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貧困が原因で生まれる問題とは?解決に向けてできること

現在、世界人口の約11%に当たる7億人以上が1日1ドル90セント未満という極度の貧困のなかで暮らしています。この1日1ドル90セント未満での生活は、世界銀行が定めた国際貧困ライン※1と呼ばれています。また、国際貧困ラインのなかで生活している約70%は南アジアとサハラ以南アフリカで暮らしており、なかでも子どもの貧困は深刻です。世界が健康や教育の改善に向けた行動を取らなければ、2030年までに1億6700万人の子どもが極度の貧困に陥ると言われています※2
しかし、この問題は途上国のものだけではなく、先進国においても約3000万人もの子どもたちが貧困状態にあり、日本でも子どもの貧困は社会問題化しています。貧困問題の原因、解決むけて私たちにできることをご紹介します

  1. ※1.国際貧困ライン
    国際貧困ラインとは、世界銀行が設定した貧困を定義するためのボーダーラインです。2011年の購買力平価(PPP)に基づき1日1.90ドルに設定されています。
  2. ※2.「貧困をなくすことはなぜ大切か」(国連広報センター)

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貧困率が上がる主な原因

貧困の定義の一つに、「絶対的貧困」と「相対的貧困」があります。「絶対的貧困」とは人間として必要最低限の生活水準が満たされていない状態にある人々の割合を指し、途上国で高い割合を示します。「相対的貧困」とはその国の生活水準と比較して経済的に困窮している人の割合です。これは日本を含む多くの先進国で用いられ、日本は15.7%で国民の6人に1人が貧困状態にあることになります

では、なぜ世界でこんなにも多くの人々が貧困状態にあるのでしょうか。貧困率が上がる原因を見ていきましょう。

写真:母親が食料、薪、水を一日中探すため、弟を背負い、幼い兄弟姉妹5人の世話をする8歳の女の子(ケニア)

母親が食料、薪、水を一日中探すため、弟を背負い、幼い兄弟姉妹5人の世話をする8歳の女の子(ケニア)

不安定な政治

途上国では政治が正常に機能しておらず貧困層に不利益な政策が行われている場合や、政権が不安定なために貧困層に対する政策が定まっていないケースがあります。権威主義的体制が取られている国では、貧困層が国の経済発展を享受できない状況に置かれています。こういった国家や組織の構造や制度が貧困を加速させる要因のひとつです。

紛争による混乱

世界では常に内戦や紛争が起きています。紛争の原因はさまざまですが、主なものは人種・宗教・領土問題です。紛争地域に暮らす人々は安全を求めて故郷を離れ、難民として国内もしくは国外に逃れることを余儀なくされ、住む家や仕事を失い、貧困に陥ってしまいます。また、紛争地域では人身取引や誘拐が横行し、子どもや女性たちが武装組織の一員にさせられるケースもあります。

自然災害

世界的な気候変動により、洪水や干ばつといった自然災害が多発しているため、農村部では十分な作物を収穫できず、収入減や食料不足から貧困状態になってしまう人々も多くなっています。農作物の不作は、現金収入がなくなることを意味し、その国全体の経済だけでなく、人の命や健康にも影響を及ぼしてしまうのです。また、途上国では緊急時の支援に関する政策が不十分なため、被災者を救済するための制度や資金が十分にありません。そのために災害によって家や財産を失っても、国からの支援を受けられない場合が多くみられます。

写真:サイクロンの被害にあった村(インド)

サイクロンの被害にあった村(インド)

パンデミックの発生

2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により世界経済は低迷し、貧困に苦しむ人も増加したと言われています。食料や水の確保、教育など世界中で日々の暮らしに関わる問題が深刻化しました。なかでも普段から脆弱な立場にある難民や移民などの貧困層は、パンデミックによって多大な影響を受けました

日本でもひとり親家庭や中高年の単身女性、高齢者は、不安定な就業形態にある非正規雇用者が多く、普段から低所得者の割合が高い傾向にありました。そこへコロナ禍による解雇や収入減、さらなる物価高が追い打ちをかけ、生活困窮世帯が増えました。その結果、子どもの7人に1人が貧困状態にあると言われています。

引用:令和4年版 男女共同参画白書

貧困が原因で生まれる影響

貧困は人々の健康を損なうだけでなく、権利の侵害や格差の助長などさまざまな問題を引き起こします。

仕事が見つからない

貧困層の人々は、仕事に必要な学歴や資格がないために、働きたくても仕事が見つからないケースが多くあります。また、たとえ仕事を見つけたとしても、不当な労働条件や低い賃金で働かなくてはなりません。

