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新型コロナウイルス ワクチンは公平な分配を
お知らせ
(更新)
世界中が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に取り組んでおり、2020年末にはついにワクチン接種の実用化が始まりました。早くもワクチン接種を開始している国もありますが、その対応は国によりさまざまです。また、ワクチン接種公平性への疑問が指摘されています。
公平性についての疑いが指摘されるワクチン接種
紛争やさまざまな危機の影響を受けている人々を含む、すべての低中所得国が十分な量の新型コロナウイルスワクチンに公平にアクセスできるようにすることは重要です。これまでワクチンは、少なくとも1億回以上接種されていますが、その約75%がアメリカ、中国、イギリス、イスラエル、インドの5カ国です※1。今後さらに接種がすすんだ場合、特に貧しい国へワクチン供給が行き渡るまでに時間を要することが推定されています。
平等を表す=【イコール】のポーズをとる母娘と地域のリーダー(マラウイ)
誰一人取り残さないワクチン接種を
ワクチン接種の過程においては、ジェンダーと多様性に配慮した視点をもち、もっとも脆弱でリスクのある人たちを特定する必要があります。各国政府は、性別や収入、地域や国籍などに関わらず、ワクチンが国内で公平に分配されることを保証するために責任を負っています。国内の難民や避難民をはじめ、移民、少数民族、無国籍者を含む社会から取り残されがちな人々も、安全に予防接種を受けられるように体制を整える必要があります。
家事をする難民キャンプに暮らす女の子(マラウイ)
食料を受け取る難民の男の子(スーダン)
女性たちを守る安全な調達と実施
世界の医療関連業務につく人の70%は女性といわれています※2。ワクチンの配布と接種の実施には、女の子と女性たちのワークロードに大きく依存することが予想されます。また、限られたワクチンの調達と配布、実施において、医療従事者が人々の不満のはけ口としての暴力の被害者になる危険も看過できません。新型コロナウイルスワクチンの接種に関わる人々には女性が多いということも踏まえ、医療従事者の安全を確保することが大切です。また、医療従事者のみならず、地域の人々が主体的にワクチン接種の仕組みづくりに参加し、自分たちの意見を反映できることも必要です。ワクチンの安全性とパンデミックの拡大による継続的な危険性についての啓発も引き続き重要であり、対応が必要です。
妊産婦に栄養指導をする保健員(バングラデシュ)
感染症の封じ込めを世界的な取り組みに
パンデミック前から世界の人口の少なくとも半数が医療サービスを受けられずにいました。安全で効果的な新型コロナウイルスワクチンは、世界の公共財として経済力に関係なく、必要性に基づいた公平な分配が必要です。先進国がウイルスから自国を守るために、貧しい国をウイルスに対して脆弱な状況に押し留めることは、弱い立場にある女の子と女性たちをさらに追いつめてしまいます。公平な分配はパンデミックの収束に不可欠です。「ワクチン・ナショナリズム」を回避し、豊かな先進国の指導者たちが国際社会でその役割を果たすよう、プランは引き続き、活動の中で働きかけを行っていきます。
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