保護、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防などをテーマに話し合いを行いました。さらにラジオ放送局と連携し、早すぎる結婚の問題やジェンダー平等の大切さを伝えるメッセージを発信し、地域住民への意識啓発を行いました。
おもな活動と成果
地域 | アンマン周辺のアル・ナセル地域とラス・エリン地域 |
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期間 | 2020年6月~2021年6月 |
おもな支援内容と対象 |
対象: 活動内容:
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- ※上記活動は新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け、一部内容を変更しています
支援者の声
- 多くの女の子が難しい課題にトライし達成したことに意味があると思います。(K・Iさん 兵庫県)
- パンデミックがなければもっと活動の成果が出たと思うので残念に思う反面、コロナ禍での活動にも関わらず十分に成果が感じられ満足です。(A・Sさん 千葉県)
- プロジェクトが与えた成果が今後継続的に続くことを強く願います。人々の意識が大きく変化し、一時的なものとならないよう、これからも支援し、見守り続けて欲しいです。(Y・Kさん 東京都)
現在、ベトナムで2022年4月に開始予定の、新たな「一口100万円プロジェクト」を募集しています。お申し込みの締め切りは2022年1月28日です。「【ベトナム】少数民族の子どもたちの教育継続支援プロジェクト」の詳細はこちらをご覧ください。
現地の声
サラさん、12歳/補助授業に参加
「学校の授業では算数の割り算がよく分からなかったので、できるようになりたいと思っていました。補助授業で割り算の意味や法則を少しずつ理解することができるようになり、記号を使った問題も勉強しました。前は算数が好きではなかったけれど、今は解き方が分かるようになり、難しいと思うことは全然ありません」
マサさん、11歳/ライフスキルセッションに参加
「オンラインでライフスキルのセッションに参加しました。最初は恥ずかしくて自分の意見を話すのが難しかったです。今は、私の周りには支えてくれる人たちがいることがよく分かりました。人を信頼し、必要なときに頼れることを学びました」