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【完了報告】子どもや女性への虐待防止プロジェクト~パキスタン~
パキスタン
子どもの保護
(更新)
プラン・マンスリー・サポーター2017年度活動報告
虐待相談所の運営を通じ、被害を受けた子どもや女性を支援
このプロジェクトでは、4都市(カラチ、ラホール、ペシャワール、クエッタ)にある既存の虐待相談所が、24時間いつでも助けを求められる体制を新たに整えました。この結果、以前より多くの子どもや女性が虐待被害を相談できるようになりました。カラチの周辺では車両を用いた「移動式相談所」を走らせ、都市部にある相談所まで行くことができない人も利用できるようにしました。
さらに虐待相談所を知らない子どもたちも多いため、普及を目的した集会を開いたり、子どもの保護に関するトレーニングを行いました。弁護士や医療機関といった専門家とのネットワークも強化し、必要な支援を提供しました。
主な活動内容
地域 | カラチ、ラホール、ペシャワール、クエッタの4都市とその周辺の地域 |
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期間 | 2016年7月~2017年6月 |
対象と支援内容 | 4都市の周辺住民など(約1万人)
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背景
パキスタンは子どもに対する暴力が、「しつけ」という形で見逃されやすい傾向にあります。その一方で、子どもの家事使用人が一般的であるなど、虐待の温床となりやすい場所が多いのが現状です。しかし問題は表面化しにくく、虐待の実態は正確にわかっていません。2015年に、ある村で子ども約300人(主に男の子)が村の男性たちの長年にわたる性的虐待の被害者になっていた事件が発覚し、国中に衝撃を与えました。それ以来、子どもの虐待への取り組みの動きが強まっていました。
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現地の声
私の夫は教育も受けた、いわゆる世間的には立派な人だと思われています。でも私は長い間、夫やその家族からの肉体的、精神的な暴力に苦しみました。夫やその家族からの暴力は長女が生まれた直後に始まりました。息子を期待されていたからです。長女出産後に、私は家から追い出されました。なんとか家に戻り、結婚生活を続けましたが、4人目の娘を産んだときに、姑の怒りが頂点に達し、私は殺されかけました。でも夫は信じてくれませんでした。妹に無料の電話相談のことを聞き、相談しました。私は夫を娘の扶養義務の不履行を理由に法的に訴える準備をしました。その一方、相談所は夫を呼びだし、望ましい結婚生活に関するカウンセリングをしました。すると夫の態度が驚くほど変わりました。
(リハナさん 仮名 37歳)