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【完了報告】「ウクライナ避難民緊急支援」~ポーランド、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ~
緊急支援
(更新)
プラン・インターナショナルは、2022年3月から「ウクライナ避難民緊急支援」への寄付募集を開始し、ポーランド、ルーマニア、モルドバなどの近隣諸国およびウクライナにおいて、現地パートナー団体と連携して支援活動を実施してきました。
2022年8月31日をもって日本での寄付募集は締め切りましたが、引き続きウクライナ避難民のニーズに寄り添った支援活動を行っています。ご支援くださった皆さまに心よりお礼を申し上げるとともに、活動の様子を写真と現地の声を通じてご報告します。
活動内容
子どもや女性たちが安心して過ごせる環境づくりに取り組む
プランは各国のパートナー団体と協力し、これまでに50万人以上のウクライナ避難民の人々を支援してきました(2023年9月28日現在)。避難してきた子どもと家族が安心して安全に生活できるよう物資を提供するとともに、子どもたちの教育面での支援や心理社会的支援も行いました。すべての活動国において重視しているのは、現地の組織が活動を主導し、その後の支援活動を持続可能なものにしていくことです。ウクライナに隣接するポーランド、ルーマニア、モルドバでの活動に加え、2022年8月からはウクライナ国内にも拠点を設け、子どもたちへの心理社会的サポートを行いました。ルーマニアへは、日本からも職員を定期的に派遣しプロジェクトを管理、さらにパートナー団体と連携しながら子どもや女性たちが安心して過ごせる環境づくりに取り組みました。
主な活動の成果
地域 | ポーランド、ルーマニア、モルドバなど近隣諸国、ウクライナ |
---|---|
寄付募集期間 |
1年3カ月(2022年3月~2023年6月)
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主な支援内容と対象 |
子どもの保護:
緊急下の教育:
メンタルヘルスと心理社会的支援:
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- ※ルーマニアでの活動はジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています
関連リンク
現地の声
幼児教育センターで人形の家を作るビクトリア
ビクトリアさん、9歳、ウクライナ国内避難民
「幼児教育センターに来るのは2回目です。今、段ボールでお人形の家を作っています。必要な物はなんでもそろったすてきなお家です。故郷の村に残してきたわたしたちの家のことがとても心配です。自分の部屋が恋しいです。いつか帰りたいです」
タニアさん、ビクトリアさんの母親
「私たちの村で戦闘が始まったとき、ビクトリアも一部始終を目撃しました。とても怖かったです。避難中もずっと娘は家が大丈夫かと尋ね、友だちに会いたいと言い続けました。それを聞くたび胸が張り裂けそうでした。ビクトリアは以前より口数が少なくなりましたが、それでも人生を前に進めようとしています。他の子どもたちと交流もできる場であるこの教育センターに今後も娘を通わせるつもりです。幼児教育センターでは心理士の方が子どもたちにも、親たちにも細やかな心配りで接してくださるので大変感謝しています」
カテリーナさん、32歳、ポーランドに避難
カテリーナさん(32歳)は、2人の幼い子どもを連れてウクライナ西部からポーランドに避難してきました。夫はまだウクライナに残っています。児童心理学者であるカテリーナさんは現在、ポーランドにおけるプランのパートナー団体「チルドレン・イン・ザ・センター財団」で働いています。同財団は、ウクライナ避難民に対して通訳や法的支援、子どもの保護、物資の提供、心理社会的支援を行っており、40人以上のスタッフがいますが、その多くがウクライナ避難民です。
カテリーナさんは4~12歳の避難民の子どもたち25人のグループセッションを担当しています。セッションでは、アート・セラピー、瞑想、ゲームなどのさまざまなアクティビティを通じて、子どもたちの心の回復と社会性の発達を助けています。子どもたちはセッションを楽しみ、強い連帯感が生まれています。親たちへの心理社会的支援も行っています。子どもたちの治療効果を高めるためにも、親たちへのサポートが重要だからです。
カテリーナさんは「この仕事をすることで、私自身がとても助けられたし、力をもらいました。他の人を助けることで、私はより強くなれたと思います。どんなに困難な状況でも、他の人を助けることを止めません。財団からのサポートに心より感謝しています」と語りました。