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【経過報告】インドの女の子に生きる力を~暴力の被害にあった女の子を守るプロジェクト~
インド
ガールズ・プロジェクト
(更新)
11/25は「女性に対する暴力撤廃の国際デー」。女性に対するあらゆる形態の暴力の撤廃に取り組むため、国連が制定した啓発デーです。
プラン・インターナショナルは、2020年7月から、インドで「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトを実施しています。これまでの活動と成果をご報告します。
暴力や虐待の被害から女の子・女性を守るために
インドでは、女性に対する暴力の通報件数が、年間42万8000件にも上ります(2021年)
※。報告されているだけでも、毎日1000人以上の女性がレイプ、持参金を理由とした新婦殺害、夫やその近親者による虐待、誘拐および拉致などの被害を受けていたことになります。プランは司法や警察、病院、児童保護施設、学校などと連携しながら、ジェンダーに基づく暴力を予防し、被害にあった女の子たちを支援するための活動を続けています。
- ※出典:インド内務省、Crime in India 2021、2022年8月
学校でジェンダーに基づく暴力について学ぶ高校生たち
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生きる力を育むアクティビティを実施
プランは現在、3カ所の児童保護施設と連携し、「Feel Good」と名づけられた自尊心を高めるセッション、リーダーシップを育むトレーニング、被害にあった子どもたちのカウンセリングを実施しています。
「Feel Good」セッション
2022年7月~9月にかけて7回のセッションを開催し、計286人が参加しました。このセッションでは、子どもの権利や保護、虐待と暴力、自分の体、プランや周りの専門家の役割などについて学ぶとともに、絵や工作を通して楽しい時間を共有します。ラーキー(紐ブレスレット)作り、グリーティングカード作り、ガルバダンス(インド西部の踊り)などを行いました。ラーキーには、兄弟姉妹の間で愛と絆を強める意味合いがあります。
手作りのラーキーを手首に結ぶ
大切な人へメッセージを運ぶグリーティングカード
リーダーシップ・トレーニング
学んだことを発表する女の子たち
2022年8月~9月の2カ月間で、9回のトレーニングを実施。女の子255人、男の子275人の計530人が参加しました。トレーニングでは、スポーツや演劇、歌などを通して、ジェンダーに基づく暴力について学び、演じ、自己表現する機会を設けています。その主な目的は、参加者が協力して行うアクティビティを通して、チームワークを育み、前向きな気持ちを高めること。これは、子どもたちが虐待の被害者に陥ることを阻止し、通報を促すことにもつながります。
これらの活動を通して、児童保護施設の子どもたちは、楽しみながら自分たちを守る手段を学び、前向きに生きる力を身につけています。
女の子一人ひとりの状況に合わせた個別支援も提供
ケースマネジメント会議の参加者
プロジェクトでは、子どもたちへの個別支援も行っており、現在、暴力の被害にあった女の子35人のケースに取り組んでいます。プランのソーシャルワーカーが、それぞれの子どもが暮らす児童保護施設や家庭への訪問、警察や病院への付き添い、カウンセリングの手配などを行っています。特に難しいケースについては、児童福祉委員会や他のNGOと実施するケースマネジメント会議において、どのように対応することが子どもにとって最善の方法かを話し合うようにしています。
15歳のヒーナさん(仮名)のケース
義父から性的虐待を受けていたヒーナさん(仮名)。彼女の母親はすでに亡くなっており、義父を含む父方の家族と一緒に暮らしていたなかでの犯行でした。事件は警察に通報され、ヒーナさんは児童保護施設で保護されることに。しかし、その後も感情や怒りをコントロールすることができず、問題行動が続き、施設内に友だちを作ることもできない状況が続いていました。
プランのカウンセラーが定期的に児童保護施設を訪れ、ヒーナさんのカウンセリングを行いました。最初の数回はうまくいかなかったため、Tシャツづくり、塗り絵、ヨガ、スポーツなど、アートや運動を取り入れた活動を一緒に行いました。これらの活動を通してヒーナさんはカウンセラーに徐々に打ち解け、自分の希望や葛藤を話すようになり、家族に会いたいと口にするまでになりました。
児童福祉委員会の要請のもと、母方の祖父が児童保護施設に定期的に面談に来るようになり、数カ月後、ヒーナさんは家に引き取られることになりました。プランは毎月家庭訪問を行い、彼女の生活状況を確認しています。現在は、精神的に落ち着いてきたヒーナさんに復学を働きかけているところです。
暴力のない社会をつくるために
熱心に話を聞くコミュニティの人々
暴力の被害にあう子どもを一人でも減らすため、プランは学校やコミュニティでの啓発活動にも力を入れています。7月~9月には、高校4校と大学1校の計1042人の生徒たちを対象に、ジェンダーに基づく暴力の啓発や電話相談先などの情報提供を行いました。また、教師159人が子どもの保護のトレーニングに参加しました。コミュニティで行った啓発セッションには計544人が参加し、子どもの虐待防止に関する関心を高めました。
人々の意識や行動に変化をもたらすには、息の長い働きかけが必要です。プランは引き続き、暴力のない社会をつくるための取り組みを続けていきます。
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