「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトを開始しました～インド～｜国際NGOプラン・インターナショナル　寄付・募金で世界の女の子を支援

「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトを開始しました～インド～

2020年7月から、新たに「暴力の被害にあった女の子を守る」プロジェクトの寄付募集が始まりました。インドでは、レイプ、性的虐待、ドメスティック・バイオレンス（DV）などのジェンダーに基づく暴力が頻発しています。被害を受けた女の子たちは自身に非があったかのように不当な差別やさらなる暴力を受けたり、警察や病院でさえも人権を軽視した扱いを受けたりするなど、社会的に根深い問題となっています。

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プロジェクト紹介

ジェンダーに基づく暴力が頻発しているにも関わらず、性暴力に関する専門知識を持った人材が不足しているため、有罪判決がわずか19％であるなど^※、捜査から裁判の過程にも多くの欠陥が見られます。被害を受けた女の子や女性の多くは、司法制度へアクセスする知識もなく、経済的困窮から有能な弁護士を雇用することもできません。また、加害者の男性が「結婚」することで罪を逃れようとし、家族が世間体を気にして結婚を認めてしまう場合もあります。
プロジェクトでは、被害を受けた女の子や女性が適切な裁判を受けるためのサポートやカウンセリングを行うことで、彼女たちが心身の健康を回復して社会に復帰し、自らの権利を実現できる人生を歩めるよう支援します。

写真：水汲みに行くスラムに住む女の子

水汲みに行くスラムに住む女の子

写真：女の子権利について啓発をするユースグループ

女の子権利について啓発をするユースグループ

※出典 : National Crime Record Bureau 2018　(Government of India）

プロジェクト担当者の声

日本：プログラム部　大重早苗

「インドで頻発している性犯罪や性暴力。被害者が健康を回復し、普通の日常生活を取り戻すプロセスには、適切なケアとともに被害者が被害者として法で守られる正義の実現が欠かせません。本プロジェクトでは、暴力を受けた女の子・若い女性たちが心身の傷を癒し、尊厳をもって明るい未来にむかい歩んでいかれるよう彼女たちに寄り添う支援を行います。また被害者と直接かかわる医療や福祉、司法の職員に対しては彼らの意識と専門技術を高め、より機能的なシステムを構築します。それと同時に、女の子・若い女性たち、そして広く地域の人々に対しても、ジェンダーに基づく暴力、誰もが持つ権利について意識啓発を行い、暴力の根絶を目指します。
本プロジェクトへの皆さまの温かいご支援をお待ちしています」

インド：子どもの保護専門アドバイザー　トゥシャール・アンチャル

「インドの女の子・若い女性たちは、あまりにも長い間、ジェンダーに基づいた暴力に直面してきました。弱い立場にある女の子・若い女性は、身体的・心理的暴力の被害に遭った場合にさらなる偏見や差別を受けます。自分の持つ権利についての十分な知識の不足、司法サービス利用の難しさ、警察への不信感、加害者への恐怖、地域に根付く伝統的価値観やタブーなどの要因が、被害者である彼女たちが守られ正義を手にすることを難しくさせています。
教育や経済的機会が女の子・若い女性たちをジェンダーに基づく暴力に抗議する力を身につける後押しをする一方、それをサポートするシステムは十分に機能していません。裁判には費用がかかるため、経済的に苦しい家庭の女の子・若い女性たちは被害にあっても泣き寝入りしてしまうことがしばしばです。
本プロジェクトは、そうした女の子・若い女性たちが自分たちの権利のために行動を起こすのを支援します。ご支援をどうぞよろしくお願いいたします」