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ネパールのラヒマットさん~声を上げ社会を変え始めた女の子たち 国際ガールズ・デー2023~

世界の各地から

更新)

10月11日は国際ガールズ・デー。「女の子の権利」や「女の子のエンパワーメント」の促進を、広く国際社会に呼びかける日。プラン・インターナショナルの働きかけを受けて、国連によって定められました。

写真:THINK FOR GIRLS 国際ガールズデー

自らが直面しているジェンダー不平等や理不尽な差別に立ち向かい、行動を起こし始めた女の子たち。ソマリア、ネパール、グアテマラで、未来を変えるための一歩を踏み出したアクティビスト(活動家)たちのストーリーをシリーズでお届けします。

今回はネパールのラヒマットさん(18歳)をご紹介します。

「声を上げられない女の子たちの代弁者に」

写真:ラヒマットさん

ラヒマットさん

ラヒマットさんが暮らすネパール西部のコミュニティでは、女の子が公の場で発言したり、意見を主張したりすることは一般的ではありません。また、女の子は教育を受けることよりも結婚することが昔から奨励されてきました。ラヒマットさんはコミュニティのなかで進学することができた数少ない女の子のひとりです。

「私はプランの子どもクラブや全国女の子ネットワークなどに参加して、子どもの権利や、地方自治体に協力を求める方法などを学んできました。教育を受けるという選択肢がコミュニティのすべての女の子に与えられていないことに疑問を抱いています。多くの女の子たちには自分の将来を夢見る自由がないのです。私は、このような女の子の権利を制限している問題と闘いたいです」と語ります。

  • ※プランのパートナー団体が主導する思春期の女の子のためのネットワーク。各郡からそれぞれ数名の女の子たちが集まり、女の子が直面する問題について話し合い、リーダーシップ研修やワークショップなどに参加。学んだことを地元に持ち帰り、他の女の子たちに共有する仕組み。

女の子たちが直面する2つの問題:児童婚と人身取引

写真:自宅で資料を読むラヒマットさん

自宅で資料を読むラヒマットさん

現在ラヒマットさんが最も強く懸念している問題は、早すぎる結婚(児童婚)と人身取引の2つです。彼女のコミュニティはインドと国境を接しており、女の子や子どもたちが国境を越えた先で労働力として搾取されたり、偽の結婚話を持ちかけられたりする事例が後を絶ちません。実際に、強制労働や性産業への人身取引の被害も報告されています。

人身取引業者は、ネットリテラシー(インターネット上の情報を真偽含め適切に理解、判断し運用する能力のこと)のない子どもや女の子たちにオンライン上で巧妙に接触してきます。

オンラインと戸別訪問の両輪で啓発活動に取り組む

写真:オンライン上の危険についてノートパソコンを使って説明

オンライン上の危険についてノートパソコンを使って説明

ラヒマットさんはプランのユースメンバーとして、人身取引防止プロジェクトに参加し、子どもや女の子たちが危険に巻き込まれないよう、インターネットの安全な利用方法を普及するため、アプリを使った情報提供に取り組んでいます。

写真:戸別訪問による啓発活動

戸別訪問による啓発活動

また、同世代の仲間たちと一緒に、コミュニティの家を一軒一軒訪ね、児童婚や人身取引の問題、女子教育の重要性について、保護者や地域の人々に理解してもらうキャンペーン活動も始めました。

写真:コミュニティの店頭でも

コミュニティの店頭でも

「活動を始めたばかりの頃は、周りから叱られたり、両親も近所の人たちから、娘の行動を辞めさせるよう忠告されたりしました。それでも、家族や弟のサポートのおかげで活動を続けることができています。自治体やNGOの人たちだけでなく、当事者である私たち女の子自身がキャンペーンを行うほうが、より効果があると思ったからです」と振り返ります。

「問題を前にして、黙っているわけにはいかないのです」

ラヒマットさんたちの活動は徐々に広がり、地元で非常に尊敬されている宗教指導者たちも応援してくれるようになりました。その結果、コミュニティの人たちもより耳を傾け、対話に応じるようになりました。現在では、子どもヘルプライン(電話やインターネットによる相談窓口)や、児童婚や人身取引を地元当局に報告する制度が整備され、より多くの人たちがその存在を知るようになりました。地方自治体による、人身取引された子どもたちを救出するプログラムも開始されています。

写真:ともに活動する仲間たちと

ともに活動する仲間たちと

写真:地元警察にも協力を要請

地元警察にも協力を要請

「問題を前にして、黙っているわけにはいかない。これが私の信念です。これから医学部進学を目指しますが、学位が取れたらコミュニティに戻り、問題に直面している女の子たちのために活動を続けたいです。女の子たちが学校に通い続けられるよう両親や保護者を説得する手助けをしたいのです」。
ラヒマットさんはそう力強く語り、笑顔を見せました。

写真:「人間は売り物ではない」(プラカードのメッセージ)

「人間は売り物ではない」(プラカードのメッセージ)

2023年の国際ガールズ・デーの特集ページでは、イベント情報やスペシャル映像などを随時更新しています。ぜひご覧ください。

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