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【経過報告】異なる立場の人々への働きかけを強化~女性性器切除から女の子を守るプロジェクト~

グローバル・プロジェクト

更新)

写真:啓発セッションに取り組むファシリテーター(エチオピア)

啓発セッションに取り組むファシリテーター(エチオピア)

2月6日は国連が制定した「女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)の根絶のための国際デー」です。FGMは、アフリカを中心に約2000年前から行われている慣習で、女性の外部生殖器を部分的または全体的に切除するものです。FGMが行われる背景は国や地域によってさまざまですが、多くは大人の女性になるための通過儀礼、結婚の条件などとして行われています。施術は激痛と出血をともない、ときには命を落とすことも。強い恐怖による心の傷だけでなく、排尿障害や難産など、生涯にわたる後遺症に苦しむ場合もあります。

プラン・インターナショナルはFGMの根絶にむけ、エチオピアとスーダンで「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトを実施しています。2カ国におけるこれまでの活動の進捗をご紹介します。

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エチオピア

「女の子クラブ」がFGMや早すぎる結婚の弊害を啓発

写真:FGMの弊害について学ぶ女の子たち(エチオピア)

FGMの弊害について学ぶ女の子たち(エチオピア)

「良い結婚をするためにはFGMが必要」、「女の子は学校に行かずに早く結婚するべき」といった、地域に根強く残るジェンダー規範や不平等を変えていくには、女の子自身が課題を認識し、声をあげていくことが重要です。そこでプランは、地域の32の学校に「女の子クラブ」を設立しました。このクラブでは、女の子たちがFGMについての正しい知識を身につけ、自分の健康や将来を自らが守れるようになることを目指しています。これまでに、「女の子クラブ」のリーダー32人と引率の女性教師、そして、メンバーの女の子たち1198人が、FGMの弊害や早すぎる結婚が及ぼす影響、教育におけるジェンダー平等促進などに関するトレーニングに参加しました。「女の子クラブ」のメンバーたちは、トレーニングで学んだことを、学校での広報活動や話し合い、イベントの実施を通じて、5688人の生徒や保護者、教師(女の子・女性2723人)にも伝えました。

現地の声

ファトゥマさん、13歳
「私はすでに結婚することが決まっていました。でも、『女の子クラブ』でFGMの弊害や早すぎる結婚がもたらすマイナスの影響を学び、途中で学校を辞めずに勉強を続けたいと思うようになりました。プランと、女の子を支援する市民団体に相談し、家族との話し合いを続け、ついには結婚を取りやめることができました。今は会計士になる夢にむけて勉強しています」

スーダン

FGMは社会的な慣習であり、「社会の一員として認められるために必要なこと」といった同調圧力があります。「FGMをなくしたい」と考える人たちがいても、多くの場合、その意見は表に出ずに人々の胸に秘められてしまいがちです。そのため、FGMを根絶させるには、さまざまな立場の人々が本音で話し合うことが必要です。
プランでは、女の子だけでなく、男性や宗教指導者、助産師などへの働きかけにも力を入れています。

男性が本音で話し合うセッション

写真:対話セッションで発言する男性(スーダン)

対話セッションで発言する男性(スーダン)

スーダンの活動地域では、幅広い年齢の男性を対象に、FGMについて本音で話し合う対話セッションを実施し、これまでに140人が参加しました。年齢によって考え方に違いはあるものの、実は多くの男性たちがFGMに対し問題意識を持ち、「女の子の権利と健康を侵害するもの」だと理解していることが分かりました。特に若い男性からは「将来結婚する女性がFGMを受けていなくてもかまわない」「身体への影響を考慮して施術をやめるべき」など、地域に古くから根づいている考え方を積極的に変えようとする前向きな意見が多く寄せられました。セッションの最後には、若い男性たちが次世代のリーダーとして、FGM根絶にむけ地域社会の考え方や行動変容を推進していくことを確認し合いました。

宗教指導者や助産師へのトレーニング

写真:トレーニングに参加する宗教指導者たち(スーダン)

トレーニングに参加する宗教指導者たち(スーダン)

国民の大半がイスラム教徒であるスーダンでは、人々への影響力の高いイスラム教の指導者も、FGM根絶の重要な鍵を握ります。また、助産師による施術が76%にのぼるため、助産師への働きかけも大切です。そこで、プロジェクトでは、イスラム教の指導者と助産師に対して、FGMが女の子におよぼす弊害や、FGMを刑事犯罪とする刑法(2020年7月に法改正)について理解を促すためのトレーニングを実施しました。参加者たちからは、周囲の人々にも学んだ知識を伝えていきたいという前向きな言葉とともに、根絶にむけた決意が寄せられました。

  • ※UNICEF: Secondary Analysis of Sudan MICS 2014 Data , Feb. 2016

現地の声

アテさん、イスラム教の指導者
「FGMの弊害については過去にも聞いたことがありましたが、伝統的な慣習であり、イスラム教の教えという考えも根づいているため、根絶のための行動を起こすことができていませんでした。トレーニングに参加して、あらためてその弊害や、法律で禁止されたことを知りました。他のイスラム教の指導者たちと話し合えたことも大きな自信になりました。金曜日に行う礼拝で、地域の人々にも伝えていきたいと思います」

自らの意志でFGM根絶を選択できるように

写真:トレーニングで意見を出し合う女の子たち(スーダン)

トレーニングで意見を出し合う女の子たち(スーダン)

女の子に弊害をおよぼす慣習をなくしていきたい、地域社会を変えていきたい、という前向きな気持ちをサポートするためには、人々が互いの立場を尊重しながら本音で話し合い、行動できる環境をつくることが重要です。プロジェクトでは、地域の人々の気持ちに寄り添いながら、当事者自らの意志でFGMを根絶する道を選択できるよう、支援を続けていきます。

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