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都市にひそむ危険~世界ガールズ・レポート2018を発行~
アドボカシー
お知らせ
女の子だから
(更新)
プラン・インターナショナルは10月11日の国際ガールズ・デーに合わせて、世界の女の子の現状を報告した世界ガールズ・レポートを発行しました。
今年のテーマは「都市にひそむ危険」。都市部で暮らす女の子や若い女性は、日常生活の中でどのような危険にあっているのかを明らかにしました。
女の子と若い女性が毎日経験していること
レポートの目的は、女の子や若い女性が毎日のように被害にあっているにも関わらず、これまで見過ごされてきたセクシュアル・ハラスメントや虐待に光を当てることです。レポートの元となったのは、プランが世界10都市で実施している女の子にとっての「安全なまちづくり」プロジェクトの調査結果です。そのうち、リマ(ペルー)、マドリード(スペイン)、カンパラ(ウガンダ)、デリー(インド)、シドニー(オーストラリア)の5都市で、数千人の女の子や若い女性から、彼女たちが受けた嫌がらせや暴力についての現状を明らかにすることができました。
カンパラでは、女の子が一人で街中を歩くのは危険です
危険な場所の書き込みは6542件
調査に利用したのは、「Free to Be(自由に生きる)」というオンライン調査ツールです。これにより、女の子たちの「声」を可視化することができました。自分たちが暮らす都市で、女の子が不自由なく楽しめる場所に「安全」というピンを置き、不安を感じたり実際に不快な経験をした場所に「危険」というピンを入力します。ピンを入力した場所には、その理由も書きこんでもらいました。デリーやカンパラなど、女の子がインターネットにアクセスすることが難しい地域では、携帯端末を持った若い女性が女の子に声をかけて、協力してもらいました。コメントが書かれた「危険」のピンは、5都市で合計6542件。そのうち、4264件はセクシュアル・ハラスメントにまつわる被害でした。
ITを活用して危険な場所を特定
おもな調査結果
- 都市は女の子や若い女性にとって安全な場所ではありません。道路、公共交通機関、ほぼすべての公共の場において、彼女たちは、ただ女性であるというだけで、頻繁に不快な思いや不安、怯えを感じています。
- 多くの女の子や若い女性が不安な気持ちになっている原因は男性の行動にあります。問題は単に安全性の低さ、街灯の少なさといったことのせいではありません。
- ほとんどの場合、目撃者はただ見ているだけか、あるいはほとんど何もせず助けてくれません。女の子たちは嫌がらせを報告できる機関がほとんどないと感じています。
女の子の社会活動を阻害するハラスメント
女の子や若い女性が日々直面するハラスメントは彼女たちに恐怖を与え、エンパワーメントを阻害する大きな原因となります。被害にあった場合、恐怖を感じるようになり、あるいは本人が恐怖を感じなくても、家族が心配するなどして、学校に行けなくなったり、離職する場合もあります。その結果、彼女たちの可能性が狭められ、将来的に自立した生活を送ることが困難になります。また、ウガンダのカンパラでは、「危険」というピンが入力された339件のうち、84%が被害を受けても何も行動しなかったという報告もあります。女の子や若い女性が自分を責めたり、被害を「よくあること」として泣き寝入りするのではなく、声をあげやすい社会環境を整えることも大切です。女の子や若い女性にとって安全なまちはすべての人にとって安全なまちです。プランは引き続き、より詳細な調査と対策に向けた活動を進めていきます。
すべての女の子には都市で安心して暮らす権利があります
レポートには、「安全なまちづくり」に向けた提言をまとめています
- 男性や男の子の行動を変えよう
- 意思決定の場への女の子の参加を高めよう
- セクシュアル・ハラスメントに対する法律や政策を強化しよう
詳しくは以下をご覧ください。
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