本文へ移動

(2024年07月30日更新)


2024年7月26日にパリで開幕したオリンピック・パラリンピック。

パリで開催されるのは今回が3度目で、初回は1900年。
実は、はじめて女性が参加したのが1900年のパリオリンピックからでした。

そこで今回はパリ大会の開幕を記念して「女の子×スポーツ」にフォーカス!
注目の日本人選手から、歴史を変えた女性アスリートまで、幅広く解説していきます。

パリ大会の見どころとは?

フランス・パリで開催されるパリ2024オリンピックは、市内中心を流れるセーヌ川周辺を舞台に、エッフェル塔、ヴェルサイユ宮殿など、歴史的建造物でも競技が多数開催されます。

スポーツ観戦しつつ、美しいパリの街並みを見られるのもパリ大会の大きな魅力です。

〈オリンピック〉
期間:2024年7月26日(金)〜8月11日(日)
競技数は32競技、最大10,500人のアスリートが参加します。

〈パラリンピック〉
期間:2024年8月28日(水)〜9月8日(日)
競技数は22競技、最大4,400人のアスリートが参加します。

そのほかパリ大会では、男女参加数を同数に近づけるジェンダー平等、使い捨てプラスチックや二酸化炭素排出量の大幅削減、環境やサステナビリティに配慮した取り組みなど、SDGsに関連したたくさんの史上初の試みも行われる予定です。

注目の女子アスリートを一挙紹介!

パリ大会で注目されている、日本代表の女子アスリートを4名紹介していきます!

breaking AMI YUASA

湯浅 亜実(ブレイキン)

今回パリ五輪で加わった新競技の「ブレイキン」。
ブレイキンとは、音楽に乗せた即興ダンスで競う合う採点競技。世界でも最も人口が多いジャンルとされており、ストリートや若い世代に大人気です!

そんな新種目で注目を集めているのが、25歳の湯浅選手。
2019年、2022年の世界大会で優勝。世界ランク1位という日本のエースです。

身長155cmと小柄ですが、その体から繰り広げられるパワームーブはダイナミックで圧巻!
遠心力などを利用した回転技(ウィンドミルやヘッドスピン)などアクロバティックな動きに魅了されること間違いなし。

ブレイキンは音楽がなり響くライブ感のある演出や、観客の声援も楽しいポイント。ぜひリアルタイムで観戦しましょう!

skateboard HINANO KUSAKI

草木 ひなの(スケートボード)

前回の東京五輪で大フィーバーを巻き起こしたスケートボード競技。
男子では堀米選手、女子では四十住選手がともに金メダルを獲得するという「日本=スケボー大国」という印象を世界に刻みました。

両選手はもちろんのこと、本大会の注目は草木ひなの選手です。
日本選手権3連覇中で、昨年の世界選手権では銀メダルを獲得。今回は初出場の期待のホープです。

草木選手はトップクラスのスピードが持ち味で、“鬼のような”速さから、スケートボード界では「鬼姫(おにひめ)」という異名で知られているほど。
そのスピードを生かした高さのあるエアを得意としており、空中で1回転半する大技「540」は鳥肌もの!

wheelchair basketball AMANE YANACIMOTO

柳本 あまね(車いすバスケットボール)

オリンピック後に開催されるパラリンピック。
22種目あるなかで、前回の東京でも人気を博した「車いすバスケットボール」は引き続き注目です。

「車いすバスケットボール」とは、下肢に障害のある選手が、車いすでプレーする競技。通常のバスケ同様の試合展開に加えて、すばやいターンや片方の車輪を浮かせる「ティルティング」など、車いす競技ならではのポイントにも注目です!

