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【経過報告】女性への暴力撲滅・保護プロジェクト~ネパール~
ネパール
性と生殖に関する健康と権利
(更新)
Girl’s Project 2017年度活動報告
暴力をなくす対策と被害を受けた女性の支援にむけた取り組みを実施
地域のボランティア、「女性人権擁護スタッフ」が中心となり、村々や学校に出向いて、女性、女の子、若者といったグループのメンバーに、暴力はいかなる理由でも許されないことであると説きました。また、暴力を受けたり、脅威に感じるような出来事があったら、速やかに警察や病院に行き、相談するように促しました。この結果、警察や病院に相談する女性が増えました。相談できる場所や人の存在を知ったことで、被害を受けた女性たちが声をあげ始めたのです。暴力を撲滅するには長い時間を要しますが、人々の考え方や行動は少しずつ変化しています。
啓発活動に加えて、被害を受けた女性や子どもたちが安心して過ごせるセーフ・ハウス(行政が運営する被害を受けた女性用のシェルター)の建設を2018年の竣工を目指してすすめています。
主な活動内容
地域 | ベリ県バルディア郡 |
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期間 | 2年間(2016年7月~2018年6月予定) |
対象と支援内容 | 被害を受けた女性75人と女性人権擁護に関わる人々、女性、女の子、若者グループ、警察、病院などの関係者
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背景
バルディア郡は都市部から遠く、経済的に厳しい地域です。男性優位の考えが根強く、女性への家庭内暴力や性暴力が深刻です。加害者の男性が罰せられず、被害者である女性が差別されることもあります。彼女たちは行き場を失い、人身取引の被害にあったり、自殺に追い込まれるケースもあります。現在、行政が運営する保護施設がありますが、狭くて老朽化がすすみ、十分ではありません。
現地の声
夫はサウジラビアの出稼ぎから戻ると暴力を振るうようになりました。以前、私は養鶏をしていました。経営規模を大きくしようと借りたお金を、夫が勝手に使ってしまいました。ひどい暴力を受けるようになって4度目に、もう夫とは一緒には住めないと警察に助けを求め、保護されました。私は行政の保護施設で1カ月過ごしました。以来、夫とは別居しています。私の稼ぎで買った調理器具など、生活に必要なものが夫に取り上げられたままでしたが、このプロジェクトの支援で法律の専門家からカウンセリングを受け、それらのものを取り戻すことができました。今は、養鶏を再開して自立することを考えています。
(Sさん 女性 30歳)