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女性性器切除に立ち向かう長老たち~ケニア~
女の子だから
(更新)
2月6日は、国連が定めた「女性器切除の根絶のための国際デー」です。女性性器切除(以下、FGM)をなくすために、プラン・インターナショナルは、ケニア、スーダン、エジプト、エチオピアにおいて、影響力のある、村の長老たちを対象とした4カ年計画のプロジェクトを進めています。
男性支配を象徴する伝統を見直す男性たち
FGMの起源は、2000年前にさかのぼるといわれ、女の子の成人への通過儀礼として受けつがれてきました。結婚の条件であるFGMの施術の痛みに耐えることは、夫に仕える召使としての役割を果たす教育の一部とみなされ、施術を受けないことは「汚れ」とされて地域から排除される要因となるものです。しかし、女性性器の切除と縫合は、女の子を出血死、感染、出産時の重篤な合併症への危険にさらすことなど、心身への悪影響が認められるにもかかわらず、話題にすることはタブーとされてきました。
ケニアでは、「ジュリチェケ」と呼ばれる長老議会の男性たちがFGMをなくそうと立ち上がっています。メル族の男性にとって最高の地位とされる「ジュリチェケ」は、伝統的に強い指導力をもち、村の法の成立、争いの裁定、村の人々への知識の伝達など重要な役割を果たし、部族全体に大きな影響力を持っています。 「ジュリチェケ」の長老たちが、2000年にわたり暗黙の了解のうちに男性にも女性にも疑問とされることなく行われてきた慣習の見直しに立ち上がったことは、アフリカ社会において革新的な意味があります。
「ジュリチェケ」の議会には、すでに40件のFGMの事例が持ち込まれており、長老たちはケニア政府のFGM対策の委員会と連携して意識啓発を進めるなど熱心に取り組んでいます。部族への働きかけにおいては、「ジュリチェケ」のように、昔から影響力をもってきた、部族長たちの一団から理解と協力をえることが、人々の考え方と慣習に変化をもたらすうえで欠かせません。
長老の立場の男性たちが女の子たちの立場を理解するときに社会が変わっていくことを、「ジュリチェケ」の長老たちはケニア全域に伝えようとしています。
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