住む場所が安定しない

紛争や自然災害により住む場所を失った人々は、定住できる場所を見つけることが困難になります。国内避難民または難民となって、難民キャンプや粗末な狭い場所に大人数で暮らさざるを得ません。多くの人を受け入れる難民キャンプでは、安全面や衛生面に問題のある環境も多く、特に弱い立場にある子どもや女性たちは、あらゆる危険にさらされます

写真:ロヒンギャ難民キャンプで識字教育を受ける9歳の男の子(バングラデシュ)

ロヒンギャ難民キャンプで識字教育を受ける9歳の男の子(バングラデシュ)

十分な水や食料がない

収入が少ないと、安全な水や食料の確保ができなくなります。安全な水の不足は、感染症などの病気のリスクを高めることになり、食料不足は、慢性的な栄養不良に繋がります。途上国では、水汲みは伝統的に子ども(特に女の子)や女性の仕事である地域が多く、歩いて遠くの水源と家の往復をするという重労働を課せられるケースがあります。

教育を受ける機会が少ない

収入が少ない親は、子どもに教育を受けさせるために必要な費用を用意できません。そのため、子どもは学校に通えなくなってしまいます。親自身が貧困家庭出身で教育を受けていないことも多く、子どもの教育の重要性を認識していないため、学校よりも家の手伝いや仕事を優先させる例も多くみられます。そのために貧困から抜け出せず、悪循環を生んでしまうのです。

適切な医療行為を受けられない

途上国では保健や医療サービスが整っていないため、出産で命を落とす母子も多く、医療整備が不十分なことが原因で亡くなってしまう人が後を断ちません。医療費を払えない、または遠くの病院まで行く手段がないといった理由で病院に行けない人々も多くいます。

子どもや女性の人権が保障されていない

貧困から生活のために仕事を探す子どもや若者は、人身取引や誘拐の対象にもなってしまいます。女の子は性産業に従事することを、男の子は武装勢力の一員として少年兵になることを強要されることもあります。

また古くからの慣習として、男性を優遇する「男性優位」の考えは、今も各地に根強く残っています。男の子は将来の稼ぎ手として大事にされるため、十分な食事を与えられ学校へ通う一方で、女の子は少ない食事で、家事や水汲みなどの無償ケア労働を強いられ、教育の機会を奪われてしまいます。その上、貧困が深刻な地域では、女性が社会参加できないケースも多くみられますが、女性がこういった不遇な扱いを受けている実態は未だ十分に明るみになっていません。

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貧困問題の解決にむけて始められること

目標1:質問をなくそう

世界中の人々が直面している貧困問題には、多くの国々が取り組んでいます。持続可能な開発目標:SDGsは、150を超える加盟国首脳の参加のもと、2015年に開催された国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標です。

その17の目標の中で1番に掲げられているのが、「目標1:貧困をなくそう」です。では私たちは何をすればいいのでしょうか。

世界の貧困について知る

まず一人ひとりが、「世界で起きている貧困問題について学ぶこと」が解決に向けての第一歩になります。現状を知ることによって、その課題の詳細や支援すべき内容が見えてくるはずです。また、自分が得たその貧困に関する知識を、学校や家庭などで自分の周りの人々に共有し、意見を交換することができれば、互いの知識や考えを深めることになります。

身近な支援活動に参加する

海外のみならず国内の貧困問題に対する支援や取り組みを行う団体や組織は多くあります。まずは今の自分にできる身近なところから行動してみてはいかがでしょう。寄付やイベントへの参加、ボランティアなど、活動に参加することで新たな出会いや学びから、さらに多くの知識やネットワークが広がって行きます。

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貧困は、人権・教育・保健・ジェンダー平等などあらゆる問題の原因となっている世界共通の課題です。これらは複合的に密接に絡み合っており、その国や地域の実情を理解した上で、解決していく必要があります。

プラン・インターナショナルでは、難民の識字教育や小学校給食の導入、女の子や女性の生計向上、早すぎる結婚(児童婚)の防止などの活動を通じ、貧困の連鎖を断ち、子どもたち一人ひとりが持つ可能性を伸ばしていけるようさまざまな支援を行っています

写真:生計向上のための職業訓練で縫製を習う女性(ペルー)

生計向上のための職業訓練で縫製を習う女性(ペルー)

声を上げることができない人々が取り残されることがないように。私たち一人ひとりができることを行動に移していきましょう。

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国際NGOプラン・インターナショナルについて

プラン・インターナショナルは、女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面している課題の解決に取り組む国際NGOです。世界75カ国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

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