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【第8報】学校閉鎖下の女の子に教育の機会を~新型コロナウイルス対策緊急支援~
緊急支援
(更新)

寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染から子どもたちを守るために、各国で学校閉鎖が行われており、世界で約16億人の子どもたちが影響を受けています。一方で、学校に通えなくなったことが、感染以外の健康被害を引き起こしたり、子どもの安全を脅かすような事態につながっていることが懸念されています。
勉強だけではない学校の役割
学校は、教育のみならず、子どもたちのセーフティネットの役割を持ち合わせています。早すぎる妊娠やジェンダーに基づく暴力、人身取引、性的搾取や武装グループへの勧誘などの危険から子どもたちを遠ざけ、人生を切り開いていくのに必要な知識を身につける場所です。学校の閉鎖中も、すべての子どもが教育を受けられるよう、あらゆる機会を提供していく取り組みが重要です。
さまざまな手段で教育を支援
特に女の子たちは、男の子に比べて家で勉強する時間がはるかに短いことが指摘されています。幼いきょうだいの世話や家事の手伝いが女の子の役割とされている地域が多いからです。さらにプランでは、保護者たちに女の子の教育の大切さを継続的に訴えながら、学習を受ける手段となる太陽光発電ラジオの提供、ラジオやテレビ用の学習コンテンツの作成やサポートなどを行っています。さらに自習ができるように、家庭学習用教材の提供を提供したり、インターネットの利用が広く普及している国や地域では、オンライン授業に慣れていない教師へのトレーニングを提供するなど、できるだけ質の高い教育が受けられるように環境を整えています。
すべての子どもたちを学校へ戻す
プランは、新型コロナウイルス(COVID-19)による学校閉鎖が解除されたあとの子どもたちの復学を視野に入れ準備しています。教育が中断している間の生活状況の激変により、早すぎる結婚をやむなくしたり、早すぎる妊娠で母親となったりした女の子や若い女性たちは、たとえ学齢期であっても学校への復学の道を閉ざされることがあります。
すべての子どもが学校へ戻れるように、「学校へ戻ろう」キャンペーンを展開し、関係機関を巻き込み働きかけます。地域社会への啓発と影響力のある意思決定の地位にある人へ働きかけにより、地域のすべての子どもたちが教育を受け続けられるよう支援します。
教材の提供をはじめ、可能であれば、地域の物産を利用した学校給食の提供により、経済的に厳しい家庭で暮らす子どもたちの復学、出席率を上げることができます。これまでさまざまな国や機関、NGOや市民社会がともに取り組み改善してきた環境を後退させるわけにはいきません。
保守的な社会ではジェンダー規範や役割が固定化している場合が多くありますが、地域の男の子や男性、宗教的リーダーとともに医療や教育の支援について考えすすめることで、従来の女の子や女性への考えや対応に変化が起きます。プランは男女の区別なく、誰もが教育の機会を得られるよう、引き続き地域の人々が必要としている支援を届けていきます。
関連リンク
エマさん ガーナ
「学校は予告なしに突然閉鎖されました。宿題もほとんどなく、自宅で自習するための教科書も持っていません。兄弟は一日中友だちと遊んでいるのに、私は家事や掃除などをして一日を過ごしています。プランがコミュニティの長老たちに働きかけて、地域の共同テレビを利用して地域の子どもたちが遠隔授業を受けられるようなりました。勉強が再開できとてもうれしいです」
エンジェルさん インドネシア
「学校で勉強するほうがいいです。わからないところを先生に質問できるから。一人で勉強するのは難しいです。オンラインを使えば直接先生にも聞けるけど、私の家には父の携帯電話しかなく、ときどき父から借りられるときに先生に電話して質問しています」
デボラさん ブラジル(写真左)
「授業がなくなり、自宅で勉強しなければなりませんが、オンライン授業はありません。いくつかの科目で難しく一人で勉強を続けられません。全国統一試験が心配です。私は十分に勉強ができていないと感じます。学校できちんと勉強できなかったから留年してしまうかもと不安です」