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【経過報告】「暴力のない中学校づくり」プロジェクト~ジンバブエ~
グローバル・プロジェクト
ジンバブエ
(更新)
プラン・インターナショナルは、2018年4月からUNICEFとの協力のもと、2019年2月からは外務省(NGO連携資金協力)とも協力して、「暴力のない中学校づくり」プロジェクト(ジンバブエ)を実施しています。現在までの活動の進捗をご報告します。
背景
ジンバブエでは依然として、学校や家庭で体罰がしつけの一環として用いられています。対象の学校では82%の教師が体罰を行っており、家庭でも78%の保護者が体罰を容認しています※1。また、中学校校舎の不足から、定員数を大幅に超える生徒が狭い教室や野外で学んでおり、子どもたちにとって安心安全な学習環境ではありません。さらに、女の子を軽視する社会規範がいまだ根強く、性暴力や早すぎる結婚・妊娠といった問題も抱えています。
- ※1 出典:「ジンバブエ・エプワース地区およびクエクエ郡における学校内体罰に関するベースライン調査結果」;プラン・インターナショナル
活動内容
体罰や有害な社会規範をなくすためには、保護者をはじめコミュニティの人々の理解が欠かせません。今期は、褒めて伸ばす教育法の普及のため、コミュニティの啓発に力を入れて活動しました。コミュニティ内で活動する「子どもの保護クラブ」の参加者は、トレーニングの一環で子ども時代に受けた厳しい体罰を振り返り、体罰をなくすために何ができるか議論を交わしました。トレーニング後、参加者はほかのコミュニティの人々へ体罰防止や褒めて伸ばす教育法について学んだことを共有しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で子どもに対する暴力は増加傾向にあります※2 。感染症対策支援のための啓発活動や衛生用品の配布と合わせ、今後も教員と同時にコミュニティの人々への働きかけを継続していきます。
おもな活動の成果
地域 | クエクエ活動地域、エプワース活動地域、その他4カ所 |
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期間 | 3年半(2018年4月~2022年1月) |
2020年度 おもな支援内容と対象 |
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関連リンク
現地の声
チャールズさん、コミュニティ啓発活動に参加した男の子
「啓発活動では、暴力を受けた際の通報先や、子どもの権利や責任についてなど、いろいろなことを学びました。もし友だちが暴力を受けていたら、黙って見ているようなことはしません。地域や学校の中で、そうした意識を積極的に広めていきたいと思います」
ウィリアムさん、コミュニティ啓発活動に参加した保護者
「私たちはこれまで子どもたちを叩いてしつけてきました。なぜなら私たち自身もまた叩かれて育ち、子どもの態度を変えるには叩く必要があると教えられてきたからです。しかし啓発活動を通じて、話し合うことで子どもたちの意欲を引き出すことができると学びました。私たち保護者は子どものそばに寄り添い、愛をもって接する必要があるのです」
ムヴィンディさん、クウェクウェ郡対象校の教頭
「衛生用品の支援をしていただき、ありがとうございます。新型コロナウイルス感染症の影響で休校していた学校を再開させるために、衛生用品を用意するように教育省の指示がありましたが、私たちの学校には何もなかったのでとても助かりました」