(2026年09月16日更新)
ザンビアのチャイルドたちと
リレーション開発部の佐藤です。プラン・スポンサーシップをはじめとする支援者の皆さまからのお問い合わせ対応や、寄付に関する手続き業務を担当しています。
今回、入局後初めての海外出張、そして初めてのアフリカへ。10本の予防接種を受け、18時間のフライトを経て、2026年7月、ザンビア北部ルアプラ州のプラン・スポンサーシップ活動地域を訪れました。
ここでは、現地で出会った人々や活動を通じて感じたことをお伝えします。
「コミュニティへの支援」って、どういうこと?
収穫した農作物を見せてくれた地域の皆さん
「プラン・スポンサーシップによるご寄付は、チャイルド個人ではなく、地域全体の子どもたちやコミュニティのために活用されています」
支援者の方からスポンサーシップの寄付金についてお問い合わせをいただいた際、私はこれまで何度もこのように説明してきました。仕組みとして理解していた「コミュニティへの支援」が、実際にはどのような活動や人々によって支えられ、子どもたちの成長につながっているのか。今回の訪問で、その具体的な姿を自分の目で見ることができました。
コミュニティでは、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)を学ぶユースクラブをはじめ、生計向上支援や女性の経済的自立、住民による貯蓄活動、伝統的指導者や行政との連携など、地域で行われているさまざまな活動を視察しました。
当初、私はそれらを一つひとつの活動として見ていました。しかし、現地を回り、人々の話を聞くうちに、別々に見えていた活動が少しずつつながって見えるようになってきました。
一つの支援から、さまざまな変化へ
特に印象に残ったのが、チャイルドの保護者や養育者を中心とする生計向上グループ「Never Stolen Group」です。
このグループでは、プランから提供されたハンマーミル(製粉機)を活用しています。以前はトウモロコシなどを製粉するために5~7キロ離れた製粉所まで行かなければならず、その作業は子どもたちの役割でもありました。製粉機が設置されたとき、住民たちは嬉しさのあまり、その周りで寝たほどだったそうです。
この一台の製粉機による支援をきっかけに、グループの活動は製粉だけでなく、農業や養豚、ヤギの飼育、浄水、地域での貯蓄や無利子融資など、さまざまな取り組みへと発展していきました。得られた収入は、制服や本、学習教材など、子どもたちのためにも活用されています。製粉機の導入によって、子どもたちが遠くまで製粉に出かける負担は減り、通学状況の改善や学習時間の増加にもつながっています。また、母親たちは融資を利用して小さな商売を始めることもできるようになり、世帯収入の増加にもつながっています。
生計向上グループに参加し養豚を始めた女性たち。笑顔が素敵です!
現地では、製粉機や浄水キットの導入によって生まれた時間で、母親たちが子どもと過ごす時間が増えたことや、女性自身が収入を得ることで、それまで夫に頼らなければできなかったことを、自分で決められるようになったという話も聞きました。
浄水キットの使い方を説明する女性
一つの支援が、地域の人たち自身の手によってさまざまな活動へと発展し、女性や家庭の暮らし、コミュニティに変化をもたらしていく。そして、その変化が子どもたちへと届いていく。
そこでようやく、これまで何度も説明してきた「コミュニティへの支援」という言葉が、具体的な姿を持って見えてきました。
支援は、時間をかけて地域に根づいていく
自身の経験を語る卒業したチャイルド
今回、もう一つ強く感じたのが、こうした変化は一朝一夕に生まれるものではないということです。
訪問した地域では、活動開始から20年という節目を迎えていました。今回の出張では、かつてチャイルドとして支援を受け、成長した後に地域で活躍している人たちにも出会いました。
子どもが成長し、今度は地域を支える側になっている。その姿を目の前にすると、プラン・スポンサーシップが目指しているのは、今いる子どもたちの生活を変えることだけではないのだと感じました。
子どもが成長し、その人がまた地域に関わる。長年続けてきた活動が地域に根づき、そこで生まれた変化が次の世代へと受け継がれていく。
短期間の数字だけでは見えにくい、プラン・スポンサーシップを長く続けることの意味を感じることができました。
そして、その長い時間を支えてきたのも、やはり「人」でした。
20年を支えてきた人たち
長年プランの活動を支えてきた伝統的指導者の男性
ルアプラ州での活動開始当初からプランとともに活動してきた伝統的指導者は、活動に反対する声もあったなか、自ら地域の人々にプランの活動について説明し、理解を広げてきました。
さらに、地域には長年活動を続けてきたコミュニティ・ボランティアもいます。そのほかにも、現地スタッフ、学校や保健機関、行政など、さまざまな立場の人が関わりながら活動を支えています。
そのなかで、私にとって忘れられない出会いがありました。
20年間活動を続けてきたコミュニティ・ボランティアと
コミュニティを訪問した際、活動開始当初から20年間、ボランティアを続けている方にお会いしたのです。
「なぜ20年も続けてこられたのですか」
そう尋ねると、「子どもたちの成長や、コミュニティが良くなっていくのを自分の目で見ることができたから」と嬉しそうに話してくれました。実は、私もプランの職員になる前から、20年以上にわたり翻訳ボランティアとしてプランの活動に携わっていました。遠く離れた日本とザンビアで、同じくらいの年月、同じ活動に関わってきたことを思うと、私が今まで信じて続けてきたことに意味があったのだと心から思えました。手を取り合って話したその時間は、私にとって忘れられない出来事の一つになりました。
支援がつなぐ、地域と子どもたちの未来
「スポンサーシップによるご寄付は、チャイルド個人ではなく、地域全体の子どもたちやコミュニティのために活用されています」
これまで何度も支援者の方にお伝えしてきたこの言葉。今なら、その先にいる人々の顔や暮らしを思い浮かべながら、以前よりも具体的にお伝えできるように思います。
遠く離れた日本からの支援も、たくさんの人の手を通じて、地域の暮らしを変え、子どもたちが安心して成長できる環境づくりにつながっています。
支援者の皆さまもまた、その「支援の輪」をつくる大切な一人です。これからも皆さまとともに、この輪を子どもたちの未来へつないでいけたらと思います。






