ソマリアは、アフリカ大陸東部の「アフリカの角(ホーン・オブ・アフリカ)」と呼ばれる地域に位置する国です。1990年代以降続く内戦や治安の不安定化、武装勢力によるテロ、さらに長年にわたる干ばつや食料不足は、子どもたちやその家族の暮らしに深刻な影響を及ぼしてきました。なかでも、女の子や女性の権利は性別を理由に軽視されがちで、不平等な慣習や社会構造のなかで困難な状況に置かれています。特に、障害があり、保護者や家族と離れて暮らすなど、もっとも弱い立場にある女の子たちは、早すぎる結婚や妊娠、暴力や搾取といったさらなるリスクに直面しています。
基本データ
- 首都
- モガディシュ
- 面積
- 63万8,000km2(日本の1.8倍)
- 人口
- 1,901万人(2024年 世界銀行)
- 言語
- 公用語:ソマリ語 第二公用語:アラビア語
- 宗教
- イスラム教
※ 出典:外務省ウェブサイト
ソマリアの歴史・社会情勢
ソマリアはアフリカ東部の「アフリカの角」に位置し、1990年代初頭の政権崩壊以降、内戦や治安の不安定な状況が長期にわたり続いています。中央政府の統治力が弱く、武装勢力によるテロや氏族間の対立が人々の生活に影響を及ぼしてきました。さらに、干ばつや食料不足などの気候変動の影響も深刻で、人道危機が続いています。なかでも、子どもや女性はジェンダー不平等や有害な慣習の影響を受けやすく、特に厳しい状況に置かれています。
ソマリアの宗教
ソマリアでは国民の大多数がイスラム教スンニ派を信仰しており、宗教は人々の価値観や日常生活、社会規範に深く根づいています。ラマダンなどの宗教行事や慣習は、教育や婚姻制度にも影響を与えています。文化面では、氏族(クラン)社会や相互扶助の精神が特徴で、遊牧文化に由来する生活様式も見られます。また、詩や口承文学が重視され、「詩の国」とも称されるなど、言葉や物語を通じた文化の継承が人々のアイデンティティを支えています。
ソマリアが抱える問題
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子どもたち、若者の識字率が低いこと
ソマリアでは、15歳から24歳、特に女の子の識字率が低く、多くの女の子が十分な基礎教育を受けられていません。長引く紛争や貧困、学校へのアクセス不足に加え、女の子よりも家事や労働を優先させる社会的慣習が、教育機会を奪う要因となっています。
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女の子が早すぎる結婚(児童婚)を強いられていること
ソマリアでは、18歳になる前に結婚させられる女の子が大勢います。貧困や治安の悪化により、家族が女の子を守る手段として早すぎる結婚を選ぶ場合も多く、教育の中断や望まない妊娠、健康リスクの増加につながっています。
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女性性器切除(FGM)が極めて高い割合で行われていること
15歳から49歳の女の子・女性の約98%が女性性器切除(FGM)を受けており、深刻な人権侵害と健康問題が続いています。FGMは伝統的慣習として根強く残り、心身への長期的な影響や女性の尊厳を損なう大きな要因となっています。
プラン・インターナショナルの取り組み
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1.質の高い教育を提供
ソマリアにおいて子どもたち、特に女の子が安全に質の高い教育を受けられるよう、学校へのアクセス改善や学習環境の整備を進めます。初等教育から中等教育までの就学率と最終学年までの在学率向上を目指し、保護者や地域社会への啓発活動も行います。教育を通じて、女の子が将来の選択肢を広げ、自立した人生を歩める力を育みます。
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2.女性性器切除(FGM)の廃止を促進
女性性器切除や早すぎる結婚をなくすため、法律や制度の整備を後押しするとともに、地域社会での意識改革を進めます。宗教指導者や地域リーダーと連携し、FGMが女の子や女性の健康と権利を脅かす行為であることを伝え、慣習に依存しない新たな価値観の定着を目指します。
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3.若者の経済力の向上
若者が知識やライフスキル、職業スキルを身につけられるよう、研修や就業支援を行います。特に女の子や若い女性が安定した収入を得られる機会を広げることで、貧困や早すぎる結婚の連鎖を断ち切ります。経済的自立は、若者自身が将来を選択する力を高める重要な基盤となります。
現在支援している地域
ソマリアでは、プラン・グローバルサポーターを実施しています。
「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト
- 支援地域
- トグデール州、ヌール州、マローディ・ジェーハ州
- 支援期間
- 2023年1月~2027年12月
- 支援地域の課題
- 古くからの慣習
- 大人への通過儀礼としての慣習
- 法の執行が不十分
- 感染症・排尿障害・慢性的な合併症
- 強い恐怖が女の子たちの心の傷として残る
ソマリアでの活動
プラン・インターナショナルのデータ
- 活動開始年
- 2020年
- 現地事務所
- 統括事務所:ハルゲイサ
※2021年6月現在






