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企業のSDGsの取り組みはZ世代に響くのか? 選ばれる企業になるための戦略とは

(2026年07月13日更新)

CSRやSDGsの一環として社会貢献活動を行う企業は増えています。こうした取り組みは、子どもの頃からSDGsに親しんできたZ世代にどのように受け止められているのでしょうか。

この記事では、国際NGOプラン・インターナショナルが実施した400人規模の調査結果をもとに、Z世代が企業の社会貢献活動に対してどのような印象を持ち、企業選びやブランドイメージにどのような影響を与えているかを見ていきます。

背景にあるZ世代の価値観や就職観にも触れながら、企業がどのように社会課題やサステナビリティ経営に向き合うべきかを整理します。

  • Z世代が企業の社会貢献活動、SDGsの取り組みをどのようにとらえている
  • 企業の社会貢献活動やSDGsがZ世代の就職(転職)先選びに与える影響
  • Z世代の意識調査結果(2025年)に基づく企業への重要な示唆

企業イメージと社会貢献・SDGsへの取り組みの関係

まずは社会貢献活動とZ世代が抱く企業イメージの関係性に注目してみましょう。

ポジティブイメージにつながる活動・要素

社会貢献活動に取り組む企業に対して、Z世代は「将来性がある」「透明性が高い」「ジェンダーギャップがなさそう」といった具体的なポジティブイメージを抱く傾向があります。

特に社会人層は、これらのイメージを学生よりも強く感じています。企業が社会課題解決に積極的に取り組むことで、単なる好感度向上だけでなく、より本質的な企業価値向上につながる可能性を秘めています。

さらに、プランの調査によると、企業による社会貢献活動を「企業として当然の行動である」と約3割のZ世代が感じている点も注目に値します(下記グラフ「社会貢献活動をしている企業に対してどのように感じますか?」を参照)。これは、企業が利益追求だけでなく、社会に貢献する役割を果たすことが不可欠であるという、Z世代の認識を表しています。

社会貢献活動をしている企業に対してどのように感じますか?

社会貢献活動をしている企業に対してどのように感じますか?
大学生Aさん

大学生Aさん

私たちZ世代は小学生の頃から学校でSDGsについて教えられてきた世代なので、企業の社会貢献活動に好感が持てる人が6割というのはそのとおりだと感じました。

取り組みの有無が信頼・将来性の印象に与える影響

企業の社会貢献活動は、Z世代からの信頼度や将来性への評価に影響します。社会貢献活動をしていない企業に対して「何も感じない」「企業の事情なので仕方がない」と感じている層もありますが、「信頼度が下がる」「将来性に不安を感じる」という意見が、特に社会人に目立ちます。これは、社会人として働くなかで、企業の社会的責任や役割をより現実的にとらえるようになるためだと考えられます。

社会貢献活動をしていない企業に対してどのように感じますか?

社会貢献活動をしている企業に対してどのように感じますか?
大学生Bさん

大学生Bさん

私は社会貢献を積極的にしている企業を選ぶというよりも、SDGsに反している企業は避けますね。社会貢献活動を“やっているか”よりも、“やっていないか”に注目しています。

就職・転職先選びにおける社会貢献・SDGsの重要性

企業の社会貢献やSDGs活動は、企業イメージを左右するだけでなく、Z世代の就職・転職活動における企業選びにも影響しています。

62%が“社会貢献企業”を選択肢に

Z世代は、企業の社会貢献やSDGsの取り組みを「企業選びの重要な基準」として捉えています。Z世代における社会貢献やSDGsの観点から見ると、企業がどのように環境問題やジェンダー平等などの社会課題に向き合っているかは、就職・転職先としての魅力や将来性の評価に直結しています。
Z世代の62%が、社会貢献活動をしている企業を就職・転職先として検討していると回答しており、これは企業選びの重要な軸となっています。

社会貢献活動、社会課題を意識した活動をしている企業を就職(転職)先として考えますか?

社会貢献活動をしている企業に対してどのように感じますか?
大学生Aさん

大学生Aさん

企業の自己満足やSDGsウォッシュになっていないかどうかは意識するポイントですね。私も就職活動をしましたが、『社会貢献活動をしています!』と強くアピールしている企業よりも、事業の中で『それが当たり前』になっている企業をより魅力的に感じました。

SDGsウォッシュとは?

「SDGsウォッシュ」とは、実態を伴わないにもかかわらず、あたかもSDGsに積極的に取り組んでいるかのように見せる行為を指します。PRのみが先行し、具体的な取り組みや成果が伴わない場合、Z世代を中心に厳しい目で見られるリスクがあります。

企業に求める社会貢献活動の要素

就職・転職先企業選びの際に「社会貢献活動をしている」ことを重視する割合は、特に男性社会人で約70%と高く、SDGsへの取り組みを含む商品やサービスの展開も男性社会人の65%が重視しています。