日本チームの若きエースは25歳の柳本選手。
正確なスリーポイントシュートが持ち味の高い得点力を誇るフォワードで、前回の東京では6位入賞に貢献した存在。
ベテラン選手も多い日本チームの中で若き司令塔の役割を担っています。

Judo KAZUSA OGAWA

小川 和紗(柔道)

パラリンピックの注目競技、2つ目は「柔道」です。

視覚障害のある選手が2つのクラスに分かれ各階級で戦います。
一般の柔道と違う点は、両選手とも組み手(襟と袖を掴んだ状態)で試合をスタートするところ。

組み手争いがないため、激しい技のかけ合いとなり、最後まで白熱した試合が楽しめます。

27歳の小川選手は、小柄ながらダイナミックな「背負い投げ」を得意とする選手で、“柔よく剛を制す”を体現した現代のヤワラちゃんとして大注目!

前回の東京では銅メダルを獲得しており、今回もメダル獲得に期待がかかっています。

歴史を変えた女子アスリートたち

今回開催されるパリですが、120年前にはじめて女性がオリンピック参加権を得た歴史的な場所でもあります。

ここからは、この120年間の歴史のなかで、スポーツ界に革命を起こした女子アスリートを紹介していきます。

シャーロット・クーパー

シャーロット・クーパー

初めて女性が参加した1900年のパリオリンピックでは、テニスとゴルフ競技が行われました。英国のシャーロット・クーパー選手がテニスで金メダルを獲得し、女子スポーツの歴史がスタートしました。

当時テニスウェアはなく、女性はロングスカートのままプレイするスタイルでした。

ベーブ・ディドリクソン・ザハリアス

1930年代に活躍したのがベーブ・ディドリクソン・ザハリアス選手。彼女は高校時代より野球、バレー、水泳、テニス、バスケとさまざまな競技で大活躍。

1932年のロサンゼルス五輪では、陸上競技で2つの金メダルと1つの銀メダルを獲得し、なんとその後はゴルフに転向!女性で初めてプロゴルフ大会に出場し、のちに女性ゴルフ協会を設立した人物です。
彼女の多才な活躍は、女子アスリートの可能性を広げました。

ベーブ・ディドリクソン・ザハリアス
ビリー・ジーン・キング

ビリー・ジーン・キング

1970年代は男女平等が推進されていきます。なかでも活躍したのがテニスのビリー・ジーン・キング選手。
彼女はテニス界での活躍に加え、男女平等の権利を求める声を上げ続けました。

1973年の「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」でボビー・リッグスを破った試合は、女性アスリートの力を世界に示し、ジェンダー平等の運動を推進する象徴的な出来事となりました。

セリーナ・ウィリアムズ

セリーナ・ウィリアムズ選手は、現代の女子スポーツを代表するテニス選手です。
1995年にプロデビューして以来、グランドスラムタイトルを23回獲得し、その圧倒的なプレーと強い意志で世界中のファンを魅了し続けています。生涯獲得賞金はすべての女子アスリートの中で歴代1位を記録!

27年間にわたる活躍は多くの黒人女性のロールモデルとなり、彼女たちの地位向上にも大きく貢献しました。

セリーナ・ウィリアムズ
ミーガン・ラピノー

ミーガン・ラピノー

ミーガン・ラピノー選手は、アメリカ女子サッカー代表の元キャプテンであり、2012年のロンドン五輪では金メダルを獲得。2019年にはFIFA女子最優秀選手賞を受賞したスター選手です。

彼女はアスリートとしての成功に加え、レズビアンであることをオープンにして活動。
LGBTQの権利向上やアスリートにおける男女の賃金格差についても積極的に発言し、社会変革を推進するオピニオンリーダーとしても知られています。

シモーネ・バイルズ

シモーネ・バイルズ選手は、体操界で歴史を作り続けるアメリカの選手です。
2016年リオ五輪では、超人的な演技を魅せ4つの金メダルを獲得。通算で30個のメダル獲得は史上最多のメダル獲得を誇ります。

多くの女子アスリートの希望であると同時に、「メンタルヘルス問題」をいち早く訴えた人物でもあります。彼女をキッカケにスポーツ界のメンタルヘルス問題に関心が向き、多くの人々の意識を変えていきました。

シモーネ・バイルズ

※ Photo : Getty Images / Shutterstock

スポーツにおける「ジェンダー問題」とは?

