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世界が抱える水問題の現状|原因や問題の解決に向けて求められる支援

私たちが暮らす地球の表面のおよそ3分の2は水で覆われています。しかし、その大部分は海水です。淡水が占める割合はわずか2.5%ですが、その多くは南極や北極の氷河です。人が利用しやすい河川や湖の水源に限定すると地球上で使用できる水の量は全体の0.01%に過ぎません。いま、地球は世界的な水不足問題に陥っています。ここでは、世界が抱える水の問題について一緒に考えたいと思います。

写真:水汲みに行く女の子(タンザニア)

水汲みに行く女の子(タンザニア)

世界で起きている水の問題

生きていくために毎日の「水」は欠かせません。しかしその水が安全でないとしたら、どうでしょうか。いま、世界で起きている水問題について考えていきましょう。

約22億人が「安全に管理された飲み水」を使用できずにいる

2022年時点で、世界ではおよそ4人に1人が「安全に管理された飲み水」を使用できません。これは約22億人に相当します。そのうち約1億1500万人が使っている水は湖や川、用水路から確保しており、衛生的ではありません。不衛生な水は病原菌や寄生虫に汚染されていることもあり、健康被害の危険があります。抵抗力の弱い子どもたちが不衛生な水を飲まざるを得ず、重篤な病気にかかり命を落とすこともあります。
また、世界では約18億人が自宅に水道が設置されていません。自宅で水が手に入らない家庭では女の子や女性が水汲みの役割を担っています。水汲みに多くの時間を費やさざるを得ない女の子たちは、勉強する時間が奪われています。また遠くまで水汲みに行く道中で性暴力に遭うなど、危険も潜んでいます。

水資源をめぐる争いが起きている

川や湖と接している地域では、水の所有権や水資源量の配分をめぐって争いが起きています。ダムの建設など水の資源開発による環境問題や、河川への汚染物質の排水など、世界では対立が起きており、それらはしばしば政府間の争いに発展しています。

図:世界各地の水紛争の例

世界各地の水紛争の例

プラン・インターナショナルが行う水問題に苦しむ子どもたちへの支援

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世界で水の問題が起こる理由

なぜ、水をめぐって問題が頻発するのでしょうか。ここではその原因について考えていきましょう。

世界の人口増加

世界の人口はいま増加の一途をたどっています。「世界人口白書2023※1によると、世界の人口は80億4500万人で、昨年比で7000万人が増加しています。さらに、2050年になると世界の人口は約97億3000万人になるとも予測されています。人口の増加に比例して生活用水の消費量も増加します。特に人口が増えている途上国では、生活用水に加えて、作物用の農業用水や家畜用にも大量の水が必要となり、需要と供給が見合わずますます水不足に陥ります

  1. ※1世界人口白書2023(国連人口基金)
  2. ※2「水資源問題の原因」(国土交通省)

グラフ:世界の人口

世界の人口※2

気候変動

世界では気候変動による自然災害の年間発生数が増えています。洪水や干ばつといった異常気象で降水量が大きく変動します。雨が少なければ、資源である水は減り、多ければ洪水や土砂崩れなどが発生し、人々の生活にさまざまな危険をもたらします。その影響を多く受けるのは自然災害に脆弱な途上国で、毎年のように干ばつによる食料不足や洪水やハリケーンによる水被害が出ています。また、気候変動は人間の生活への影響だけでなく、海洋生物などの生態系にも影響を及ぼしています。

写真:気候変動の影響により干ばつが続く(ニジェール)

気候変動の影響により干ばつが続く(ニジェール)

生活スタイルの変化

経済協力開発機構(OECD)の発表した「OECD Environmental Outlook to 2050(2012)」によると、2000年には世界の水需要は約3600㎢でした。しかし、この先50年で人口増加による生活用水の増加はもちろんのこと、発電や工業用水の需要が拡大することで、全体で約55%増加すると言われています。2050年になると、水資源は枯渇し、さらなる水不足に陥る人々が増えるとも予測されています。

グラフ:世界の水需要予測(地域別):基本シナリオ、2000-2050年

世界の水需要予測(地域別):基本シナリオ、2000-2050年

水の受給がひっ迫している状態の程度(水ストレス)を示す指標に「人口1人当たりの最大利用可能水資源量」が用いられます。この指標によると、年間1人あたり1700㎥が最低基準です。これを下回る場合は「水ストレス下にある」、1000㎥を下回ると「水不足」、500㎥を下回ると「絶対的な水不足」状態といわれます。2013年の時点で、南アジア、アフリカなどの途上国は水ストレス下や水不足、絶対的な水不足に陥っている国が複数存在しています。

世界で起こる水の問題に対してプラン・インターナショナルが行っていること

途上国で起こっている水の問題に対し、プラン・インターナショナルで行っている活動を2つ紹介します。

子どもたちの衛生改善(ラオス)

ラオス北部の山岳地域にあるウドムサイ県では貧困率の高さに加え、安全な水を利用できないことが大きな課題になっています。多くの学校には子どもたちが安心して使える給水・衛生設備がなく、子どもたちは清潔な水を飲むことや、安心して手洗いや用を足すことが困難な状況です。特に女の子は月経時に身体を清潔に保てません。プラン・インターナショナルでは小中学校によける給水システムやトイレの設置、月経衛生管理の研修を実施し、子どもたちや地域住民が衛生や健康への理解を深められるよう、支援しています

写真:子どもたちが手洗いや飲み水として使う池の水(ラオス)

子どもたちが手洗いや飲み水として使う池の水(ラオス)

学校での水と衛生改善(バングラデシュ)

バングラデシュのニルファマリ県にある学校では、1年を通じて利用できる給水設備が設置されておらず、児童数に対して必要な数のトイレがありませんでした。また、人々の間では、石けんで手を洗うといった正しい衛生習慣が定着しておらず、赤痢や下痢などで命を落とす子どももいました。プラン・インターナショナルは24校にトイレと給水設備の設置をし、学校や生徒会メンバーに対し、衛生習慣の啓発活動を実施しました。この結果、石けんを使って手を洗う子どもの割合は35%から90%に増加。正しい衛生習慣を身につけることができるようになりました。

写真:石けんを使って手洗いを徹底します(バングラデシュ)

石けんを使って手洗いを徹底します(バングラデシュ)

途上国の水問題に苦しむ子どもたちのためにできること

ここまでお読みいただき、世界が抱える水問題について理解がより深まったのではないでしょうか。水は限りある資源であり、私たちの生活にもかかわる大切なものです。シャワーや洗顔時の生活排水を節水することも解決策のひとつです。

また、気候変動や人口増加など、水問題の影響を真っ先に受けるのは途上国に暮らす、弱い立場に置かれている子どもたちです。支援団体を寄付で応援することもひとつの解決策として紹介します。
プラン・インターナショナルでは、先ほども紹介したラオスにおける「女の子の衛生改善」プロジェクトを2026年6月まで実施予定です。 子どもたちの水へのアクセスの改善、そして特に月経時でも女の子が安心して勉強を続けられるようにあなたのお力をお貸しください。

水問題に苦しむ子どもたちへの支援

「女の子の衛生改善」プロジェクト

自分の身体を知り大切にする

「女の子の衛生改善」プロジェクト
(ラオス)

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運営団体

国際NGOプラン・インターナショナルについて

プラン・インターナショナルは、女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面している課題の解決に取り組む国際NGOです。世界75カ国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

写真:プラン・スポンサーシップ

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