就職(転職)先企業を選ぶ時に、社会貢献活動をしているかどうかを重視する

就職(転職)先企業を選ぶ時に、社会貢献活動をしているかどうかを重視する
社会人Cさん

社会人Cさん

転職先選びの際に、社会貢献活動をしているかどうかを重視する社会人が多いのは、企業に対して人を大切にする姿勢や、安心して働ける環境を求めているためだと思います。社会貢献活動は、それを測る指標として見られているのではないでしょうか。

育児休暇や女性管理職などSDGs文脈の重要性

Z世代の70%が、就職・転職先企業選びの基準として「育児休暇が取れる」「年齢に関係なく活躍できる」「男女差なく活躍できる」といったSDGsに関連する項目を重視しています。これらの要素は、単なる福利厚生としてだけでなく、企業の多様性や働きがいへのコミットメントを示すものとして捉えられています。

就職(転職)先企業を選ぶ時に重視するポイント(男女、属性合算)

就職(転職)先企業を選ぶ時に重視するポイント(男女、属性合算)

女性管理職の割合は、企業のジェンダー平等への取り組みを測る重要な指標となっています。「女性管理職の多さ」を重視する割合は女子学生(69%)が最も高く、次いで男性社会人(66%)が続きます。

就職(転職)先企業を選ぶ時に、女性管理職の多さを重視する

就職(転職)先企業を選ぶ時に、女性管理職の多さを重視する
社会人Dさん

社会人Dさん

『男女差なく活躍できる』は7割強が重視しているのに比べ、『女性管理職が多い』は相対的に低め(女性社会人では6割弱)ということは、「活躍=管理職になる」ではないと考える層もいるのかもしれませんね。

Z世代に響く企業の社会貢献・SDGsの「かたち」とは

Z世代の意識を行動に変えるポイントは「きっかけ」づくり

Z世代の社会貢献意識を行動に結びつけるためには、企業側からの「きっかけづくり」や「情報提供」が重要です。企業の社会貢献やSDGsの取り組みを、Z世代が日常的な消費やキャリア選択の中で自然に選べるように設計することが求められます。Z世代の25%が「きっかけや、簡単に取り組めるものがあれば行いたい」と回答していることから、手軽に参加できるプログラムや、購買を通じて社会貢献につながる商品・サービスの提供が有効です。

Z世代自身の社会貢献活動、支援活動の状況は?

Z世代自身の社会貢献活動、支援活動の状況は?
大学生Bさん

大学生Bさん

購入代金の一部が支援団体に寄付される商品を購入し、親族の集まりに持って行ったことがあります。買い物を通じた支援ができることはもちろん、身近な人に支援団体や社会問題について知ってもらいたいという思いもありました。

行動喚起のためのコミュニケーション戦略

Z世代はSNSを通じて情報を収集・発信することに慣れているため、企業の社会貢献活動に関する情報をSNSや動画コンテンツで積極的に発信することが重要です。単なる告知だけでなく、活動の背景にあるストーリーや社員のリアルな声、具体的な成果を可視化することで、Z世代の共感を得やすくなります。
また、彼らが求める情報の透明性を確保し、「SDGsウォッシュ」と受け取られないよう、本業に紐づいた誠実な取り組みと、情報開示が求められます。

まとめ――Z世代の期待に応える企業の社会貢献・SDGs戦略

企業に求められるアクション

Z世代は、企業が社会課題に真摯に取り組むことを求めています。社会貢献活動やSDGsへの取り組みがあるかどうかは、企業の信頼性や将来性を左右します。こうした期待は、企業の社会貢献活動やSDGsの取り組みへの関心の高まりとともに、Z世代自身の社会貢献、SDGsの意識として、今後さらに強まっていくと考えられます。

特にZ世代の社会貢献やSDGsという観点では、

  • 企業がどのような社会課題を重点テーマとしているか
  • その取り組みが本業とどうつながっているか
  • 成果やインパクトがどの程度「見える化」されているか

が重視されます。

社会貢献活動は、もはやブランド価値向上や採用力強化に欠かせないだけでなく、Z世代からの長期的な支持を得るうえで不可欠な要素です。

情報発信の重要性

効果的な社会貢献活動やSDGsへの取り組みに加え、その内容と成果を分かりやすく情報発信することで、企業はZ世代とのエンゲージメントを高めることができます。
SNSや動画コンテンツを活用し、活動の背景やストーリーを丁寧に伝えることで、Z世代に響くコミュニケーションが可能になります。これは、企業のサステナビリティ経営やコーポレートブランディングの観点からも重要です。

企業のSDGs、社会貢献活動に役立つダウンロード資料案内

本調査結果のグラフを含むフルレポートは、ダウンロードリンクよりご覧いただけます。Z世代の社会貢献・SDGs意識をさらに深く理解し、今後の企業戦略に役立ててください。

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調査概要

  • 調査対象:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に住む30歳以下の学生(専門学校、短期大学、大学、大学院)または社会人
  • 回答数:414人
  • 調査期間:2025年7月28日(月)〜7月30日(水)
  • 調査方法:インターネット調査
    • ※本調査結果をご利用の場合は、「プラン・インターナショナル調べ」の表記をお願いいたします。

運営団体

国際NGOプラン・インターナショナルについて

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

写真:プラン・スポンサーシップ

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