【経過報告】「少数民族の女性たちの収入アップ」プロジェクト～バングラデシュ～｜国際NGOプラン・インターナショナル　寄付・募金で世界の女の子を支援

【経過報告】「少数民族の女性たちの収入アップ」プロジェクト～バングラデシュ～

プラン・インターナショナルは、2017年7月から、「少数民族の女性たちの収入アップ」プロジェクト（バングラデシュ）を実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。

背景

ベンガル湾に面したボルグナ県では、住民は農業など限られた生計手段のなか、わずかな収入で暮らしています。そのため、サイクロン、洪水、高潮などの自然災害に備えることも被害を乗り越えることもできず、さらなる貧困に陥るという負の連鎖が続いています。

写真：「少数民族の女性たちの収入アップ」プロジェクト（バングラデシュ）

活動のハイライト

織物のビジネスを始めた女性

織物のビジネスを始めた女性 / ©プラン・インターナショナル

縫製のトレーニングを受ける女性

縫製のトレーニングを受ける女性 / ©プラン・インターナショナル

養豚ビジネスを始めた女性

養豚ビジネスを始めた女性 / ©プラン・インターナショナル

トレーニングを受け家畜にワクチンを打つ仕事を始めた女性

トレーニングを受け家畜にワクチンを打つ仕事を始めた女性 / ©プラン・インターナショナル

ビーズで小物を作る仕事を始めた女性

ビーズで小物を作る仕事を始めた女性 / ©プラン・インターナショナル

ミーティングで「女性に対する暴力」について学ぶ女性たち

ミーティングで「女性に対する暴力」について学ぶ女性たち / ©プラン・インターナショナル

カップル・ミーティングにて家事の役割分担を見直した夫婦

活動内容

3年プロジェクトの3年目の今期は、起業や農業に必要な資材購入のための補助金支援、農業技術トレーニングや技術向上トレーニングを受けて、1884人の女性が畜産や縫製、小物の作成と販売などのビジネスを開始、38人が仕事に就くことができました。多くの女性のビジネスが軌道にのってきており、さらなる拡大・改善のために、関係する分野の業者たちとのミーティングや、政府機関による支援サービスなどについて学ぶ機会を設けました。また、トレーニングに参加した女性と夫が一緒に参加するカップル・ミーティングを実施。家庭内外での固定化された役割を振り返り、お互いに協力して生活をするよう働きかけた結果、徐々によい変化がでてきています。

おもな活動の成果

地域	ボルグナ活動地域
期間	3年（2017年7月～2020年6月）
2020年度おもな支援内容と対象	生産性と収入を向上させるための農業技術トレーニングに参加（女の子と女性23人）技術向上トレーニングへの参加（女の子と女性72人）起業や農業に必要な資材購入のための補助金支給（女の子と女性114人）性と生殖に関する健康と権利、早すぎる結婚の防止、出生登録の必要性などに関するミーティングへの参加（72の女の子と女性グループ、864回）小規模金融機関の金融サービスを利用して預金を開始した女の子と女性（54人）政府機関による支援などについて学ぶミーティングへ参加した女の子と女性（60人）マーケティング、商品の質の向上などについて話し合うビジネス関係者とのミーティングへ参加した女の子と女性（199人）

現地の声

写真：サビタさん、29歳、トレーニング参加者

サビタさん、29歳、トレーニング参加者
「女性たちは、仕事を学ぶトレーニングのほかに、衛生、防災、社会問題などさまざまなことを学ぶグループミーティングを2週間に1回行っています。先日は、夫も一緒に参加するカップル・ミーティングを行い、それぞれの家庭内外での役割を振り返りました。夫婦がそれぞれの日常の仕事を書き出し、振り返るエクササイズを通して、夫はすべての家事を私が担っていることに気がつきました。その後、夫が徐々に子どもの世話や水汲みなどの仕事を手伝うようになり、私は以前よりも時間と心にゆとりをもつことができるようになりました。これからも、お互いに気遣いあいながら仕事や家事をしていきたいと思います」

※新型コロナウイルス（COVID-19）感染症対策のため、プロジェクトの遅れが生じています