女性とスポーツの歴史をみていくと、スポーツそのものにおける活躍にとどまらず、社会全体の女性の地位を向上させたことが分かります。

しかし、まだまだ男女平等とは言い切れません。
ここからは、スポーツにおけるジェンダー問題を紹介していきます。

1. 賃金格差

女子アスリートの賃金は、男子アスリートに比べて著しく低いことがわかっています。
賃金には、賞金、給与、スポンサー契約などが含まれます。

例えば、2019年にアメリカの女子サッカー代表チームは、男子代表チームと比べて非常に成功しているにもかかわらず、賃金やトレーニングにおいて男子が優遇されていることに対し、平等を求めて訴訟を起こしています。(2022年に和解。男女平等な賃金が約束されました)

また、女子スポーツは、男子スポーツに比べてTV放映やメディア露出が少ないため、結果としてスポンサー契約料が少ないことも問題視されています。

2. ジェンダー・ステレオタイプ

長年スポーツ界では「女子よりも男子の方がスポーツに向いている」「男子プロスポーツの方が面白い」といったジェンダー・ステレオタイプがあります。

このような固定観念から、女子プロスポーツのTV放映が少ない原因に。

そして、一部の競技(野球、サッカー、ラグビー等)は「男性がするもの」といったジェンダー・ステレオタイプも根強く残っていますよね。
これにより部活動の数や、競技における男女差を生む要因になっています。

また、女性がスポーツをすること自体にも、偏見や反対が根強く残る地域もあります。

中東や南アジア、アフリカの一部地域では、女性のスポーツ参加が制限されることがあり、これは才能ある女性アスリートの成長を妨げています。

たとえばアフリカのベナンも男女差別が根強く残っている国のひとつ。
プラン・インターナショナルは女子サッカーチームを立ち上げることで、地域の人々の意識変革を目指しています。

練習に参加した17歳のダオウダさんはこう語ります。

「最初は、女の子がサッカーをすることに村の人たちは良い顔をしませんでした。でも、今では私たちを批判する人は誰もいません」

「スポーツは女の子の存在が認められるためのひとつの手段です。サッカーで、女の子が男の子たちと同じようにプレイすることで、今では男の子たちが私たちの言うことに耳を傾けるようになりました!スポーツが私の人生を変えるとは想像してもいませんでした」

本来、スポーツに性差はなく、誰もが平等に楽しめるもの。
ジェンダー問題を知っておくことで、これからスポーツをするとき、観戦するときに見方が変わるはずです。

***

いかがでしたでしょうか?
注目選手から、歴史を変えた女性アスリートに至るまで、幅広く紹介してきました。

ぜひ、オリンピック・パラリンピックの観戦を楽しみつつ、この機会に「女性とスポーツ」についても考えてみましょう!

国際オリンピック委員会(IOC)は、オリンピック憲章に謳われている原則に則り、「公平で、包摂的、そして性自認や性の多様性に基づく差別のないIOCの枠組み」を通じて、すべての人にとって安全で快適な環境を促進することを目指しています。

ジェンダー平等、そして、社会的に弱い立場にある人々を排除・孤立させるのではなく、共に支え合う「包摂」への取り組みについて、この機会に理解を深めてみませんか。

関連リンク

Plan Global Supporterプラン・グローバルサポーター

女の子や子どもたちを取り巻く具体的な課題に焦点を当てた、
毎月1,500円からの寄付

紛争と難民、気候変動、児童婚、女性性器切除(FGM)など、女の子や子どもたちが直面している課題や不平等の原因を解決する支援です。

プラン・グローバルサポーターに寄付する

プラン・グローバルサポーターに寄付する

Keywordキーワードから検索

トップへ