フィジーは、南西太平洋の中央部(メラネシア地域)に位置し、火山や珊瑚礁からなる大小約330の島々で構成される島国です。先住のフィジー系住民と、植民地時代に移住したインド系住民との対立やクーデターによる混乱を経験した後、2014年に英連邦へ再加入しています。フィジーは、サイクロンや地震、津波など自然災害の影響を受けやすい国のひとつです。若者の失業率の上昇や都市化の進行、気候変動の影響により社会的格差が広がっています。早すぎる結婚や出産も課題となっており、女の子と女性の教育機会の拡大や、性と生殖に関する健康と権利についての啓発が求められています。
基本データ
- 首都
- スバ
- 面積
- 1万8,270km2(四国とほぼ同じ大きさ)
- 人口
- 約92万人(2024年、世界銀行)
- 言語
- 英語(公用語)のほか、フィジー語、ヒンディー語を使用
- 宗教
- フィジー系はほぼ100%キリスト教、インド系はヒンドゥ教、イスラム教。
全人口に占める割合はキリスト教52.9%、ヒンドゥ教38.2%、イスラム教7.8%
※ 出典:外務省ウェブサイト
フィジー共和国の歴史・社会情勢
フィジー共和国は、19世紀後半にイギリスの植民地となり、1970年に独立しました。独立後は、先住のフィジー系住民と、植民地時代に移住したインド系住民との政治的・社会的対立を背景に、複数回のクーデターを経験しています。2014年には英連邦へ再加入し、民主的制度の再構築が進められてきました。一方で、都市化の進行や若者の雇用問題、気候変動や自然災害の影響など、社会的課題も抱えており、包摂的な社会づくりが重要なテーマとなっています。
フィジー共和国の宗教
フィジー共和国は多民族国家で、宗教と文化の多様性が特徴です。先住のフィジー系住民の多くはキリスト教を信仰し、教会は地域社会の中心的な役割を果たしています。一方、植民地時代に移住したインド系住民の影響により、ヒンドゥー教やイスラム教も広く信仰されています。文化面では、共同体を重んじる価値観のもと、伝統的な踊りや儀礼、「Yaqona(ヤコナ/ヤンゴナ、カバ)」という飲み物を囲む習慣に加え、食文化や祭りなど多様な文化が共存しています。
フィジー共和国が抱える問題
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災害と経済的ぜい弱性が重なっていること
フィジー共和国では、過去の政治的混乱や経済制裁に加え、サイクロンや地震、津波など自然災害が頻発してきました。こうした要因が重なり、国家財政や社会インフラはぜい弱な状態にあります。災害対応や復興に十分な資源を確保することが難しく、持続的な開発の妨げとなっています。
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水と衛生環境へのアクセスが不十分なこと
安全な飲料水や衛生施設へのアクセスは、地域や所得層によって大きな差があります。特に農村部や離島では、水系感染症のリスクが高く、子どもや女性の健康に深刻な影響を及ぼしています。水と衛生の改善は、保健や教育の基盤として重要な課題です。
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若者の失業率が高止まりしていること
若者人口が増加する一方で、安定した雇用の受け皿が十分に整っていません。観光業など特定産業への依存も大きく、経済変動や災害の影響を受けやすい状況です。若者の失業は貧困の連鎖や社会不安につながる懸念があります。
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教育とジェンダー格差が残されていること
質の高い教育へのアクセスには地域差があり、特に女の子や若い女性は中等教育以降で学びを断念するケースが見られます。太平洋地域全体として、女性や女の子の開発指標は低い水準にあり、教育や健康、権利の保障が重要な課題です。
プラン・インターナショナルの取り組み
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災害リスクへの備え
サイクロンなど自然災害に備え、地域ごとのリスク評価を実施し、災害対応計画の策定を支援します。また、防災ワークショップを通じて住民の理解と行動力を高めています。あわせて、災害時にも教育や水と衛生のサービスが継続できる体制づくりや、若者や女の子が地域の防災活動に参加できる環境整備を進めています。
フィジー共和国での活動
プラン・インターナショナルのデータ
- 活動開始年
- 2020年
- 現地事務所
- 統括事務所:スバ
※2026年1月現在






