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働きがいのある仕事を女性たちに~インドネシア~
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職業訓練
(更新)

縫製コースの様子
若い人たちほど失業率が高いインドネシア
インドネシアでは、近年続く経済成長に伴って、たくさんの雇用も生み出され、失業率は5.94%にまで低下。しかし、15歳~19歳の失業率は30%、20歳~24歳は17%(2014年8月)※1と、若者たちの多くは仕事からあぶれてしまっています。仕事があったとしても、各県で定められた最低賃金未満で働いたり、日雇いなどの不安定な仕事に就いたりする若者も少なくありません。
雇用主は「報告・連絡・相談などのコミュニケーション能力といった社会人としての基本的なスキルを持った人」を雇いたいと考えていますが、インドネシアの学校教育ではそのような社会人教育は取り入れられていません。このような理由もあり、学校卒業後「初めての仕事」を得られない若者が多くいると考えられています。特に女性は、子育てや家事労働を一手に担うこともあり、労働市場では差別されがちです。
社会人としての一般常識を学べる公立の職業訓練校
このプロジェクトでは、活動の一つとして公立職業訓練校での社会人教育導入を支援しました。
縫製やコンピューターといった技能を学ぶだけではなく、自分の将来設計や目標を考えたり、職場でのチームワークなど、インドネシア企業で求められるビジネスマナーも学ぶことができます。

模擬面接の講師は、外部から招へいしました
社会人教育では、人前で自分の目標を話したり、お互いをたたえあったりして、自己肯定感を高める授業や、就職先の志望動機を考えたり、模擬面接の実施なども行いました。これは、公立の職業訓練校では新しい取り組みでした。
収入を得ることで女性たちの地位も変わっていく
2015年10月から1年間実施されたこのプロジェクトでは、279人の若者が職業訓練を修了し、そのうち208人(うち女性は169人)が就職することができました。みな最低賃金以上の給与を受け取っています。
ジャワ島に住むニスワーも、高校卒業後に就職口が見つけられず、家計を助けるためシンガポールに出稼ぎに行き、ハウスメイドとして働いていていました。2年間の契約を終えてインドネシアに帰国した彼女は、「出稼ぎに行くのではなく、地元で働きたい。そのためには就職できるスキルが必要」と思い、プランと公立職業訓練校が協働で実施していた縫製コースへ参加。縫製スキルと社会人としての基礎スキルを身につけた彼女。既成品のスカーフにリボンやコサージュをアレンジして販売するイスラム女性向けオンラインショップで活躍する彼女のストーリーをご紹介します。
このプロジェクトは外務省日本NGO連携無償資金協力と日本の皆さまからのご寄付によって実施されました。
関連リンク
プロジェクト・アドバイザーとしてインドネシアに赴任していた
長島職員のコメント
職業訓練の修了式 右から3番目が長島職員