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【活動報告】ラオスで台風11号(台風ヤギ)被災者への緊急支援を実施しました

(2024年12月26日更新)

写真:暴風によって倒壊した家屋(ラオス、ボケオ県パウドン郡)

暴風によって倒壊した家屋(ラオス、ボケオ県パウドン郡)

プラン・インターナショナルは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援を受けて、2024年10月から11月に、ラオスで「台風ヤギ被災者への緊急支援」を実施しました。主な活動内容とその成果を、写真とともにご報告します。

台風ヤギがもたらした甚大な被害 ラオスでは14万人以上が被災

2024年9月1日にフィリピン沖で発生した台風11号(台風ヤギ)は、フィリピン、中国、ベトナム、ミャンマーなど東南アジアの国々に甚大な被害をもたらしました。
ラオスも例外ではなく、全土で14万5千人が被災する大水害となりました。被害が大きい地域を中心に、NGOや国際機関、現地政府や現地の人たちによるさまざまな支援が展開されました。しかし、ボケオ県は報道が少なく、辺境地域でもあったため、仏教グループによる小規模な支援を除き、ほとんどの支援が届いていませんでした。
農地や農作物の被害は広範囲にわたり、被災したコミュニティでは多くの人々が生計手段を失い、食料をはじめとする生活物資の不足が深刻化していました。

現地の人々の声に耳を傾けニーズに合わせた支援を展開

プランのラオス事務所は、災害直後からスタッフをボケオ県に派遣し、緊急・復興支援を開始。また、日本のプランも、主食である米の支給をはじめとして、衛生用品や生理用品などの物資を支援し、被災者の生活再建を後押ししました。
具体的には、家屋や農作物を保存していた倉庫などに被害を受けた13村255世帯に対し、食料支援を行いました。主食のもち米をはじめ、魚の缶詰などの保存食などを支給したほか、屋根等の補修に必要なトタンなどの修理キットも配布しました。また、土砂崩れによって孤立状態に陥っていた村落へのアクセス道路を復旧するため、土砂の撤去を実施。
さらに、被災後も自宅に帰れず寄宿舎で生活していた子どもたちへ食料や寝具類を配布し、安心して過ごせるよう支援しました。現地の人々のニーズに即したさまざまな支援を展開した結果、支援実施後の満足度調査では、回答を得たすべての被災者が支援内容に満足していることが確認できました。

  • 写真:農村にて物資配布の様子
    農村にて物資配布の様子
  • 写真:物資を支給する際には物資の説明とともにサインをもらう
    物資を支給する際には物資の説明とともにサインをもらう
  • 写真:寄宿舎で生活をする学生にマットレスや枕などを配布
    寄宿舎で生活をする学生にマットレスや枕などを配布
  • 写真:今後の水害リスク軽減のため、避難時の心得をまとめたポスターを作成・掲示
    今後の水害リスク軽減のため、避難時の心得をまとめたポスターを作成・掲示
  • 写真:車でアクセスできない村には船で物資を輸送
    車でアクセスできない村には船で物資を輸送
  • 農村にて物資配布の様子
  • 物資を支給する際には物資の説明とともにサインをもらう
  • 寄宿舎で生活をする学生にマットレスや枕などを配布
  • 今後の水害リスク軽減のため、避難時の心得をまとめたポスターを作成・掲示
  • 車でアクセスできない村には船で物資を輸送

現地の声

パンさん、15歳、寄宿舎で生活をする中学生

写真:パンさん、15歳、寄宿舎で生活をする中学生

洪水が起きたとき、私たちは急いで丘に逃げました。持っていけたのは、数杯分のお米と着替えだけでした。近所の人たちとタープ(ビニールシート)で作った仮の避難所に身を寄せ、調理鍋を借りてご飯を炊きました。両親は川沿いに残してきた家や米の貯蔵庫、家畜のことをずっと心配していました。
水が引いて家に戻ったとき、私は言葉を失いました。何も残っていなかったからです。お米も布団も服も、教科書さえも流されてしまったのです。学校の寄宿寮も浸水して、そこに置いていたノートや必要な物も全部ダメになりました。
それでも、プランから地域に支援が届いたときは本当に安心しました。寝具や調理器具、生理用品などが届いて、本当に助かりました。祖父は、私が食料品を受け取れると聞いて安心しました。特に生理用ナプキンは村では手に入りにくいので、ありがたかったです。
この支援により、学校に戻ることができ、大きな遅れもなく授業を受けられるようになりました。

緊急支援担当 齋藤職員のコメント

写真:齋藤職員

ラオスで最も深刻な自然災害は水害です。国の南北を流れるメコン川はライフラインである一方、数年に一度は氾濫を起こし、人々の生活を脅かしています。近年はダム建設や気候変動の影響で、洪水の規模と頻度が深刻化していると言われます。
台風11号(台風ヤギ)もラオスを含む東南アジア各地甚大な水害をもたらしましたが、地域によっては正確な情報が報道されておらず、十分な支援が行き届かない状況も発生していました。ボケオ県もそのひとつで、集中豪雨と洪水は家屋の破壊、家族の離散、農作物への被害、子どもたちの通学の妨げなど、深刻な被害をもたらしました。
こうした状況のなか、プランは、ボケオ県の人々、特に学生や若い女性のニーズに応じた支援を提供しました。生理用ナプキンを受け取った女の子たちからは、支援物資のおかげで日常生活を維持できたという声が寄せられました。このようなフィードバックを聞くたびに、最も支援を必要としている人々の声に耳を傾けることの大切さをあらためて実感しました。女の子たちの保健衛生、そして結果的に学校の授業の継続に貢献できたことを大変喜ばしく思います。
気候変動の影響で今後災害リスクがさらに高まると予測されるなか、支援を必要とする人々に寄り添い、迅速かつタイムリーな支援を届けるとともに、リスク緩和のための啓発活動や環境教育にも注力していく必要性を強く感じています。

主な活動の成果

地域 【ラオス】ボケオ県パウドン郡
期間 1カ月(2024年10~11月)
主な支援内容と対象
  • 255世帯への食料の支給(もち米、魚の缶詰、塩、油、乾燥麺など)
  • 255世帯への衛生用品の支給(浄水器、石鹸、タオル、歯ブラシなど)
  • 寄宿舎など親と離れて暮らす225人の子どもたちへの緊急食料支給
  • 120人の女子生徒への生理用品キット配布
  • 54世帯(女性106人、男性127人)への住宅応急修理セット(トタン屋根やクギなど)配布

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