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【経過報告】エチオピアとスーダン 相互の学び合いを実施~女性性器切除から女の子を守るプロジェクト~
ガールズ・プロジェクト
(更新)
FGM根絶を誓う女性たち(スーダン)
2月6日は国連が制定した「女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)の根絶のための国際デー」です。FGM は、アフリカを中心に約2000年前から行われている慣習で、女性の外部生殖器を部分的または全体的に切除するものです。FGM施術の背景は国や地域によってさまざまですが、多くは大人の女性になるための通過儀礼、結婚の条件などとして行われています。施術は激痛と出血をともない、ときには命を落とすことも。強い恐怖による心の傷だけでなく、排尿障害や難産など、生涯にわたる後遺症に苦しむ場合もあります。
プラン・インターナショナルはFGMの根絶にむけ、エチオピアとスーダンで「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトを実施しています。2カ国におけるこれまでの活動の進捗をご紹介します。
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エチオピアで「地域ファシリテーター」たちの学び合いを開催
地域ファシリテーターたち(エチオピア)
エチオピアでは、FGMの根絶にむけ、コミュニティでの対話セッションを主導する「地域ファシリテーター」を育成しています。「地域ファシリテーター」の役割は、伝統的施術者(産婆含む)や保護者、地域・宗教リーダーをはじめ、行政や学校などさまざまな関係者を対象に対話セッションを行うことです。
今期は、「地域ファシリテーター」がこれまでの経験から互いに学び合う会合を設けました。会合では、対話セッションに参加した女性や女の子たちが、FGMに立ちむかう勇気と自信がついたという事例が共有されました。また、あるコミュニティでは、伝統的施術者や行政職員、保健員など、多様な参加者を巻き込んだ対話セッションを実施したことで、FGMに対する参加者たちの意識の変化が確認された事例が紹介されました。
地域住民たちは、宗教や文化の観点からFGMに対するさまざまな意見を持っています。そのため、影響力を持つコミュニティの指導者や宗教リーダーたちが、対話セッションでFGMの弊害について話すことで、住民たちの考えも少しずつ変わってくるのです。他のコミュニティの優れた取り組みを学んだ「地域ファシリテーター」たちは、日々試行錯誤しながら、効果的な対話セッションを行うために活動を続けています。
FGM施術をやめたエチオピアの伝統的施術者をサポート
女の子にFGMを施術する伝統的施術者たちの多くは、FGMの弊害を知らずに、生計手段として施術を続けています。そのため、伝統的施術者に対しては、FGMが女の子の心身に生涯にわたる弊害を及ぼすことを理解してもらうと同時に、経済的自立を後押しすることが重要です。
プロジェクトでは、FGMの施術をやめる決意をした施術者が別の手段で生計を立てることができるよう、牧畜用のヤギを支給しています。対話セッションやトレーニングと合わせて生計支援を行うことで、多くの施術者がFGM施術をやめ、新たな一歩を踏み出しています。
スーダンとエチオピア 相互視察で成功事例を学び合う
2022年9月と10月に、エチオピアとスーダンのプロジェクトメンバー代表が互いの活動を視察し、成功事例を学び合いました。国によって、FGMを受ける女の子の年齢、施術者や方法などが違うため、双方が異なるアプローチでFGM根絶を目指しています。今回は、スーダンのプロジェクトメンバーによるエチオピアでの活動視察について報告します。
「地域ファシリテーター」による対話セッションを視察
エチオピア、スーダン双方のプロジェクトメンバーたち
スーダンのプロジェクトメンバーたちは、エチオピアで「地域ファシリテーター」主導の対話セッションを視察し、大いに刺激をうけました。「地域ファシリテーター」のなかには、自身もFGM経験者だからこそ、生まれ育った地域からFGMを根絶させたいと願う強い気持ちで、住民に働きかけている女性たちが大勢います。対話セッションを通じて、これまでに多くの母親たちが生まれてきた娘にFGMの施術をさせない決断を下しました。スーダンでは、プランのスタッフと女の子クラブによる啓発セッションを実施していますが、「地域ファシリテーター」のような仕組みはありません。今後はエチオピアでの学びを活かし、より住民主導で人々に働きかける活動を検討していきます。
2カ国同時にプロジェクトを実施する大きな利点は、互いに学び合い、活動を改善していけることです。2023年はプロジェクトの最終年ですが、今後も両国で連携しながら、FGM根絶への道筋をつけられるよう活動を継続していきます。
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関連リンク
現地の声
FGM施術をやめたミスリさん
ミスリさん、62歳、元伝統的施術者
「私は25年の間、伝統的施術者としてFGM施術を行ってきました。しかし、対話セッションに参加し、FGMが女の子に及ぼす影響を初めて知り、施術をやめることにしました。プロジェクトでヤギを支給してもらったおかげで、今は牧畜業で生計を立てられるようになりました。別の仕事への道を開いてくれる支援は助かります」