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【第6報】シリア地震発生から1年 被災した子どもたちの声~トルコ・シリア地震/シリア緊急支援~
緊急支援
(更新)
被災した子ども・家族の生活再建にむけて
シリアでは13年にわたる内戦の影響で、震災前から不安定な政治・経済状況が続いていました。インフレや高い失業率、さらには気候変動の影響による干ばつにより、人々は日々の食料を手に入れることさえ困難な暮らしを強いられています。地震は困窮する人々の生活にさらに大きな打撃を与えました。
プラン・インターナショナルは甚大な被害を受けたシリア北西部において、現地のパートナー団体の協力を得て緊急支援を行っています。皆さまのご支援により、これまでに115万人以上に支援を届けることができました(うち、女の子と女性:57万7033人、子ども:50万6538人、障害のある子どもや人々:2万2853人)。
- ※トルコ・シリア地震/シリア緊急支援へのご寄付募集は2023年6月30日をもちまして締め切らせていただきました。皆さまの温かいご支援に心よりお礼を申し上げます。現地では人々のニーズに寄り添った活動を継続しています。
数字でみるプランの主な支援活動
食料支援
国内避難民1万5609人に食料セットを配布
水と衛生の支援
個人衛生・月経衛生キットの配布、避難所における給水設備の設置、コミュニティの水道の修繕を通して、111万5803人の人々の衛生状況の改善を支援
緊急下の教育支援
教材の支給や、補習授業の実施、5つの学校の修繕・改修などを通じて、5077人を支援(うち女の子と女性:2564人、子ども:2781人、障害のある子ども:3人)
子どもたちの声
子どもたちが語るストーリーを通じて、震災前の暮らしの様子や地震が及ぼした影響、プランの活動による前向きな変化をお伝えします。
補習授業を通じた復学支援が希望の光に
ハサンさん(11歳の男の子)
「震災前、僕の家族は農業や畜産などの季節労働に依存した厳しい生活を送っていました。両親は一生懸命働いていましたが、それだけでは十分ではありません。食べ物、衣類、学用品を買うのにも苦労していました。僕には5人の妹がいますが、妹たちには良い人生を送ってほしいと思っています。そのため僕は学校を中断して両親を手伝い、ヤギの世話をして過ごしていました。
2023年2月の地震の後は、すべてがさらに困難になりました。避難を繰り返し、生活は不安定になりました。授業を欠席していた僕はさらに勉強の遅れをとり、学校に戻るという夢は消え去りました。さまざまな団体からある程度の支援を受けましたが、それだけでは十分ではありませんでした。
そんなとき、友人からプランの補習授業のことを聞きました。友人たちから学習や授業に追いつくのに役立つと聞き、勉強が大好きな僕は自分も参加できないかとお願いしました。最初は読み書きすら大変でした。僕は恥ずかしがり屋で、失敗するのが怖かったのです。しかし、1カ月間授業を受けた後、状況は変わりました。失敗を恐れることもなくなり、今ではアラビア語ですべての文章を書けるようになりました。
補習授業はとても楽しく自信がつきました。もっと勉強して、いずれは学校でも良い成績をとりたいです。この機会を与えてくれたプランとパートナー団体に感謝します。この先も学び、知識を深めることができるという希望を与えてくれました。いつかまた必ず学校に戻ることを約束します。ありがとうございます」
プランとの出会いが病気で孤立していた人生を変えました
レナさん(14歳の女の子)
「私には先天性の心臓の病気があります。その影響で身体に血管が浮き出ているため、学校で孤立しがちでした。誰にも見られないように隠していても、周りから『かわいそうな人』と言われ、ときには暴力を受けることもありました。10歳のときに父を亡くしてからは、世帯主になった兄からの暴力にも苦しんできました。地震の後、母と私は村を離れ、避難先の古い家に身を寄せました。病気のために痛みを感じることがありますが、母は手術費用を負担できないため、手術を受けることは夢のまた夢のように思えます。学校では自分が部外者であるように感じ、誰とも親しくなれず、よく泣いていました。他の子どもたちと同じように話したり遊んだりすることも避けていました。寂しかったし、友だちが欲しかったです。
そんななか、プランとパートナー団体が私の人生に突然現れ、すべてを変える活動へと私を誘ってくれました。私が自分を信じ、発言し、クラスメートと遊ぶのを助けてくれたのです。今、私には素晴らしい友だちがいて、一緒に笑い、遊んでいます。プランはパートナー団体を通じて、心理カウンセリングを受ける機会も提供してくれました。心臓の治療に役立つサポートも受けられるでしょう。補習授業のクラスにも登録しています。こうした支援に感謝しています。夢に向かって、これからは何事にも笑顔で立ち向かっていこうと決意しました」
シリア国内のニーズが増大し続けるなか、プランはパートナー団体や関係機関と連携しながら、弱い立場にある子どもたち、特に思春期の女の子たちやその家族のニーズに沿った支援を拡大していきます。
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